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竹輪句会コミュの第138回句会 披講

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2018年初句会。おめでたい新年の句、人それぞれの年末年始の句が並んでいましたが、成人の日なのに成人の日に関する句がありませんでしたね。
記入漏れ、誤記などありましたらお知らせください。

2018年1月8日(月、祝) 新宿2丁目 コミュニティセンターakta

4句投句、5句選句
兼題:賀状、黒

参加(席順):竜光、どんたか、マメコ、浩平、オクタビオ、ザ、タカシ、岡崎瞬、翼、けい、泡沫、さいとう

代理投句:ういろう、泰像、今朝、早子、凪太、アガシ、潔、和

7点句
黒柳徹子縮みて去年今年 泡沫

5点句
霜柱関東平野持ち上げて 泰像

4点句
雪止みて鎮もる湾や黒電話 泡沫
安物の黒タイ捨てし焚き火かな 早子
黒犬の尚も凛々しき初景色 凪太

3点句
散髪の頭揃ひぬ大晦日 ういろう
祖母の札母の札あり歌かるた ういろう
賀状一枚墨跡若き匂ひせり ういろう
犬の名にわが名字ある賀状かな 今朝

2点句
吐く唾と飲み込む唾や松明ける オクタビオ
初空の大久保の展ぶ卓球台 翼
賀状来るすでに明るき瀬戸の雲 アガシ
雲梯す猿たちの手のつめたさよ けい
ひとことをふたことに賀状の余白 さいとう
ゴシック体選びし人か賀状一片 どんたか
人日の厨に黒き取っ手ばかり 浩平

1点句
埋蔵金眠り続ける淑気かな マメコ
初夢のBGMは電子音 どんたか
初売りの靴少し今年の背を伸ばし 竜光
最後に名を小さく添えある賀状かな 浩平
数Iのドリル解く間のおでんかな けい
夜焚火にいつから居たの黒い犬 けい
豆の黒昆布巻の黒初明り 潔
初星や闇に紛るる黒き穴 どんたか
堂々と腹ふるわせて初湯かな マメコ
初春の黒豆にある生気かな マメコ
雁木這ふ蟹に初日のゆき渡る アガシ
初めての賀状は三度前の戌 和
赤ちゃんの賀状プラネタリウムかな けい
塗り替えし木彫りの神馬初明り アガシ
黒い目が戸惑い語るマグロ競り 泰像
黒うさぎ昼間は島として呼吸 浩平
お手したればひと喜びぬ犬の春 今朝
温みゆく蒲団や黒き大銀河 ういろう
小さき穴よりひいやりと賀状かな 潔
親指のつけ根ぷくりと初句会 オクタビオ
バリカンのコンセント抜く淑気かな 凪太
黒幕をやっつけんとて初仕事 オクタビオ
門松や湯屋をにぎわす外国語 タカシ
舟券に音楽のメモ初稽古 さいとう
目の端のゆつくりさがる年賀かな 翼
______________________________________

行く年や医者がつまさす黒い影
代筆の行書見目好き賀状来る
美少年フルートを吹く賀状かな
ポスト前寒空で待つ年賀状
冬の雨に朝のともしの確かなる
ラインせず相手のみとの年賀状
もちついて意外とおいし黒いもち
うりやこれがほしかつたんだらう松過ぎぬ
一月や梢は雨にけぶりつつ
函型のテレビジョンなり淑気充つ
なつかしの友人うれしき年賀状
酒のアフターにカレーや冬日和
初大師役目終へたる黒達磨
かじかんだ手をさする掏摸初仕事
黒塗に椿油や読始
人偲ぶためにありける黒椿
黒池の前で綿をむしるをんな
年賀状配るバイトや犬の家
寒空や客引きのニューハーフ赤いダウン
お年賀になまぐさ持ちて初詣
黒い月冬の寒さに動く人
好きなもの絵だけで書いてある賀状
宛先不明の字赤き七日かな
冬晴れや墓参の道に青松葉
人も海も山もあるなり四方の春
よく聞けばセロリが好きな男かな
黒ゴムに透け血管やひめ始
賀状撫ず皆生きてゐて有難う
賀状書く母のとなりでラインする
手袋で拝む大黒宝くじ
全きとならざるインスタの初日
誰そかは誰そかの喪を松過ぎゆ
人日のヴァイブレーター当てどころ

以上

コメント(6)

さいとうさん、さっそくありがとうございます!
さいとう体操しちゃいました!
早々にアップありがとうございます。あらためてまた鑑賞いたします。
たいへん遅くなりました。以下5句、選ばせていただきました。

◯黒柳徹子縮みて去年今年
なんというか、「去年今年」はほんとに難しい季語で、年が一日(一瞬)で改まる不思議、つまり新年とは暦とはかくも不思議な感慨をもたらすものだという感慨(笑)なのですが。そこに「縮む」という、これまた変化を描写する措辞を置くというのはもうすごくギリギリのウルトラCだと思いました。縮む徹子さん、とはなんだか宇宙の法則の発見のよう。徹子さんの存在感の巨大さがあるからこそ、時の流れとがっちり組み合っているのでしょう。

◯人日の厨に黒き取っ手ばかり
ばかり、の意を汲みきれないところもあったのですが、「人日」の季語がぴしっと決まって動かない。

◎埋蔵金眠り続ける淑気かな
口調が滑らかでありながら、ユーモアというかペーソスというか…欲望と妄想の象徴に取り合わせられた、時の流れの中の新年という節目。楽しくて美しい佳句と拝見しました。

