米国、南NJ州クリスチャン教会コミュの金の子牛の偶像。

金の子牛の偶像。
出エジプト記、32:1-6。

民は、モーセが山から下りて来るのが遅いので、アロンの所に集まり、彼にこう言っ　　　　た。＜さあ、われわれを導いて行く神さまを造ってください。あのモーセはどうなって　しまったのか、消息が全然分からないではありませんか。＞（現代訳、32:1）
モーセが四十日四十夜シナイ山上で神と親しく交わり、聖なる幕屋についての細かい指示を受けている間に、山の下では大変な出来事が起こっていたのです。それは、荒野における最大の悲劇の一つでした。

イスラエルの民は、モーセがなかなか帰って来ないので不安になり、モーセの兄アロンに、目に見える偶像の神を造るように頼みました。アロンはモーセに比べ、霊的にははるかに劣っていました。彼はモーセの助け手として、人々を説得し、モーセが帰って来るのを待たせるべきであったのです。

しかし彼は、人々の圧力に負けてしまったのです。アロンは、人々に金の耳輪を持って来るように命じました。（32:2-3）これらの高価な装飾品は、エジプトから脱出する時主がエジプトからはぎ取らせた物です。（12:35-36）アロンはそれらを受けとると、のみで型を造り、鋳型の子牛にしました。（32:4）　

子牛はエジプトにおいて神だったのです。そして民は、＜イスラエルよ。これがあなたをエジプトの地から連れ上ったあなたの神だ＞と言ひました。＞（32:4）これによって、早くも彼らは、与えられたばかりの十戒の、初めの二つを破ってしまいました。

その翌日、民はこの偶像の神にいけにえをささげ、＜飲んだり食べたりして乱痴気騒ぎとなりました。＞（32:6）乱痴気騒ぎと言う言葉は性的な乱れを示しているのです。当時の偶像礼拝には、必ずと言ってもいいほど不道徳な行為が伴っていましたが、この乱痴気騒ぎをすることによって、彼らは＜姦淫してはならない＞と言う第七戒も破ってしまったのです。

霊的な姦淫の罪、及びそれに件う肉体的な姦淫の罪は、神が最も嫌われる罪であり、これから後、旧約の預言者たちは、神の命令によって、繰り返しこの罪を叱責することになります。本来死ぬべき運命のもとに生まれて来たモーセ。そのモーセを救ったのはモーセの両親の信仰でした。

信仰が子供に与える影響は、何と大きなものでしょうか。私たちの子孫からも、モーセのように人々を救いに導く者が起こるように祈ることではないでしょうか。アメーン。