ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

竹輪句会コミュの第140回句会 披講

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
今回の句会はaktaさんイベントのため、ルノアールの会議室で行われました。
いつもと少しだけ雰囲気が違ったような、あまり変わらなかったような・・・。初期の頃はこちらで行われていたのですね。そんな竹輪句会も140回目に突入です!
そして今回、啓介さんが初参加されました。
取り急ぎ披講をアップします。記入漏れ、誤記などありましたらお知らせください。



2018年3月12日(月)  喫茶室ルノアール 新宿3丁目ビッグスビル店

4句投句、5句選句
兼題:【魚】【木瓜(ぼけの花)】 ※魚は「魚」の字か、春の魚種(例、鰆、鰊)を使う。

参加(席順):啓介、岡崎瞬、オクタビオ、さいとう、潔、松洲、ザ、亮、翼、マメコ、浩平、けい、どんたか(途中参加)、泡沫(途中参加)

代理投句:ういろう、早子、凪太、たかし



〈6点句〉
観音の髭うつすらと更紗木瓜  マメコ

〈4点句〉
春暁やいつもの場所じゃないティッシュ  さいとう

〈3点句〉
泣く前の赤子の黙や木瓜の花  啓介
お向かいは違う方言木瓜の花  凪太
朧月シーモンキーの上へ上へ  マメコ
春の雁ハグの温もり残りけり  どんたか
バッティングセンター眩し春の宵  泡沫
春光や魚拓の部屋にたぷたぷと  マメコ
スナフキン描くの上手ね卒業す  けい
春眠し漁村に「人魚あり〼」と  泡沫
朧夜の列車を歩き魚のごと  亮

〈2点句〉
二の腕の痣なでる指蛍烏賊  早子
振り返ることなく春の背中かな  潔
オの口とイの口に煮られためばる  翼
独活揚げてありますと書き散らされて  凪太
しゃぼんだま小さきものほどとほくまで  亮
流暢な日本語だこと更紗木瓜  翼
揺り椅子は過去へふらここ未来へと  亮
薬局のテレビに力士春鰯  オクタビオ
春雨や大江戸線は雨くさし  オクタビオ
手を浸す唱歌の川やれんげ咲く  泡沫
木瓜の花つぼみの円み忘れざる  ういろう

〈1点句〉
やや固い言い回しする木瓜の花  ザ
あかつきの帰路すずしけり更紗木瓜  たかし
友笑う顔は子供や桃の花  浩平
春の夜や揺れて寄り添ふ傘と杖  たかし
山笑ふ重心低くして踊る  ザ
春の星ドラゴンフルーツとなりぬ  けい
白魚の目ほどちひさき愁かな  啓介
春昼の回転寿司に廻るもの  ザ
木瓜咲いてゴッホの窓が閉ぢてゐる  啓介
消しゴムは黒色が好き春うれひ  翼
木瓜つぼみころり怪獣の卵めき  オクタビオ
日本語に否定多きや木瓜の花  さいとう
木瓜ひらく千倉の母を見舞ひけり  けい
春泥や魚刺す鳥を追ふレンズ  たかし
春荒や暮れて干魚ほぐしゐる  潔
本日写経やつてをります木瓜の花  亮
有意義で長い会議や木瓜の花  オクタビオ
塵かぶる庭に紅さす木瓜の花  松洲
魚屋の仁王立ちなり梅の花  浩平
春霞ナビなき道を進みけり  どんたか
三月十一日よ団子二串  潔

–––––––––

大き掌に鱵握つて男老ゆ
春の魚ゆらりと水のうねりかな
ゆるキャラに群れる人かな木瓜の花
鮮やぎる官女の緋袴初節句
おとぎ犬半畳内裏を守りけり
寒夜だねただひたすらにネオンの灯
木瓜の花春の遠足通り道
落第す魚眼でのぞく浮世かな
寿司屋行き高級鮪今日だけは
雨ぽつりぽつりぽっつり木瓜の花
選びたき人生いくつも木瓜の花
獅の子のように眠りて春の朝
梅愛でる古歌を写せし雲母紙
鰆食ぶデブガチムチになる途中
木瓜を見て鳥が止まった日曜日
月蝕をカメラに収め竹の秋
抱いてくれ細魚捌いたその腕で
ぽかぽかと春の日差しで魚釣り
芳香や絵柄ぬくみし洋茶碗
余寒ありゴクゴクとアイスカフェラテ
啓蟄の音で覚える速度かな
あの頃の涙三月夢まくら
涅槃雪千句生まれて千句死ぬ
木瓜の花アリランアリランくり返し
声果つる遠き戦や春の風
若鮎や小さきペダル弾みたり
性欲とさみしきは似る春の水
木瓜の花夕映えはアクリル色に


以上

コメント(6)

