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竹輪句会コミュの第129回 句会披講

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先日もお疲れさまでした。
兼題が「春の雨」「躑躅」ということで、今回もこの季節にしか味わうことのできない春らしい俳句の世界がひろがりました。
それでは披講をアップさせていただきます。
遅くなりまして申し訳ありません。
誤記などありましたらお知らせください。

投句:兼題2句
「春の雨」「躑躅」
加えて、当季雑詠2句
計4句
選句:4句


2017年4月17日(月)
@新宿二丁目akta

参加者(席順):林蔵、ザ、潔、今朝、翼、さいとう、早子、どんたか、守ン暴、けい、竜光、亮

代理投句:泰造、小太郎、マメコ、凪太、泡沫、浩平


5点句

ゆふがたの家族重たし躑躅園 潔

4点句

土筆伸び廃屋が傾いている 小太郎

3点句

蒸発の兄嫁植えし躑躅かな マメコ
包帯を巻き取る手首夏近し 早子
Amazonのはこ軽さうに春の雨 守ン暴 
劇場に道はつながり初燕 潔

橋跡に水の気配や白つつじ 亮
人違いして翻る花衣 凪太

2点句

じやんけんをしばらくしなゐ山笑ふ 亮
土筆摘むマリー・アントワネットかな けい
春雨の匂いマチネに客二人 凪太
あぶらよく落ちる洗剤春の雨 浩平
春の雨味見のスパゲティが好き さいとう
春の雨くぐりて帰る千鳥足 翼
けふもつとも声をあつめてゐるさくら 亮
白つつじ見覚えのある歩きかた 早子
花曇り渡りたき橋まだ遠く マメコ

1点句

つつじ群れ共謀罪のある暮らし 泡沫
春の雨水子供養のアンパンマン 林蔵
わらびもち噛み切る二十三回忌
凪太
夜桜のキスは本音か戯言か 泰造
ついた嘘躑躅の赤にはっとして 小太郎
春の雨だんだん痛くなる言葉 潔
世界にも果てはあるんだ鳥帰る 翼
父のくし落つる音かや春の雨 今朝
ほめてほめてちさきはれぎのさくらかな 竜光
長き坂にねまるや春の波の上 今朝
つつじ垣体液溜めたコンドーム 泰造
蜜吸った躑躅くわえてボヘミアン けい
春雨や湯屋傘立てに杖の立つ 早子
美しき闇夜髑髏めく躑躅 さいとう
境内の土俵古びつ白躑躅 浩平
落雁をとろとろくずし春の雨 泡沫
美少年咲かぬ鹿児島春の雨 竜光
猫埋めるための半休春惜しむ 守ン暴

無選

夏隣ワゴンセールに在る詩集
春惜しむMOABをググる母の指
春の雨花屋青いネオンかな
魔法瓶(ジャー)に山躑躅活けありハプニングバー
暗渠よりゆらりの出ずる花筏
青い麦一直線に塁へ飛ぶ
LouReed的に唄へば春の雨
先輩の道着の染みや白つつじ
春の雨花芽の数に老いを知り
火の国の女そだてる芝桜
まちづくり躑躅の蜜に致死の毒
やまつつじラジオ体操のポーズで
告るなら今今今と咲くつつじ
調布過ぎつつじヶ丘に春北斗
数独を解きつ困りつ春の雨
百五十六地蔵あり躑躅燃ゆ
夕桜歩いてゐれば痛くない
一日を終へしてのひら春の雨
春の月それとゴマ油とチーズ
早朝に帰りし家の壁つつじ
春雨や秘伝の網をかがる指
ドを飾る大和ことばや花は地に
春の雨春の温度でほほ濡らす
春の雨アンガールズの足もつれ
春雨の音に変わるや明けの夢
これでもかと躑躅ばかりむせ返る
悔しくはない振りをして花筏
菜の花や霞の富士は裾飾り
霊柩車花をまといて春の雨
ババシャツを背に白梅の散りにゆく
孕鹿足りぬ私の可動域
九州男より出で春の雨あごあげる
課長と呼べず名前呼ぶ春がすみ
火葬場は花ざかりですおはやめに
湯上がりの眼鏡に朧ひろごりて
春の雨残尿感の取れぬ午後
一滴の赤き石粒躑躅かな

