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竹輪句会コミュの第134回句会 披講

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皆さま、昨晩はお疲れさまでした。
今回はいつも持ってきて下さる竜光さんのお菓子に加え、亮さんからも、衣被、玉蜀黍、林檎の差し入れをいただき、いっそう秋を感じる句会でした。
また、毎回素敵なコメントを寄せて下さっているういろうさんも参加され、代理投句の方も大勢いらっしゃいました。
取り急ぎ披講をアップします。記入漏れ、誤記などありましたらお知らせください。



2017年9月7日(木)新宿二丁目 コミュニティセンターakta

四句投句、五句選句

兼題:月、体の一部を詠み込む
参加(席順):亮、ザ、さいとう、竜光、岡崎瞬、浩平、今朝、翼、けい、どんたか、潔
代理投句:オクタビオ、ういろう、凪太、小太郎、早子、アガシ、守ン暴、泡沫、泰像
選のみ:林蔵


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〈5点句〉
立って寝るサラリーマンや月の船  オクタビオ

〈4点句〉
また傘を失くし鳴き始むくつわむし  ザ
秋茗荷ピクルスにして姉の恋  けい

〈3点句〉
狛犬と少し目が合う今日明月  凪太
衣被双子の兄の太き声  守ン暴
アンケート用の鉛筆葡萄食う  オクタビオ
忘れざるも老いのきざしや草の花  アガシ
派手でなく長寿の手相秋の蝿  オクタビオ
クレープに並ぶ猫背や天高し  凪太
月あかり点対称で愛し合う  泡沫
満月や島のおんなと水煙草  けい
秋茄子や今日で無効のクーポン券  オクタビオ

〈2点句〉
無防備の体温つたふ涼新た  どんたか
体育の日こころはいつか盗まれる  早子
もうあかんあかん泣こうとしたら月  潔
桃剥くや姉さん指はよわいゆび  亮
歩くより他なし草は花を持ち  亮

〈1点句〉
シュノーケル外して水滴弾く月  泰像
秋うらら君の指の毛すら好きだ  小太郎
骨笛を月が鳴らしたがつてゐる  亮
亡き父やお元気ですか秋彼岸  竜光
スーパーに鼻並びたる野分後  浩平
君の住む町へ林檎を買いに行く  小太郎
囁きてささやきかへす昼の月  ザ
血族やうつむきあふて黒葡萄  亮
月白や弔ふ文字を打つ小指  どんたか
また同じ人に恋して秋の入り  早子
死角なき思ひ独りの月見かな  アガシ
二の腕の半袖の影処暑の海  ういろう
てれてゐて舌のピアスよ天の川  今朝
月の下あんたがついた赤い嘘  小太郎
持ち帰れさうな秋風懐に  さいとう
秋の夜の例文ゴミはゴミ箱に  さいとう
秋草や紫煙くゆらせていたあと  翼
真夜中の葡萄たゆまず実りたり  ういろう
目を入れた案山子しまった蔵が火事  翼
血の一滴土俵に垂れて秋の空  竜光

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台風に備え騒立つ古本街
流星や黒人歌手は皆太り
秋風にふれるほほに胸さわぎ
ひぐらしや尖塔の真上に半月
体液のたまれるへそや月の海
諸手もて掬えば温し今年米
敗荷や菊門エステあと二回
月天心わたしの居ない二〇XX
秋刀魚焼く隣人は留守らしいです
新月や唯我独尊奥の院
空元気蝉楽団のファンファーレ
ルーマニア語なんて知らんし蚊の名残
十六夜や羽根音高き遠心機
手でふれるかすかに残るあたたかみ
若き父読み聞かせてぞ秋の峰
秋気澄む背筋伸ばして食むサラダ
夢二の忌悲し出来事など何も
お月さままんまると世を見てゐます
パステルに汚せし指や白木槿
くるぶしは暑き道路に黙したり
秋雲や輪を覗き揉まれひととせ
警備員室に月齢カレンダー
包茎を味わうようにマスカット
邯鄲や宙へと続くGの点
石の橋木の橋白き風渡る
ふり仰ぎ秋の眼鏡となりにけり
発展場のトイレ感薄れaktaのトイレ秋
月上る空(から)のジェットコースター
月を見るだんご食べたいこうれいき
黒土に雑草そよぎ月の白
駆け込んだプールの空はさんざめき
馬追ひや身じろぎもせで夜の窓
縞々に芝苅られおり秋の昼
タワーパーキングのゴンドラ満車月へとP
老い早き死人の顔と秋蛍
月光を仄かに濁すアルペジオ
台風逸れチラ見すダルビッシュの脇毛
学生の少なき電車彼岸花
節足の空へと伸びて夏の果
ポテサラを吟味しもする野分かな
本物の金玉なりや望の月
友綴るアラビヤの文字星流れよ


