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ミケランジェロ〜Michelangelo〜コミュのミケランジェロの絵画「天地創造」

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コミュの参加数が多い割に「○○が好きです!」ぐらいのコメントばかりなので、マイ日記に書いたもののコピーですが、長文のコメントもあってはと思い。こちらにも公開をしてみたいと思います。あしからず。

 昨年、迷っていたのですが、在庫豊富な大阪梅田のTUTAYAのビデオとDVDレンタルにも置いていなかったので、思い切って梅田の紀伊国屋にいって販売用DVD『華麗なる激情』をやっと買いました。
 私は、絵が好きで自分でも絵を描いていますが、好きな画家のなかににミケランジェロがいます。彼は、本来は彫刻家なのですがデッサン力がすばらしく、絵を描いても素晴らしい出来映えの作品となっていたのです。
 私は、中学生のとき図書室の「世界名画全集」で見た彼の描いた天井壁画「天地創造」を初めて見た時に、頭をガーンとたたかれたように感動したのです。そしてまた、その頃に見たアメリカ映画「十戒」でモーゼを演じたチャールトン・ヘストンが、あのミケランジェロの風貌に似ているなと思っていたのです。「十戒」の監督のデミルもそれを思っていたらしく、「十戒」のプロモーション映画の中でもミケランジェロのモーゼ像の彫像の前でそのことを語っているシーンにはおどろきました。 
 もう一人の映画の巨匠のキャロル・リード監督(『第三の男』で有名)が、同じ想いがあったのか、1964年に70mm映画で作った映画『華麗なる激情』を発表した。勿論私は封切り当時に飛んでみにいきました。
 映画『華麗なる激情』の内容を紹介すると、ネットにも
「チャールトン・へストン、レックス・ハリスンの豪華共演!!
巨匠ミケランジェロと教皇ユリウス2世の生き様が天井画を通して浮かび上がる歴史大作映画」というキャッチコピーになっている。
<ストーリー> = ローマ法皇ユリウス二世はシスティナ礼拝堂の天井を飾るべく、ミケランジェロに天井画を注文する。彫刻家を自負するミケランジェロは断ったものの、次第に絵にのめり込んでいく。そこには激しく対立しながらも、奇妙な友情を深めていく偉大なる2人の男の姿があった…。 史劇スター、チャールトン・ヘストンが、偉大なる芸術家ミケランジェロの創造とエゴを見事に演じる重厚な歴史ドラマでした。映画はシスティナ礼拝堂の天井画を描くまでの4年間に絞られている・・・・。
このDVDは、古い映画なのに、70mm封切り当時のサラウンド立体音響にちゃんとなっていて、映画冒頭のミケランジェロの彫刻作品の実物紹介のシーンもビデオよりはるかに鮮明で久しぶりに感動しましたよ。
 この映画予備知識無しに見たら、ドラマ展開が地味なので退屈な映画(自分も初めて見た時に思った)であるが、これを映画としてつくあげたということを考え直してみると「よくこんな映画を商業映画会社がつくらせてくれたものだ・・・!」と思わざるを得ない記念碑的映画といえます。当時の70mm映画のセールスポイントであるところの、スリルとサスペンスもなく、スペクタクルシーンというものもない映画である。 「絵画論」のコミュ仲間の方でこの作品を映画館とかテレビで見た方はいますか?
 往年の芸術家にはパトロンがいた。生活の面倒から発表の場を与えるパトロンあっての芸術家であった。有名なのがメディチ家だ。王侯に認められ宮廷画家になれば発表の場を手に入れられた。宮廷や教会に絵を描ければ 後世まで作品がのこる。
 システィナ礼拝堂はローマ教皇の個人的な祈りの場である。「人類の平和を祈る場の礼拝堂に絵を描かせた」のだが、『華麗なる激情』では、教皇は、教会の外に出て戦場をかけめぐり、おまけにバチカンの大改造で予算不足のうえにミケランジェロへの給料はとどこおりがち、それでいてミケランジェロに家賃の催促はきちんとする。生きているうちから自分の墓標をミケランジェロにつくらせている。おだやかで敬虔なる聖職者にとどまらず、現実的に教会の権威を守ろうとした政治家そのものである。神の代言者であるが、ミケランジェロが絵の世界で「天地創造」の神の姿を4年もかけて描き上げる。映画の中では、あの膨大な天井壁画を描き上げていくシーンがでてくる。塗り立ての白壁に、原寸大の下書きをあてて、その下書き針で穴をあけ墨の粉でたんぽでたたいていくと、白壁に点描のシルエットができる、フレスコ画は壁が生乾きのうちにそれにすばやく彩色していかねばならないのだ。数十メートルの高さのアーチ天井に描きながら出来具合をいちいち下まで降りてながめていられない。全て頭の中にデッサンができあがっているのだ。この映画のクライマックスシーンは、「アダムの創造」が出来上がったところでの教皇とミケランジェロの会話である。神を説く教皇が「お前の描く神はこんな姿をしているのか?」というシーンだ。自分は教会を守ったが、神の姿を絵描く事はできない・・、神の姿はこんなに逞しい男性のようなのか・・・と感動しているのである。描いた方のミケランジェロも、教皇が絵を描けといわなかったら創造することは出来なかった神の姿であるのだ。両者あっての『天地創造』の完成がなし得たのだ。
 ミケランジェロは彫刻家である。ただ絵を描くのではなく、礼拝堂の構造を考え、一般礼拝者がはいれる仕切りの奥の天井からはじめて神の姿がでてくるのです。正面天井には予言者ヨナが天井を見上げ、神の創造を感動している姿で描いてあるこころにくい構図である。神の手とアダムの手がのびている指の構図を見てスピルバーグが『ET』でこのシーンを真似ているんですね。
ミケランジェロマニアの皆さんはこの映画みたことありますか?