>>[1]
京都の泉涌寺にある、楊貴妃観音像というらしいです。検索してたら偶然見つけました(^^)確かに、中世的なお顔立ちですね〜。
「人魚伝」は人魚に魅せられた男の狂気の話でしたよね。
泡沫さんの句にもそんな雰囲気がありますが、人魚ってなんだか木の芽どき的なやばいイメージもありますよね。
凪太さんの選句、貼っておきます。


―-


披講ありがとうございました。
凪太選です。

◎春雨や大江戸線は雨くさし
田舎もんの私にも、「きっとそうなんだろうなぁ」と思わせてくれる説得力のある句でした。
雨を嫌がりすぎず、そういうもんだと受け入れている感覚を季語に委ねていて優しい句でした。

〇バッティングセンター眩し春の宵
〇二の腕の痣なでる指蛍烏賊
〇振り返ることなく春の背中かな
〇有意義で長い会議や木瓜の花

啓介さん、はじめまして
選も作風も手堅くて素敵ですねー(';')
今回も写真素敵です。除くティッシュ(笑)。

観音さま、いかにも更紗木瓜にふさわしい艶やかさですね。でもうつすら髭で楊貴妃って、女装…。

右の青いイラストは上へ上へのシーモンキーだとわたしは信じてやみません。

選と
感想はまたしばらくしてから書き込みます。
>>[4]
ありがとうございます(^^)
右のは、今年アカデミー賞を取った『シェイプ・オブ・ウォーター』という映画のイラストです。人魚つながりで句会でもその話題が出たので載せてみました! 確かにシーモンキーの化身のようにも見えますね。

おひさしぶりです。ういろうです。ちょっと仕事で多忙の時期を過ごしていまして、感想を書けずにおりました。3,4,5月とまとめて感想をお伝えさせていただきます。






観音の髭うつすらと更紗木瓜  マメコ


春の空気が17文字を超えて辺りを満たしていくのを感じます。句の姿美しく、題材も日本文化を丁寧に描写して、王道の俳句として完璧なパフォーマンス。竹輪句会、正統派でもこんなに力のある輝きを放つんですね。すばらしい。





オの口とイの口に煮られためばる  翼


その子供のような素直な視点に思わず笑い声がこぼれてしまいました。メバルの大きな目だからこそ口の形も際立ちます。メバルは食べ物である前に生き物ですね。滑稽さの向こう側に、生きていく業に対峙する作者のまなざしを感じました。





春暁やいつもの場所じゃないティッシュ  さいとう


寝ぼけた頭で薄闇に手探りで探すティッシュ。冷たい箱の角に手の不意な部分が当たる感覚が甦ります。まるで王朝の後朝(きぬぎぬ)の和歌の様な優艶な情感。…というのは読み手のうがちすぎで、ただのエロほのめかし句…と脳内をリセットしてみても、ぎりぎりまで抑えている描写からやはり、品の良いエロスが生まれ出てきてしまう。素晴らしい。





朧月シーモンキーの上へ上へ  マメコ


 春宵の霞む夜の大気はシーモンキーの飼育ケースのうっすら濁った液体なのですね。シーモンキーも夜空に舞って。自分もプラスチックケースの中の液体を漂って。春狂のひととき。





薬局のテレビに力士春鰯  オクタビオ


 一読で「昭和」と、思いました。昭和40年代、春一番の頃の、何故か逃げ出したくなるような懐かしさを引き出すアイテムの詰め合わせ、と私の心に響きました。





補遺)

今回は良句に溢れていて、選以外にも気になる句がたくさんありました。


春荒や暮れて干魚ほぐしゐる  潔

 しぶいですね。春一番の頃の不安定な情緒と変わらぬ一日の生業(なりわい)。再読していくとこの句のしぶさがじんわりじんわりと響いてきます。たまらない。





雨ぽつりぽつりぽっつり木瓜の花

今回の木瓜、素敵な句が満開のように揃いました。楽しかったです。この句も選には入りませんでしたが実は魅力的。この句の大胆なオノマトペ、春の天気が急変するときの、大粒の雨の降りだし感を見事に言い当てていると後で気づきました。選の短い時間では、「はい、出ました、オノマトペ句」と十把一絡げに見過ごしてしまったのですが、実はオノマトペ句の中でも出色の作品でしたね。





落第す魚眼でのぞく浮世かな

 作者の方、実体験ですね。私も実体験ありなので伝わります。(笑)





梅愛でる古歌を写せし雲母紙

 日本伝統文化にぴったりと寄り添う詠みぶり。こういうオーソドックスな姿勢は竹輪では揶揄されてしまいそうな気もしますが、いや、逆に竹輪の一角を担うべき貴重な存在と思いました。





木瓜を見て鳥が止まった日曜日
ぽかぽかと春の日差しで魚釣り

竹輪にこんな素朴な俳句も出てくるとは。稚拙と一笑に付してしまえばそれまでですが、「あっといわせたろ」「上手いこと作り込めた」という邪心が無い詠みぶり、何か大切なものが底に潜んでいる気がしました。



ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

竹輪句会 更新情報

竹輪句会のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング