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竹輪句会コミュの第76回 句会披講

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2012年11月14日(水)@新宿二丁目akta
参加者(席順・敬称略):オクタビオ、守ン暴、ザ、浩平、篤司(選のみ)、モト、亮、影造、しんいち
当季雑詠五句、五句選


<三点句>
古書店の硝子引戸の冬茜   しんいち

短日の丸まるレシート伸ばす指   オクタビオ

床屋にて知るは昨日の酉の市   影造

おまかせで頼むおでんの固きかな   モト

目薬の肺まで染みて今朝の冬   オクタビオ


<二点句>
外套の懐裡に潜む去年かな   モト

木の葉髪合はせ鏡のおそろしき   亮

なべづるの田踏み川踏み町を踏み   浩平

しぐるるやとむらひの家行き過ぎぬ   しんいち

石くれをひとつ投げたり枯野かな   しんいち

老女優はしづかに逝けり冬薔薇   しんいち


<一点句>
爽やかを哀しと言ひたき今朝の冬   影造

鍵穴を鍵嵌りゆく神の留守   亮

木枯しにアルミでできた松葉杖   浩平

千歳飴の太刀従へて参道を   守ン暴

白菜に斑点左手にほくろ   オクタビオ

小春日や可愛い子だけに渡すビラ   ザ

雪虫ら上るふわりという擬音   ザ

また少し故障してをり小夜時雨   モト

鰤刺身定食部長課長部下   オクタビオ

夜ふけても音で知れるは落葉哉   影造

散るよりはこぼるるものに花柊   亮

初時雨舗道を染めてかの山へ   守ン暴

酉の市輝度高すぎるLED   オクタビオ

時折の狼になりたい病気   ザ

蔦枯るる大きな壁となりにけり   浩平

朽ち果てしベンチに振り積む柿落葉   守ン暴

勿来よりオリーブの苗売り来たる   ザ

酒熱しこの世旅立つ名女優   モト


<選外>
冬隣にほひの消えし朝の街
オリオンが見ているよとキス躱す
片仮名の孕む暴力ポインセチアと
冬支度おえて楽しき心地かも
箒一本百萬円也ふゆうらら
冷たきは保湿化粧水の硝子瓶
湯冷めせぬように私をしまいおり
水鳥と浮かぶ小舟を独り漕ぎ
ふりだしに戻りし心地湯ざめして
小春日のパレードは街に虹渡す
七五三すし作る祖母なつかしや



 取り急ぎ、以上です。
早いのだけが取り柄。間違い等ありましたらご指摘ください(最近多いの)。

コメント(6)

ザさん、さっそくありがとうございます!
本当にはやいはやい!アップありがとうございます。

点入ってませんがポインセチアの句について。昨年あたりにも点の入っていないポインセチアの句があって、たしか、劣情も失せてポインセチア咲く とかだったような。後になっていいなと時々思い出していた句でした。ポインセチアってあんなに赤いのにそんな花だなと。クリスマスのお祭アイテムのイメージが強すぎて日常にかえるとちょっと哀しくもあり。

さっそくのアップありがとうございました。

鍵穴の句の解釈がやはり気になっちゃいます。神の留守に鍵を開けてしまう、禁忌を侵しているような隠微な雰囲気を感じます。
先日はお疲れ様でした。ありがとうでした。
 なんつか、冬の到来は暦通りな身体感覚でしたねぇ(そでもない?)


感想書きます。

ずっと以前の句会で永易さんだったかが、「省略された俳句の主語は一人称である」てのを思い出した一句。
・おまかせで頼むおでんの固きかな   モト
情景に委ねる主観と、「おまかせ」なのに「固い」とぼやくワガママっぷりが俳味で面白い。僕はコレ今回の秀逸でした。


・爽やかを哀しと言ひたき今朝の冬   影造
「言ひたき」でなくむしろ、言い切ってしまって、「爽やか」を秋の季語として活かすなら、様になるかも。「今朝の水」とか?
影造氏、鋭い脳内光景の引き出しがありそうなので、古典的テクニック(中七が八になるとダサい、ダブル季語注意、写述重視とか)を軽くさらうと、すんごいのを作る気がする。します。


・石くれをひとつ投げたり枯野かな   しんいち
確かに、「投げたい」or「投げたき」の方が締まるかも。でも個人的には「舐めたり」。


・千歳飴の太刀従へて参道を   守ン暴
七五三て、割と女子行事な印象だったけれど、こういう骨太なのはちょっといいかも。
「千歳飴抜刀(帯刀)しをる裏参道」とかじゃダメ?


・酉の市輝度高すぎるLED   オクタビオ
新宿花園神社の酉の市には、関東で一社のみ残った「見世物小屋」or「お化け屋敷」の興行がきているらしいっす。たぶんこないだの川越祭りに、蓮けい寺(漢字不明、通称・呑龍さん)の境内にも来てた。明るすぎる灯りが、照らして見えなくなってゆくものとか。
「都市のまつり照らすLEDの輝度」とか。


生き物の名前にどうしてもヒラガナは柔らかいし、片仮名は暴力的な感じがしていて。
・なべづるの田踏み川踏み町を踏み   浩平
鍋鶴は黒鶴とも交配をして(繁殖・越冬地が似通っている)、クロナベヅルが観測されたりするらしい。
窒素豊富土壌での白菜の黒斑とか、こういう写述的なものは、ソソる。


・鍵穴を鍵嵌りゆく神の留守   亮
神無月に、諸国の神が出雲に旅をして集まるのは、翌年の諸々の縁結びの協議の為らしい、と、僕の手近の歳時記に載っていました。
個人的にはこの句の文法のあいまいさが気になって取らなかったけれど、たぶんこういう協議の予定外の「鍵穴探り」は、色々とある(った)であろうし、そこで生まれるものも生まれないものもあるのであろう神無月。
November Spawned A Monster

http://youtu.be/TTev6og-edU
わーモリッシーだ!>ザさん

おでんの句に誘われ土砂降りの雨の中、浅草へでかけたものの、ものの見事にちくわぶは煮えていて、いっそ物足りなかったことでした。

鍵って差し込むたびにちょっとドキドキするのは、なんででしょ?
禁断の扉が開けてゆく時の、歌。

Béla Bartók Bluebeard's Castle Door 5 Solti Sass Kováts
(青髭公の館)
http://www.youtube.com/watch?v=VdFIFPp64Bk

ともあれ、きちんと俳句といえるものを作れるようになりたいものです。。

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