コメント(31)

システィナ礼拝堂は、バチカン市国のローマ教皇庁内にある礼拝堂。初め教皇専用の礼拝堂として、1278年ニコラウス3世の提案によって造営されたが、その後シクストゥス4世の意向を受けたジョバンニ・デ・ドルチによって、1473〜81年に全面的に改築されたという。
 ミケランジェロによる天井画はユリウス2世の命により1508年に着手、12年に完成されている。ミケランジェロはまず建築的デザインを描いて天井を区画し、中央部を縦に連続する九つの長方形の枠内に創世記物語を描いた。次にそれを取り巻くように12人のモニュメンタルな預言者と巫女(みこ)の坐像(ざぞう)を配し、これらが創世記物語と連接する位置に20体の青年の裸像を描いている。そのうえさらにキリストの先祖たちや装飾彫刻まで描き込み、しかも複雑な画面全体を統一的に構成してある。
『天地創造』の圧巻は「アダムの創造」である。中学時代に、学校の図書館にある平凡社の「世界名画全集」で初めて「アダムの創造」を観た時の感動は今も忘れません。神の創造の手によって命を得ておき上がろうとするアダムのこれぞ最高の気高い姿の男性像の絵はないと思っています。聖書ではアダムの鼻に神が息をふきこんだとあるが、ミケランジェロは彫刻家であるから息ではなく想像の手をさしのべて命を与えているというのが心憎い。大学生の時に、京都の美術書店でphaidon社の「ミケランジェロ全作品」(洋書=9.000円)を見つけ興奮し、母にねだって次の日に購入した。カラー写真も一部あるが大半がモノクロ写真である。アダムの顔のアップ写真もあって、ヘラで描いた輪郭まではっきり見えている。壁に刻んでいるミケランジェロの息吹が感じられた。このとき(写真1)には、イブはまだ生まれていない。しかし、エホバの左腕のなかに抱えられている女性がイブである(写真2)イブはまだ神の手のうちにあるということだ。これまたなんと心憎い構図ではないか!
 「アダム(男)が独りでいるのはよくない」とイブを創った。
「アダムの創造」の次の「楽園追放」(写真3)に描かれているイブのみあげる姿の美しさよモナリザより好きな笑顔です。この時点でのイブの表情にはなんの疑いやけがれのない顔をしている。そのイブが蛇にそそのかされて禁断の実を受け取ろうとしている。その左には、いけないと知りつつ木の実を採ろうとするアダムの表情には、かっての気高さは消えてしまっている。「人間の原罪」をこれほど明確に表現した絵はないといってもいいでしょう。ご存知のように写真には見えておりませんが楽園を追放されている二人の顔も醜悪な表情である。
システィナ礼拝堂の天井に独りで4年をかけて描いた「天地創造」からうける感動は「ザ・グレート」である。作曲家シューベルトの死後、第8番「未完成交響曲」のあとに創られた当時最長の交響曲「第9番」(7番とも呼ばれていた)が発見された。このハ長調の交響曲をシューマンが「これぞザ・グレートだ」といったそうな。高3の時に知ったこの曲も大好きで、私のレコード&CDコレクションにも10枚ちかくもある。以後、交響曲「第9番」を聴くと、必ず「天地創造」の絵がオーバーラップしてきます。アカデミー賞最多受賞(11個)映画の『ベンハー』の映画のオープニングとエンドマークにもこの「アダムの創造」がでてきます。主人公のベンハーがこれまたチャールトン・ヘストンであり、監督のウィリアム・ワイラーが、心憎いことに、映画のドラマ展開に「神が人間に手をさしのべる」意味を示すかのごとく、「手」が重要な演技をしているんですねぇ・・・「ベンハー」を観られた方々、気づいていますか?
りゅうぞうさん!
素晴らしい長文です!
愛が溢れてますね〜