◯塗り替えし木彫りの神馬初明り
木彫り、は若干説明的といえるかもしれませんが、塗り直す人々の思いに初明りが応えているようで、読むたびに沁みてきます。

◯人日のヴァイブレーター当てどころ
一部で話題の句のようですが、これも季語がなんとなくうまく(笑)はまっている気がする。万物の霊長であるヒトの日に、人間が一生懸命「当てどころ」を探っているのが可笑しい。

こちらでは、改めまして、

 

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

ういろうです。

今回は選句にも初参加。ようやく私も句会にフルに遠隔参加できました。ありがとうございます。今回も素敵な句に出会えましたので、感想を書かせていただきます。

 

 

 

 

◎雪止みて鎮もる湾や黒電話

 

屋外の雪の白い明るさとほの暗い室内の電話の黒。しんとした冷気の中の静かな対比。黒電話が北の自然の眺望と均衡を持つ景物となるとは思ってもみませんでした。松竹、東映の文学大作映画のような重厚な映像。冬という季節のりりしさ。

 

 

 

豆の黒昆布巻きの黒初明り

 

黒という色は、不吉な、あるいは陰極の色彩と単純に連想してしまいますが、新年の空気を引き締め淑気たらしめているのは、実は「黒」に他ならないとこの句に教えていただきました。 ことに食べ物の中に具わるそれぞれの黒。新春の光の優しさに包まれて、めでたさが溢れます。

 

今回お題の「黒」は名句が多かったですね。時にはみんなで難題にチャレンジするのも楽しいですが、やはり初句会には名句を自然と引き出してくれるお題がうれしい。このタイミングでこのお題を選んだ出題者にも一票差し上げたいです。

 


ゴシック体選びし人か賀状一片

 

 きっとエクセルで使うような味も素っ気もないゴシック体の宛名ではないかと想像しました。差出人は一風変わった世界観の持ち主、或いは、空気読めない肌のとっつきにくい人なんじゃないかと想像します。でもその向こう側にしっかりと自分の人生を生きている感覚が伝わってくる。挨拶の中にふとその人の存在の発見があるのは嬉しいですね。

 

 

親指のつけ根ぷくりと初句会

 

手相見では、親指の付け根は金星丘と言って、その人のバイタリティーを暗示する部位だそうです。手の相と新年の句会、不思議な取り合わせですが、さりげなく吉相を見て取る視線が素敵でした。そして説明に堕していかない句作の質の高さにも心惹かれました。

 

 

 

黒柳徹子縮みて去年今年

 

 お題の「黒」の扱いの超トリッキーさ。「人を食った」ならぬ定型句を食ったような形の飄々とした面白さ。そして毒気を含んだお笑い句のようでいて、私たちの年越しの感慨の核心を見事に言い当てている鋭さ。まさにハットトリック、ミラクルプレイ。今回の句会はこの句に出会うためにあったといってもいいと思います(笑)。

 こんな句がひょっこり出てくる竹輪句会に出会えて私は本当に幸せ。良かった。




補遺)

 

手袋で拝む大黒宝くじ

 
いつもならこの句も私の選に入っていたはずなのですが、今回は素晴らしい句が多く、選から押し出されてしまいました。礼に適わない手袋をはめたままのパフパフとした拍。全体を包む中途半端な俗っぽさが日本のお正月の一面を素直に捉えていていいなぁと思いました。



一月や梢は雨にけぶりつつ 
冬の雨に朝のともしの確かなる 

句会の短い時間の選だと、こういう地味な句にはなかなか目が向きませんが、後から読み返していくと良さがじわじわと染みて来ますね。


では、また来月。

 
凪太さんの選句を転記しておきます!

―-

披講ありがとうございました。
凪太選です。

◎散髪の頭揃ひぬ大晦日
散髪という言葉だけでも十分に年納めの空気が味わえますが、それが揃ったという光景を描いたことが美しいです。

〇霜柱関東平野持ち上げて
〇賀状来るすでに明るき瀬戸の雲
〇人日の厨に黒き取っ手ばかり
改めまして、新年おめでとうございます。
さいとうさん、披講のアップをありがとうございました。
遅ればせながら、選句いたしました。
みなさん、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 人日の厨に黒き取っ手ばかり

大小の鍋が並んで、ぐつぐつと七草を茹でている。
寒さのなかでにぎわう、冬の暖かさを感じる情景に惹かれました。
浩平ちゃんの観察力!

 初春の黒豆にある生気かな

つややかで、めでたくて、りっぱで、おいしい。
こんなにくっきりと描けるんですね。
黒豆、僕も大好きです。

 目の端のゆつくりさがる年賀かな

どんなメッセージだったのか、気になります。
懐かしい友人のユーモラスな近況……みたいなものを想像して、
じわじわきました。

 うりやこれがほしかつたんだらう松過ぎぬ

正月休みも過ぎたというのに、じゃれあうふたり。
そのふたりだけの世界感というか、のーてんき感が、
お正月の句にぴったりだな、と思いました。
なんだかうらやましいです。

 酒のアフターにカレーや冬日和

一人上手で自堕落な感じがいいです。
寒い冬のこういう過ごしかた、とても共感します。
言葉の選びかたが雑っぽいようで、端的なようで。
すれすれをいっているところも好きです。

以上、それがしの選となりますが、
雪止みて鎮もる湾や黒電話 と 祖母の札母の札あり歌かるた 
この2句も、特に美しい描写で素敵だと思いました。

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