以上です。

コメント(7)

けいさん、早速のアップありがとうございます。
こうしてゆっくりと読みかえすと、改めて良い句がたくさんあるなぁと感じております。
今回は、選びたい句がいつも以上に多くて大変でしたf(^_^;
泡沫さんの選句、貼り付けておきます。

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けいさん、披講アップありがとうございます。
5句選ということで、遅ればせながら泡沫選句しました。

●桃剥くや姉さん指はよわいゆび
この句が一番好きでした。薬指を「姉さん指」と呼ぶところに幼年期の雰囲気があり、子供の頃デザートの桃が嬉しかったことを思い出しました。味ではなく、指がにゅるんと入りそうな桃のやわらかさといった触覚に訴えかけるところも魅力。あと、ゆびのリフレインが気持ちがいいなあと。

●持ち帰れさうな秋風懐に
こーゆーちょっとしたエスプリに惹かれます。さいとうさん、旧かななんですね。

●流星や黒人歌手は皆太り
ゴスペルシンガーとか、太ってるイメージがありますね。天界と地上を歌がつないでいる、という風に読みました。

●月上る空(から)のジェットコースター
月には無人の風景が似合いますね。「から」の音が、ジェットコースターのカタカタとした音を思わせるなあと。

●学生の少なき電車彼岸花
試験期間とか、夏休みとか。いつもの電車だけどちょっと違う。こーゆー「ちょっと」を発見する句、いいですね。

以上でごさいます。
続いて、亮さん経由のアガシさんの選句です。

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Kちゃん披講アップありがとうございました。
アガシさまから選句が
届きました。


選句送りますね。
いつものように選ばれてないのから選びました。良い句がいっぱいありました。

秋気澄む背筋伸ばして食むサラダ
サラダ記念日とかいうのがあるようにサラダはなんとなく特別の食べ物で安心感というか食べると色々なものの罪悪感から解放されるような感じがします。それと秋気澄むの季語が良く効いてる句だと思いました。

パステルに汚せし指や白木槿

芸術の秋でしょうか。パステルはチョークの固いやつみたいなので必ず指が汚れるんだよね。それと対照的に白木槿のキリッとした清々しい姿がバーンと向こうにあって良いなぁと思いました。

くるぶしは暑き道路に黙したり

普通の革靴を素足ではくのが夏の足元の定番になって久しく暑い日はさすがにくるぶしも暑かろうアスファルトの照り返しで。でも黙したり。定番のスタイルですが内容が現代人の男のことで着眼が面白いです。

体液のたまれるへそや月の海

これ作った人はたぶんタチで先にいったのかいかせたのか。確かに丁寧にいたした時はへそにたまるんだよね。月夜の出来事。こういうのを恥ずかしがらずに詠めるのが良いなぁと思う。

以上です。よろしく。

そして凪太さんの選句です。
---

凪太選です

◎骨笛を月が鳴らしたがつてゐる
まさに秋を感じる空気感。
「骨笛」という強い言葉に感覚を委ねた感じが最高。

○秋茗荷ピクルスにして姉の恋
下五で絶妙な突き放し方。

○歩くより他なし草は花を持ち
おそらく都会の感覚。

○持ち帰れさうな秋風懐に
下五が少し蛇足な感じもするのですが、
より可愛さを強めているとも思えるので。

○体液のたまれるへそや月の海
竹輪でなければ出会えない、なんと愛おしい句。
遅くなりましたが、オクタビオ選句しました。様々な秋を感じることができて楽しかったです!

---

◆秋茗荷ピクルスにして姉の恋
ポップでウィットに富んでいて好きです。昨今、自家製ピクルスは、おしゃれ料理本の定番レシピだったりするけど、カラフルなパプリカやミニトマトとかいろいろある中で、あえて秋の茗荷をピックアップして漬けてるなんてね。この姉に久しぶりに訪れたの恋の、やや暴走ぶり、トンチンカンぶり、がなんとなく想像できたりして。そこがかわいくて愛おしくもあるが、恋のストライクゾーンには秋茗荷で届くのだろうか…。そんな姉の不器用さも含めて愛してくれる人ならいいね。とか、心配する弟目線のゴーシチゴーがステキ。笑


◆衣被双子の兄の太き声
月見なのか、お皿に並んだ大小いろんな形の里芋のお芋三兄弟感。そして、双子の兄弟とは言えども、成長する過程で何かしらの個性が出てくるもの。兄の太き声は、なんのために発せられたのか、弟を呼ぶ声か、月見酒の追加を頼む声か、はたまた…。二つのものを取り合わせただけで、いやむしろ二つのものを取り合わせただけだからこそ、読み手が想像を広げる余白が生まれ、ストーリーが広がる。俳句らしい世界がステキです。