「アダムの創造」って聖書では割とさらりと表現されているわけですが、そこからあの構図というのがならではですよね。

500年以上も前に一人の人間が描いたなんて俄かに信じ難いです。

システィナ礼拝堂には様々なドラマがあって、足を踏み入れると自然にこみあげて来るものがあります。
私はみなさんに比べて知識が浅く、うまく表現できないのですが、

あのダン・ブラウンの著書「天使と悪魔」でヴァティカンの素晴らしさを知り、同時にミケランジェロの「天地創造」「最後の審判」のファンになってしまったんですね。

あの届く1歩手前の指先から感じられるものが何とも言えません。「天地創造」は、私に絵画の素晴らしさを強く教えてくれました。


世界遺産を巡るなら、一番最初に行きたいのがシスティナ礼拝堂ですね(^^)
古い話しですが、1970年の「大阪万博」でどこのパビリオンか忘れましたが、ミケランジェロの「最後の審判」の実物大再現の陶版展示をみました。それは、終了後も残され、今も、京都の府立植物園の公園内に青空展示されています。その高画質技術で美術館内に丸ごとシスティナ礼拝堂を再現してあるのが、徳島県の鳴門市にある「大塚美術館」(写真1http://mixi.jp/view_community.pl?id=155039)です。私も一度泊まりがけでいこうと思ってます。
 それから、30数年前に、ミケランジェロの「ピエタ」と「ダビデ」を京都市美術館で観た事があります。たしか「モーゼ」も展示されてました。本物が日本に来たのではなく、これらは正確なレプリカで、日本の好事家が、イタリアの大理石業社に依頼して、勿論大理石製で、実物と寸分違わぬレプリカを創ってもらったのです。それを○○財団をつくり、今でもどこかで保存公開されています。というのも、その公開された京都市美術館にいったときに、会場にいた係員の男性が「りゅうぞう先輩でしょう?」と声をかけてきたのが大学時代の後輩でした。彼はその財団に就職したといっておりました。3点のレプリカは見事な出来で、真っ白な大理石でスキー場の雪のように輝いていました。(写真2と3は本物の写真です)
 ところが、数年後、本場のシスティナ礼拝堂の本物が、「俺はキリストの生まれ変わりだ!」と変質者の青年があばれて、ハンマーで「ピエタ」に損傷を与えたと言うニュースが全世界に報道されました、現地の学芸員達がくだけた破片を集めてジグソーパズルのようにして修理したとか。このときに日本の正確なレプリカが参考にされたとかという記憶があります。DVD映画「華麗なる激情」では、映画の冒頭に、これらの作品(損傷される前の)が素敵なカメラアングルで紹介されていますよ!
大塚国際美術館、私も行ってみたいと思います!


