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革共同・中核派コミュの県教委への申し入れ書

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2010年3月15日
兵庫県教育委員会様
大西 孝様
宝塚良元校・川西高校の存続を求める会(宝塚)
定時制高校の存続を求める西宮市民の会(西宮)
障害者問題を考える兵庫県連絡会議

申し入れ書
 私たちは、この1年半、県立川西高校、同宝塚良元校、伊丹市立高校の存続を求めてきました。昨年10月、兵庫県教育委員会は、私たちの、そして6万筆にも上る多くの県民の声を聞き入れず、この3校の募集停止を発表したが、私たちは決して容認することはでません。今後とも貴職に3校の存続を強く求めるものです。
さらに、今月12日に行われる今年度の高校入学選抜において、定時制高校への志願者は、昨年度より212人も多い、2113名と、かつてない高い志願者数となりました。まさにこの数字は、貴職が「定時制高校の社会的役割は終わった」という間違った状況認識に基づいて、定時制高校を次々と統廃合し、募集定員を削減してきた結果であることをはっきりと示しています。
定時制高校では通常、4月に再募集(2次入試)が実施されますが、それは単に定員数を充足させるための、形式的なものではありません。はじめから定時制を選択する志願者のみでなく、私学や公立全日制の受験を失敗した志願者など、様々な事情を抱えた人々に、高校教育を保障するという大切な役割を持っています。
しかし、今年度入試では、阪神間だけでなく東播、西播地域でも志願者が定員を越える状況にあり、従来実施されてきた再募集すら行われない状況では、多数の子どもたちが「行く学校」を失います。教育行政の責任はかってなく重大なものといわねばなりません。そればかりか経済不況下の就職難により、多くの「無業者」の十代の若者が生み出され、さまざまな社会不安の原因を拡大するという極めて深刻な事態さえ予想されるのです。教育行政の責任が、いまほど問われる時はありません。早急な対応を貴職は行うべきです。
隣接する大阪府では、昨年度入試において、定時制高校の二次入試で大量の不合格者が生まれたことに対し、緊急措置として定員枠を広げ、三次募集を実施し、希望者を全員受け入れる措置を講じました。緊急措置であれ、わたしたちは、そのような行政姿勢を高く評価します。何よりこのような事態を生みだしたのが、まさに貴職の硬直した「定時制高校統廃合計画」の結果であるという反省に立って、兵庫県においても、今年度入学試験においては、「定員枠の拡大」などの緊急措置を早急に講じることを強く申し入れるものです。
定時制志願者は、さまざまな切実な背景をかかえています。たとえば宝塚良元校においては、定員40人に対し42人が志願し、定員を2名越えています。同校を「住田雅清」という人が受験します。住田さんは50歳を越える脳性マヒの障害者ですが、彼は受験するに当たって、自身の半生を振り返り、こう述べています。
私の学力は小学校二年しかない。小学校、中学校は養護学校で朝から晩まで訓練、訓練と機能訓練をやらされ、他の教科は教えを受けた記憶はない。中学三年になって、こんなところにいたら、あかん、人間が腐ってしまうと思って、母に「どんな仕事もいいから中学を卒業したら、社会に出て働きたい」と言った。母は「養護学校の高等部があるから、そこに入ってからでも遅くはない」と猛反対した。それでも私は「この俺を千尋の谷に落としてくれ」と必死に訴えた。「どんなつらい仕事、職場であっても三年間はやめない」という条件で、社会に出て働くことを許してくれた。
 そして、社会に出て働き始めた。そこは製菓会社で、頭から足の先までメリケン粉にまみれて、仕事は単純作業、給料も他の人に比べてすごく安いし、職場環境は劣悪であった。同僚には相手にもされない、蔑むような目で見られる。今では考えられない職場であった。母と約束した三年間は辞めないということで、働き続けた。
 社会に出て、色々な人と出会うと、自分は何にも知らないし、漢字も読めないので、その恥ずかしさがわかった。本を読もうとしても漢字がわからないから、辞書を引きながらでなければ読めなかった。漢字も社会で独学したのである。今でも、特に英語と数学がわからない。英語と数学が出来ないということはパソコンが扱えないということである。私にとって致命的なことである。
 人間関係も狭い。地域に生きると言っても、その地域に友人がいない。かろうじて私が入っている宗教団体の地域の人との交流があるだけ。その他の交流はない。52才にして愕然とした。
50歳を過ぎて、なぜ彼が定時制高校に行きたいと思ったのか。まさにここに記されているように、「自立していきたい」とあがき悪戦苦闘し続けても、障害を持つゆえに社会から弾き出され続けてきた苛酷な半生のなかで、共に人と在りたい、共に学びたいという飢餓に似た思いが、高校へと向かわせているのです。彼の居住する所から電車を乗り継いでも40分で良元校には行けます。しかも同校にはかつて何人もの障害を持つ人が通い、現在も同じ車いすの生徒がいると聞きます。「ここしかない」、そんな思いで受験するのです。しかし、定員を越える状況にあり、彼の入学も危ぶまれます。住田さんはこう言う。
「今回、定員を越えた志願の場合、私は成人特例入試で受験するが、他の多くの人が学科試験での受験になり、どうやって合否が決められるのか。高校は『総合判断』と言うが、基準が全く異なるのに決めようがない。それで、もし私が落とされたら、明らかに障害を理由とした不合格であり抗議したい。しかし、もし私が合格しても、一人の若者が不合格にされ、不本意な結果になる。苦しい。いかに多くの者が定時制を求めているのか、県教委による定時制高校の募集停止が、いかに暴挙であるのかが明らかになった」
住田さんは喘息の持病、腰痛など決して安楽な状態ではありません。受験に当たっても体力が続くのかと躊躇し迷いに迷われてきました。それでもと、ようやく決意したのです。しかしその決意も、自分がもし合格すれば、一人の若者の進路を絶ってまうではないかと、暗澹とせざるを得ません。なぜ彼がこのような苦境に追い込まれなければならないのでしょうか。
尼崎の夜間中学で学ぶ高齢者が、夜間中を卒業してもさらに学びたいと、近隣の市立城内高校に入学を希望していたが、同校が定員を越える状況を見て志願を断念したといいます。そのような人たちに「断念せよ」と言い続けてきたのが「定時制つぶし」の本質です。大阪府で断行された定員枠の拡大措置が、兵庫においては不可能だと座視することは、いまや許されないはずです。
私たちも「住田」さんと思いをひとつに、全員合格し、共に良元校で学べあえることを強く望むものです。 私たちは、貴職が良元校への志願者を全員入学させるよう、何らかの緊急措置を講じることを強く申し入れるものです。

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