◆血族やうつむきあふて黒葡萄
賑やかにわいわいと葡萄を食べる家族もいれば、多くの言葉を交わさずとも、時間を共有する家族もいるよなぁ、と。それとも身内で何か喧嘩でもしたのかしら。そんなときの葡萄ほどことさら甘みが強かったりして。


◆警備員室に月齢カレンダー
特別なことではないけど、意識しないと通り過ぎてしまうような日常生活の何気ない発見に詩情を感じ句にした、という感じが好みでした。警備員はどんな想いで月齢カレンダーを掛けているのか、秋の夜長にどんな想いでカレンダーと月を見上げるのか。イメージが広がりました。


◆包茎を味わうようにマスカット
前回の包茎の回に遅れてきたステキな包茎句。あまりこねくりまわさず、シンプルに包茎の青さ、甘さ、苦さ、儚さなどを、青葡萄のイメージと重ね合わせることに成功していると思いました。マスカットの果肉の皮離れのよくない感じ、それを口の中に含んで味わう感じなんかも重ね合わせることができて面白いです。

以上です(^^;)
こんにちは。ういろうです。

ちょっと長めの旅行が挟まりまして、随分と遅くなってしまいましたが、ふた月分まとめて投稿させていただきます。


◎立って寝るサラリーマンや月の船  オクタビオ

 私はこちらで皆さんの句を目にするとき、作者と得点がすでに分かる状態なので、高得点句はわりと選句を避けてしまう(得点の中に私の評価も充分入っている、と感じてしまう)傾向にあるのですが、今回この句は一旦避けた後、また天に戻ってきました。
 毎日の暮らしぶりから天体の運行までを包括する大きく引いた視野の広さ、優しさ。平易な言葉遣いと絶妙な語感の組み合わせで呼び込む秋の空気の透明感。 私の中ではチクワハイク・オブ・ザ・イヤー 2017筆頭候補。



○クレープに並ぶ猫背や天高し  凪太

 この句は一瞥で「猫背」という言葉が目に入り、(そういう言葉を選ぶと句全体が貧相になる…)とジャッジしかけたのですが、十七音をたどってみると、意外にも、少しかがんだ後頭部をかすめるようにして広がる秋空の爽やかさが眼の前に広がりました。「クレープ」がテクですね。きっと向井理のような今時の長身の若者の彼氏、なんでしょうな。幸せなデートのヒトコマ、なんでしょうな。(何故か、ひがみ気味)



○血族やうつむきあふて黒葡萄  亮

「血族」「うつむきあふ」「黒葡萄」、私が真っ白な作句の平面に立たされた時に、この凝縮された表現を的確に探し当て掘り起こしてくることができるだろうか、と想像すると、本当に脱帽します。…恐れ入りました。


○また傘を失くし鳴き始むくつわむし  ザ

 この破調と定型の間隙をつきすすむ独特の語感が作者のお名前をいただいて納得します。その捻じれを楽しむような句の形にくつわむし。秋の虫界のバイプレイヤー的存在がなんとも似つかわしく素敵です。
 

○秋茄子や今日で無効のクーポン券  オクタビオ

秋は実りと終焉の季節なんだなぁと。華やかさとせつなさを生活の中にそれとなく閉じ込めて。


 衣被双子の兄の太き声  守ン暴

こちらの句は、野太い言葉のタッチが非常に魅力。こういう雰囲気、作ろうとしてもなかなか手に入らない気がします。素敵な才能を感じます。しかし、前回同様、「衣被」自体に私自身の経験が不足していて、今一つ、鑑賞に自信を持って踏みこむことができず、選に挙げられませんでした。申し訳ないです。



オクタビオさんが秋茄子で、守ン暴さんは里芋の衣被。葡萄にクレープ、秋はやはり食べ物で名句が生まれますね。




 学生の少なき電車彼岸花

この句からは、九州の田舎で暮らした経験が蘇えってきました。過疎に向かう地域では、若者の姿が見えなくなることは日常の何気ない「滅び」のサインであるように思えます。あぜ道や墓地に咲く彼岸花の見える電車に乗った時に感じたその雰囲気を思い出しました。私も選には入れられませんでしたが、選外にしておくには惜しい今回の忘れがたい一句です。


では。

ういろうさん
こちらでもステキなコメントありがとうございます。いつもういろうさんのコメントは、竹輪のメンバーのモチベーションを上げてくれるコメントです!ありがたや。笑

わたしの句も褒めてくださり、うれしいです。ういろうさんのコメントを読むたびに、俳句は読み手に育ててもらう文芸だと、つくづく実感します。月の舟の句から、秋の空気の透明感を感じる、とまで言ってくださると、もう言うことはありません(^^)

引き続きよろしくお願いします!

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