気張いやんせ　長渕　剛コミュの『　文音さん　長渕剛＆志穂美悦子さんの長女　女優デビュー　』

長渕剛＆志穂美悦子さんの長女　女優デビュー
　シンガー・ソングライター長渕剛（５０）と、元女優の志穂美悦子さん（５１）の長女、長渕文音（ながぶち・あやね＝１８）が女優デビューすることが２８日、分かった。来年夏公開の映画「コスモ、光明（ひかり）のなかへ」（仮題）に主演する。映画「半落ち」などを手がけた佐々部清監督が、実話を基にメガホンをとる話題作だ。４月下旬のクランクインを前に、文音は本紙のインタビューに答え、初々しく意気込みを語った。

■両親のＤＮＡ受け継ぐ

　生まれて初めてのインタビューなのに、まったく物怖じする様子もない。それどころか、自分の夢を熱っぽく語る姿は、俳優もこなすミュージシャンの父と、８０年代を代表するアクション女優のＤＮＡを受け継いだ証拠なのだろうか。どことなく悦子さんに似た目をまっすぐに向けながら、文音は今どきの女子高生らしい口調で語り始めた。

　４歳からクラシックバレエを始める一方、両親とともに映画を見て、女優業への強いあこがれを抱くようになった。

　「歌手への道？　それはまったくなかったですね。歌をやったところで、お父さんは絶対に超えられないので」

　照れ笑いを浮かべたが、女優を目指すきっかけとなったのは、父の厳しさの中にある優しさだった。小学生のとき、バレエで初めてソロで踊る大事な場面でミスをしてしまった。それを見守っていた父は、容赦なく叱りつけた。

　「すごく悔しかった。頑張ったのに、何で怒るの？って。でも、それがきっかけで、その後、『くるみ割り人形』で主役を演じることができたことは今でも忘れません」

　高校に入学後、東京・東映撮影所内にある演劇学校に通い始めた。提出したプロフィルに書いた名前は、「長渕文音」ではなく「文音」。芸能人の娘という色めがねで見られたくなかった。

　そんな父親譲りのハングリー精神の持ち主が、「コスモ－」に主演する新人女優を探していた岡田聖プロデューサーの目に留まった。物語のモデルになった女性に雰囲気がそっくりだったのだ。だが、在学中の芸能活動は禁じられていた。

　「これまでもテレビ出演の話があっても、出られなかったので、今回も無理かと思ってました。でも、去年の夏にスタート予定だった撮影が延期になって、プロデューサーが、『どうせなら、あなたの卒業を待って撮影しよう』って言ってくれたんです。まさに、この作品とは運命的な出合いだと思ってます」

　高校卒業を目前に、現在、週３回の馬術訓練に加え、週末は日大馬術部にも通って役作りに励んでいる。

　「父は『女優は大変だけど頑張れよ』って言ってくれました。母もいつも応援してくれていたので、とにかくやるしかないですね」

　目標とする女優は、米の人気ロックバンド「エアロスミス」のボーカル、スティーブン・タイラー（５８）の娘で、ハリウッド女優のリヴ・タイラー（２９）という。「自分と環境が同じで、父がミュージシャンですから。リヴは今、ハリウッドで大活躍中なので、自分もあんなふうにビッグになれれば」

　３月１日に高校を卒業。いよいよ女優の道を歩み始める。

　【コスモ、光明のなかへ】　北国の農業高校で厳しい寮生活を送りながら、３年間を馬とともに過ごす馬術部員たち。ある日、新入部員の菊池香苗は、視力を失いかけていた馬・コスモの世話を任される。途方に暮れる香苗だったが、失明の恐怖と必死に闘っているコスモと向き合い、最後の馬術大会に目が見えなくなったコスモで出場することを決意する。モデルは、青森県三本木農業高校の馬術部で活躍した湊華苗（みなと・かなえ）さん。

　●長渕文音（ながぶち・あやね）　１９８８年３月１７日生まれ、東京都出身。１６３センチ、４７キロ。血液型Ａ。４歳から１５歳まで、牧阿佐美バレエ団付属橘バレエ学校に所属。アオバ・ジャパン・インターナショナルスクール中等部を経て０４年に関東国際高校のスーパーイングリッシュコースに入学。１年生のとき、英語のスピーチコンテストで全国大会へ出場。４月に、明治学院大学国際学部国際学科へ進学予定。１学年下の１８歳の弟と、１３歳の弟がいる。