以上

語彙力のないばかりに句会ではスマートに読めず、このmixiアップもグズグズで申し訳ありませんでした。
大変だったけれど、お助けいただいた皆様のお陰で無事(?)できましたー。
読みの復習もできて勉強になりました!林蔵は日々、向上するのであります。笑

コメント(1)

こんばんは。ういろうです。
あっという間に立夏を迎える候となりました。
今日は立夏らしいさわやかな一日でしたね。
ただいま神奈川の実家に帰ってきております。


では、4月の句会も選と感想のコメントでバーチャル参加いたします。


◎猫埋めるための半休春惜しむ 守ン暴

句の前半、猫への愛情が希薄、というより反芻するほどその無情さが際立ってくる表現。そこへ「春惜しむ」の季語。この一言の接続がすごいと思いました。この語の持つ情感が句の中を浸み渡るように冒頭部分まで遡上して、冷淡さの質の変換を内面にぐっと迫ってきます。無情さと情緒の葛藤がそのまま春の胸のざわめきの季節感とシンクロしていて、アグレッシブな俳句だなぁと感じました。



蒸発の兄嫁植えし躑躅かな マメコ

つつじの花の色は、あでやかであると同時に、おしつけがましさというか禍々しさというか、どこか負の雰囲気を隠し持っているように感じます。蒸発してしまった彼女は家族を見捨てるような人だったのか。庭先のつつじの花は家族を想う彼女の愛情の証なのか。大きな事件に巻き込まれてしまったのか。真相を判断できぬまま過ぎ行く現状を咲く花の色。人間関係の深みを暗示する内容とつつじの花色が本当に似つかわしいです。



Amazonのはこ軽さうに春の雨 守ン暴

宅配便の呼び出しに開けたドアの向こうに垣間見えた季節ですよね。素直な描写の的確な美しさと並行して、「Amazon(ローマ字表記の現代企業名)」「はこ(あえての平仮名)」「軽さう(旧仮名)」、と表記のひろがりが心地よいです。特に「軽さうに」の旧仮名の効果が決まっていると思いました。



橋跡に水の気配や白つつじ 亮

「橋跡」というのは渋谷辺りの暗渠化してしまった河川の上の街路を思い浮かべればいいのでしょうか。ちょっとそこの推察に戸惑ったのですが、そうだとすると街中に地中の水の気配を感じ取る鋭敏さは、晩春〜初夏らしい感性ですね。白いつつじは水辺にふさわしい清純さがありますね。



補遺)

土筆摘むマリー・アントワネットかな けい

この句、個人的には大好き。お花を摘むとき、そのときの私はとびきりなレイディに成りきるんですよね。自分は同じシチュエーションならヘップバーンになっているようです。そして音律が実は5・12音なのに、五七五に響く面白さ。普段無意識にマリー/アントワ/ネットって言ってますね。この気づきも楽しい。句はすごく好きなのですが、この感覚が全く通じない人もいるだろうなぁということで補遺に。



今回は良句が多く、わーわーきゃーきゃーと花見のように(ゲイ花見の、持ち寄り弁当のふたが次々に開くときのように)一句一句を鑑賞させていただきました。どれもすばらしく4選決めかねたので、今回は特に、活字で目にしたときにさらに良さが光るだろうもの、という観点を設けてそのテーマに沿うものを中心に選ばせていただきました。


では、もう夏ですね。沖縄と東京の季節感が近くなる季節です。次回の皆さんの俳句にお逢いできるのを楽しみにしています。



拙作)
仕立てたる色打掛けや花躑躅
ことば無くやさしかりけり春の雨

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