米国、南NJ州クリスチャン教会コミュの申命記。

申命記。

出エジプトをした時、成人していたイスラエル人は、神に対して罪を犯してしまった為、ヨシュアとカレブの二人を除き、皆荒野で殺されてしまい、約束の地カナンに入ることが出来たのは、出エジプトの時、まだ子供であったか、さもなければ、荒野の旅の間に生まれた人たちでした。そのため、モーセは彼らにもう一度律法を教える必要がありました。

申命記は、ヨルダン川を前にして、モーセがイスラエルの民に告げた決別の説教が主なものです。民が約束の地に入るに当り、モーセは、シナイ山で与えられた様々の律法を整理し、その契約を更新する必要を覚えました。それは、今、カナンの地を占領しようとしている人々が、エジプト脱出もシナイ山での律法の授受の経験もない、新しい世代だったからです。

ですから、この申命記は、第二の律法という意味です。すでに教えられている律法と重複するのは、そのためです。申命記は、ギリシャ語訳以来、第２の律法と呼ばれるのが普通になり、日本語訳では、神の命令がモーセによって再度告げられた、と言う意味から＜申命記＞と名ずけられました。

本書はモーセによって記されたと伝統的に信じられています。特に、第２の説教には、カナンの地における定住生活の規定が詳しく書かれています。モーセは旧約聖書の時代に、神が選ばれた最も偉大な代言者でした。神がモーセに語り、モーセを通して伝達されたみ言葉が申命記に要約されているだけでなく、それ故、申命記は旧約聖書の核心であると言われています。

イエス、キリストは、旧約聖書において神が命じておられるご命令のうちで、第一のものは＜心を尽くし、思いを尽くし、知性を尽くし、力を尽して、あなたの神である主を愛せよ＞であるとされ、第二のものとして、＜あなたの隣人を。自分と同じように愛せよ＞挙げられておられます。（マルコ12:33）神が具体的に命じておられるのです。