米国、南NJ州クリスチャン教会コミュの罪の奴隷。

罪の奴隷。
ピリピ1:1-11。

ピリピの町はギリシヤの北方マケドニヤ地方にあり、紀元前358年マケドニヤの王フイリッポス 2世がこの町を占領、拡張し、自分の名にちなんでピリピと名付けました。ピリピの教会は、パウロが第2回伝道旅行の際この町で伝道したことから始まりました。この伝道の結果、紫布の商人ルデヤや看守が救われ、彼らの家族も救われました。（使徒 16:12-34 ）。そしてここにヨ
ーロッパで最初の教会が誕生したのです。紀元50年頃のことでありました。

ピリピ書はピリピ教会に対する個人的な書簡であり、イエス、キリストの福音による喜びが全体に溢れています。パウロは「使徒」という肩書の代りに、キリスト、イエスの「しもべ」という名称を用いています（1:1）。これは「奴隷」を意味する言葉でもあります。奴隷は、貸金で働く雇い人とは異なる立場にありました。雇い人は仕えるかやめるかの選択の自由がありますが、奴隷にはその自由がないんです。死ぬまで主人の所有物なのです。しかし自由になる方法が一つだけありました。誰かが彼のために身代金を支払い、彼に対する所有権を放棄することです。

パウロはかつては罪の力とその影響力に支配されて、罪の奴隷（ローマ6:17-18）としての生活を送っており、神の前に立ち得ない者 (ヘブル12:14) でした。しかしイエス、キリストが彼の身代りとなって十字架上で死んでくださったことにより、神が罪を赦してくださったのです。その感謝と、救われたという確信。パウロは自らを＜しもべ＞と言ったのです。十字架上で流されたイエス、キリストの血がパウロを罪から救い出す身代金だったのです（１ペテロ1:18-19）。

パウロはこの言葉によって、キリストの奴隷であり、キリストに所有されていることを告白しているのです。また奴隷は主人に絶対服従するものである。パウロは自分が主人であるイエス、キリストに忠実に従った為に捕らえられて現在獄中にあると述べて、迫害をも感謝しています。私たちもパウロと同じようにキリストに出会うまでは罪の奴隷なのです。