米国、南NJ州クリスチャン教会コミュのイエスの十字架

イエスの十字架。
マタイ27:27-56.
並行箇所。マルコ15:16-41,ルカ23:26-49, ヨハネ19:17-30.

＜太陽は光を失っていた。また、神殿の聖所と至聖所を仕切っていた幕が、上から下まで真二つに裂けた。イエスは大声で叫んで言われた。「お父様。私の霊を御手にゆだねます。」こう言って、ついに息を引き取られた。＞（現代訳、ルカ23:45-46）

神殿の幕が上から下まで真二つに裂けたということは、（ルカ23:45）イエスの死により、贖いが完成したことを意味しています。この幕は聖所と至聖所の仕切りの幕であり、大祭司が年に一度、贖いの日に犠牲の血を携えて、この幕を通って至聖所に入り、人々の罪の贖いすることができました。（レビ16:29-34, へブル9:7）

ローマの百人隊長、その部下でイエスの処刑を見張っていた兵士たちは、地震などの超自然的な神のわざを見て、＜この方はまことに神の子であった＞と言いました。（マタイ27:54）ユダヤ人の多くの者がイエスを拒絶したのに対して、この少数の異邦人たちは、イエスが神性を持った者であることを認めたのです。

イエスの十字架は、罪に対する神の刑罰を示しています。アダムとエバがエデンの園で神の命令に背き、罪を犯して以来、人間は罪の刑罰を受けなければならなかったのです。＜罪が支払うべき値は死、つまり神の呪いであるが、神が与えてくださる自由な賜物は、私たちの主キリスト、イエスによって与えられる永遠の命、つまり神の永遠に渡る祝福である＞.（ローマ6:23）これは、肉体的な死と同時に、霊的な死をも意味しています。

イエスは十字架上において、罪の刑罰として、肉体的な苦しみとしての死を経験しただけでなく、霊的な死をも経験しました。霊的な死とは、生命の根源である神との交わりを失い、神から見捨てられた状態、即ち神との断絶を意味しています。イエスのこの悲痛な叫びは、霊的死による暗黒の状態をよく示しています。

イエスの十字架は神の愛を示しています。イエスの死は、罪のない者が罪人のために身代わりになるという、犠牲的な死です。イエスは敵を愛しなさいと言われました。（マタイ、5:44）その言葉の通り、自分に敵対する罪人たちのために、犠牲となって死んだのです。ここに、神の無限の愛が示されています。（ローマ5:8. 1ヨハネ4:10）

聖書からイエスの十字架の死を取り去ってしまいますと、神の救いは無になり、聖書全体が無意味になってしまいます。十字架の意味をじっくりと味わって見る必要があると思います。アーメン。