米国、南NJ州クリスチャン教会コミュの異邦人の選び。

異邦人の選び。
ローマ9:24-29。

イスラエルの歴史は神の選びが実現されていく歴史です。また、それは滅びに定められた者の実現の歴史で、異邦人があわれみの器として登場する歴史です。神は、ユダヤ民族だけでなく、世界の民の中からご自身の民を集めてくださる教会は、新しいイスラエルであり、真のイスラエルとなるのです。

ホセアの預言の直接の意味は、神に背き、偶像崇拝の罪を犯したために神に捨てられたイスラエルの民が、あわれみを受けてもう一度神のもとに立ち返り、神の民と呼ばれるようになるということです。パウロはここでそれを、ユダヤ人を差し置いて異邦人が救われるという意味に解釈しています。

ホセアにおいて、捨てられた者がもう一度神の民と呼ばれるようになるのは、神の一方的あわれみによることであったのです。パウロは預言に見られるこのあわれみと絶対的主権性が、異邦人の召しにおいて実現したと見ているのです。

イザヤ書からの引用によって、イスラエルの多くの者が捨てられるということを示しているのです。このメッセージの中心をなしていることは、イスラエルの大多数の者が自らの罪のために滅び、ただ少数の「残された者」だけが救われるということです。イザヤ1:9. 10:22-23）

このような厳しい神の裁きの預言を背景として、ユダヤ人に対する約束は無効にならず、彼らに対する選びと召命は行われるということが確認されています。そして、救いがユダヤ人を越えて異邦人に及ぶのは、神の栄光が現れるためです。

この点からも、キリストの教会は神のイスラエルの中で律法に熱心なエリートだけが集まれる形の選民集団ではなく、ユダヤ人、異邦人、神の一方的なあわれみによって選ばれ、召された者の集まりであるという点に最大の特色があるのです。