りゅうぞうさんは教師をしていらしたんですね、そんなこともつゆ知らず私なんかがのこのこと出てきてしまいまして(-_-;;


しかし本当に素晴らしい情報ありがとうございます!!
みなさん 凄い 愛がッ!
愛が溢れてますぅ(*´∨`*)
私は、中学の時 美術の教科書に『最後の審判』の写真が載っているのを見て、一目惚れしました。ミケランジェロの作品との最初の出会い一
高校面接の時にも、「ミケランジェロのように素晴らし作品を造りたいです!」とほざいたくらいです。
本物を見たことがある方が どう感じるか凄く気になるのですが…、大塚国際美術館にて『最後の審判』と『天地創造』を見てて…素晴らしさ美しさに ただただ感動ッ!!(。´艸`)ぴかぴか(新しい)
是非、徳島:大塚国際美術館にいらして下さい。沢山の作品に出会えます
(´ω`*)>
なっつんさん、にいにさん、大塚美術館行きたいですね!実はこの夏に行くつもりだったのですが、私の住む尼崎からだと高速バスで3時間程でいけるのですが、日帰りだと、美術館に3時間程しか居れないので、行くにはまず現地について宿泊し、開館時間から入って一日じっくり(1.000点の名作鑑賞は一日でも無理かも?)みるプランを考えることにしました。

 システィナ礼拝堂に行った事はないのですが、画集で天井壁画をじっくり眺めていて、ミケランジェロの「天地創造」全体の構成と構図の巧みさに気づいた事があります。
 礼拝堂に入った時(写真1)に入った瞬間に一番に目につくのが「予言者ヨナ」(写真2の右端の画像)です。予言者ヨナが神の天地創造の偉大さに驚き天をみあげている構図です。そこから天井をみあげると、神による「光と闇の分離」からはじまり「天体と植物の創造」〜「水と地の分離」〜「アダムの創造」「イブの創造」〜「原罪と楽園追放」(写真3の右端)と、順に視界にはいっていきますね。
多くの見学者が、圧倒されて呆然と天井を眺めていくのですが・・・
 この礼拝堂につい立てのような仕切り戸がありますね。この仕切り戸のある位置が心憎いと思いませんでしたか?
 見学者はこの仕切り戸より中には入れないのでは?仕切り戸から奥は神の居る世界であることを示しているのですよ。ここより奥に神による「光と闇の分離」からはじまり「天体と植物の創造」〜「水と地の分離」〜「アダムの創造」「イブの創造」〜「原罪と楽園追放」が描かれていて、仕切り戸から手前には神の画像は描かれていませんよね・・・・・。
水野晴夫じゃないけれど
 「いやーっ、ミケランジェロって本当に素晴らしいですねぇ!」
私は石川に住んでるので、徳島には何日かかけて泊まりに行きたいですね‥(´ω`)♪


まず大塚国際美術館に行って、それから観光って感じですかね♪

大塚国際美術館に行ったらヴァティカンでホンモノ見なくちゃいけませんね!


ヴァティカンに行った日には何十週もぐるぐるとヴァティカン内を回りますよ揺れるハート



ローマ(イタリア)も素晴らしき世界遺産の宝庫!

