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本よみましたコミュのダンス・ダンス・ダンス(村上春樹)よみました

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「ダンス・ダンス・ダンス」(村上春樹)
かなり久しぶりに読みました。
前読み通したのは2年くらい前か。
いろいろ、共感できる言葉やわかるジョークが
増えてきたのがわかりました。
ジャズ、ロックなど音楽関連も、聴いたことのある曲が
出てきて、また楽しみが増えたのも面白いです。

まず感想から言うと、社会に対する視点が鋭いです。
バブル絶頂期に書かれた小説ですが、やたらと「経費」
にこだわる登場人物たちはそんな社会を戯画化しているようです。
そして、「海辺のカフカ」の大島さんみたいな第三者に
いろいろ言わせるのではなく、主人公の言葉とそれに対する
登場人物の会話の中で「高度資本主義社会」のゆがみや
虚無感を切り取っていくこの作品の語り口、かなり好きです。

「ドルフィン・ホテル」の解体と新ホテル建設、
そしてそれに伴う市域の再開発・・・。
この時期の村上春樹は、「六本木ヒルズ」や「汐留シオサイト」の登場を予見していたかのようです。

登場人物の造形も魅力的です。
自らの仕事を「文化的雪かき」と呼ぶライターの「僕」。
ホテルで働いている、神経症的なメガネの女性。
どこか現実感を感じられぬ、映画スターの友人。
浮世離れしている、ロックの好きな美少女。
天才的写真家ながら、子を育てないその母。
忽然と姿を消した、美しい耳を持つ娼婦、など・・・

この、メガネのホテル従業員の女性、かなりツボでした。
映画化するなら、「有頂天ホテル」にて従業員だった
戸田恵子さんに演じてもらいたい役どころです(笑)

ちなみに、これから読む方は「風の歌を聴け」
「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」
の三作を読んでおくと、より作品世界が理解できます。

@あらすじ@
一九八七年。「羊をめぐる冒険」を終えた「僕」は、
半年あまり抜け殻のような生活を送っていたが、
ある日決意してライターのような仕事を始めた。
そして、仕事の先で立ち寄った、かつて「冒険」
の終着の地であった「いるかホテル」へ向かう。
しかし、そのホテルはすでに新しい高級ホテルに
変貌してしまっていた。
仕方なく新しいホテルに泊まり、「僕」はフロントの
メガネの似合う女性と親しくなる。
その女性は、「僕」に「不思議な光景を見た」と語った。
そして「僕」もすぐに同じような体験に遭遇する。
しかし、それは物語の始まりに過ぎなかった・・・

「ドルフィン・ホテル」建設の裏に隠されたナゾとは?
「僕」は上手に踊り続けることができるのか・・・?

というわけで、レビューでした。

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