考えただけで震えてきます...!
素敵なプランですねぇ
確かに、じっくり見てまわるに1日は足りないと思います。私も3回行きましたが、まだまだ行き足りないくらいですw
また、りゅうぞうさんが載せている画像を見て、ホント改めて『いやぁ〜(´ω`)ほんっと…ミケランジェロって素晴らしいですねぇ〜』てw気持ちに…
いつか 実物を見に行きたいものです。
 本物のシスティナ礼拝堂に行ってみたいという気持はありますが、今でも連日宗教行事を行っている信仰の場(写真3)ですから、美術鑑賞だけで行くのには・・・と思っています。若い時ならいざしらず、歳も63才ですから、高い旅行費用をついやしてバチカン迄いくのなら、現場はもちろん見学者は写真撮影禁止ですし、薄暗い高い天井を見上げるより、その旅行費用で高価な画集を何冊も買えるし、じっくり自宅で鑑賞する方がいいと考えています。明治時代の画家達は、雑誌「白樺」に載った白黒写真印刷だけでも興奮したそうです。要は、どれだけ感ずる心があるかどうかです。若い人は、どんどん行けばいいと思っていますよ。
 今はインターネットや事典ソフトで、いながらにして、知識や視野を広めることができるからいいですよね。
 文豪のゲーテも「システィナ礼拝堂を見ないでは、一人の人間が何をなしうるかを眼のあたりに見てとることは不可能である」と賞賛していますし、スタンダールもイタリア旅行をして『イタリア絵画史』を書いているそうです。
写真1はネットで集めた昔のシスティナ礼拝堂の画像です。そして写真2は、天地創造が描かれていない頃のシスティナ礼拝堂です。そして私の持っている事典ソフトによるシスティナ礼拝堂の解説です。
 システィナ礼拝堂=Cappella Sistina バチカン市国、ローマ教皇庁内にある礼拝堂。教皇選挙会(コンクラーベ)の会場にあてられることでもよく知られている。初め教皇専用の礼拝堂として、1278年ニコラウス3世の提案によって造営されたが、その後シクストゥス4世の意向を受けたジョバンニ・デ・ドルチによって、1473〜81年に全面的に改築され、40.5×13.2メートルの長方形、天井の高さ20.7メートルという広壮な礼拝堂となった。当時の政治上の混乱を反映して、礼拝堂と城砦(じようさい)の機能を兼ねうる構造になっている。堂内を二分する障柵(しようさく)はミーノ・ダ・フィエーゾレ、ジョバンニ・ダルマータおよびアンドレア・ブレーニョの共作である。壁画はコジモ・ロッセリ、ボッティチェッリ、ギルランダイヨ、ペルジーノ(のちにシニョレッリ、ピントリッキョらが加わる)によって1481〜83年に制作された。祭壇に向かって左側には『モーセの生涯』、右側には『キリストの生涯』が六面ずつ描かれている。壁画の上の高窓の左右には、それぞれニッチ(龕(がん))の中に立つ計24人の教皇像が描かれているが、この制作にはギルランダイヨ、ボッティチェッリ、フラ・ディアマンテらが従事した。
 ミケランジェロによる天井画はユリウス2世の命により1508年に着手、12年に完成されている。ミケランジェロはまず建築的デザインを描いて天井を区画し、中央部を縦に連続する九つの長方形の枠内に創世記物語を描いた。次にそれを取り巻くように12人のモニュメンタルな預言者と巫女(みこ)の坐像(ざぞう)を配し、これらが創世記物語と連接する位置に20体の青年の裸像を描いている。そのうえさらにキリストの先祖たちや装飾彫刻まで描き込み、しかも複雑な画面全体を統一的に構成したのである。
 
私のヴァティカンへの愛がうまれたもととなった、ダン・ブラウンの「天使と悪魔」では、丁度コンクラーベが行われていたので、
コンクラーベの時期のローマの空気を味わってみたいなぁという思いがあります。
別に今の教皇にお亡くなりになってほしいという意味ではないのですが…;;



システィナ礼拝堂は夜空を眺めるつもりでずっと(天井)壁画を見ていたいですね!

りゅうぞうさんの知識にはもう感嘆の声をあげずにはいれません!!
凄く勉強になります(^ω^)
 ミケランジェロによる天井画「天地創造」と言えば、なんといっても「アダムの創造」等の天井の中心部の絵が有名だが、それを取り巻くように12人のモニュメンタルな預言者と巫女(みこ)の坐像(ざぞう)も捨てがたい魅力ある絵ですね。(写真1)
 男性の予言者「エレミア」は、昔からミケランジェロの自画像といわれています。
巫女達の絵も素晴らしく、私は巫女デルフィカが大好きで、何度かデッサンをしたこことがあります。この巫女達はどういう意味があるのか知りませんでした。今回調べてみたら、次の異様なことがわかりました。古代ギリシア・ローマの伝説に現れる女予言者「シビル」(Sibyl, sibylla)なども「巫女」と訳されていて、神懸かりとなり神託を伝えるのシャーマンのことです。
 民間伝承では、救世主を待望する異教徒のシンボルで、キリスト教美術の図像にはアトリビュート(持物)として書物を持つ姿が多く見られるとのことです。そう言えば、天井に描かれた巫女も男性予言者も全員書物が傍らに描かれています。
 「ペルシアの巫女」は頭にヴェール、「リビアの巫女」は灯りのともった蝋燭、「キンメリアの(イタリアの)巫女」はコルヌコピア(豊穣の角)、「エリュトレイア(リディア)の巫女」は「受胎告知」の預言者として百合、「サモスの巫女」は「キリストの降誕」の預言者として秣桶(まぐさおけ)か揺り籠、「クマエの巫女」も「キリストの降誕」の預言者として貝殻、「ヘレスポントスの巫女」は「キリストの磔刑」の預言者として釘、「アグリッパの(エジプトの)巫女」は浅黒い肌で「キリストの笞打ち」の預言者として笞、「エウロパの巫女」は「エジプトへの逃避」の預言者として「嬰児虐殺」の剣を持つ。「フリュギアの巫女」は「キリストの復活」の預言者として十字架を伴い、「ティブルの巫女」は片手を切り落とされているとか。ミケランジェロが描く男女の予言者の姿は、神の偉大さに感動する姿、呆然とする姿、読むのを辞めている姿、読もうとするが年老いて読めそうにもない姿と様々に絵描かれている・・・・夫々の人物の逸話に即して描かれているのだそうです。ミケランジェロは本来彫刻家であり、天井壁画はまさに「描かれた大理石像」ですね!
りゆうぞうさん
システィーナの本物の天井画と壁画はどんな犠牲を 払っても 実際に見る価値ありますよ
どんなによく出来た 図版でも 本物には ほど遠いです
ぼくは 今までに 4、5回いきましたが そのたびに まず暗い礼拝堂に目が慣れるまで 30分ほどかかり そうすると あの 信じられないような 世界が 目に飛び込んできます
順番に みていきますが 見上げていると 疲れてくるので 初めのころ 床に寝転んでみていました
そうすると 「プレーゴ!」と 監視員に 怒られてしまいました
ここが 礼拝堂だということを すっかり 忘れていました・・・ふふふ
いつも 2時間ほど そこにいます

フィレンツェに集中している 彼の 彫刻は 6日間かけて ゆっくり 堪能しました

18年前に ベルギーに 住んでいたのですが ある日 ブルージュに泊まりがけで遊びにいきある教会に 入った時 すごいものを 見てしまったのです
ちょうど 40年前若いころに バチカンの ピエタを見た時と同じ感動に 震えてしまいました
そこにあったのは ブルージュの聖母子像といわれている 彼の作品でした
まさか そんなところに ミケランジェッロがあるとは 思ってもみなかったので 見た瞬間は 驚きでした

また イタリアに 行きたくなりました
アランさんへ
 好きな美術作品の名品は、実物をみたいのは当然ですが、情報化時代なので、いながらにして自宅にいても目にすることができていい世の中になりました。教員時代に、夏休み等に海外研修に行けるチャンスは幾度もあったのですが、部活動(放送部)の指導(全国大会に毎年出場していたので365日部活指導におわれていた)ため渡航の機会がありませんでした。定年になったのでいくらでもいけることになるのですが、いまさらいくよりは、これからは自分の作品を制作するすることに時間をさきたいのです。年金生活状況で、絵を描ける時間があるとは言っても、絵を飾るちゃんとした額縁などもほとんど持っていないし、けっこう高価なのに驚いていますし、公募展に出そうと思ってもこれ又出品料が高額なのにも驚き。だから海外旅行費用ももったいないと思ってしまうのです。西洋文化に魅力を感じつつも、自国の文化をどれだけ知っているのかの思いも強く、実物をみるのは国内の日本文化の方にも眼を向け、もっと勉強したいと思っています。
 ブルージュの聖母子像は私も好きです。気になっていたので作品の背景を調べてみました。 
 1521年に、ミケランジェロ(1475〜1564)と同時代の画家で、ドイツ・ルネッサンスの代表的存在とされるアルブレヒト・デューラー(1471〜1528)がブルージュを訪れた時、聖母教会でこの像を目撃しているそうです。この像は1514年に聖母教会に設置されているそうで、デューラーが見たのは、そのわずか7年後のことになるそうです。レンブラントもこの像を見ているらしい(アムステルダムの彼のアトリエには、この像の複製があって、人々の評判の的になっていた)。なぜミケランジェロの作品のなかで、この像だけがイタリアを遠く離れたブルージュにあるのでしょうか?
 ミケランジェロは1499年、ローマのサン・ピエトロ寺院のために『ピエタ』を制作、ローマ市民に熱い感動を与え、人々は24歳の若き天才の華々しい登場に歓喜したそうです。 この頃ミケランジェロは、彼の擁護者のひとりであるピッコロミーニ枢機卿の依頼により、シエナにある同家の祭壇を飾るための15体の彫像を制作中で、1503年には、フィレンツェ市から依頼されて『ダビデ像』制作に着手。ピッコロミーニ家の祭壇ための『聖母子像』の制作依頼を受けた。これがブルージュの聖像だそうです。
 この作品のマリアが、裸体の幼児イエスを膝においているのですが、ピッコロミーニは、神聖な祭壇に裸体を置くことを嫌って、幼児といえども、もしイエスの裸体を彫ろうとしているようなら、修正を指示しようとしたそうです。この要求に接したミケランジェロは、要求を無視したとのこと。それを、ブルージュの織物商が、ローマでこの作品に感動し、買い取って、 100ドゥカーテンをミケランジェロに支払ったそうです。この額は、現代の貨幣価値に換算するとおよそ500万円に相当するらしい。こうして1514年、『聖母子像』は聖母教会に安置されたそうです。
 (写真3)は、私が大学生時代に買った洋書「ミケランジェロ全作品」に載っていた「ブルージュの聖母子像」の後ろの部分です。現場でもみれない貴重な写真ですよね。これをみると、大理石像なのに、日本の木彫の一刀彫の仏像のようにも見え、より親しみを覚えました。
りゅうぞうさん

ブルージュの聖母子像について、おもしろいお話をありがとうございました。
これでなぜ、彼の作品がブルージュにあったかの謎が融けました。
後姿がこんな風だったのですね。貴重なものを見せていただきました。

彼の作品って、予備知識がなくても、出会った人を感動の渦のなかに巻き込んでしまいますね。
わたしも、ブルージュの聖母教会のなかをぶらついていて、その像に出会った時に、すごい衝撃がわたしを襲いました。一瞬のうちにそれが彼の作品であることを悟りました。像にはかなりの距離まで近づけるのですが、近づいたり遠くに離れたり、見る角度を変えてみたり、いつも家の近所にある秋篠寺の伎芸天を見る時のようにその存在を堪能しました。
この聖母子像は、2度鑑賞していますが、そのたびに深い感動を覚えています。

バチカンのピエタは、それ以上に衝撃を与えてくれますね。1972年の春、わたしが24歳のときに出会った時は、あまりの感動のあまりその場にへなへなと座り込んでしまい、撮影した映像はすべてぶれていて使い物になりませんでした。
その、暴漢が美しい彼女の鼻をハンマーで破壊したと聞いた時はほんとうにショックを受けました。でも、あとできれいに修復された姿を見た時は、ほっとしました。でもピエタ全体がガラスの箱に入っていて、肌合いがよく分からなかったのですが、今はどうゆう展示の仕方になっているのでしょうか・・・・。

また、ミケランジェッロに 会いに行きたいです。
でも、私も年金生活に入り、なかなか実現は難しそうです。

りゅうぞうさんは、どんな作品を制作しておられるのですか?
アランさんへ
 私の絵は自分のマイミク日記に、ときおりシリーズ「りゅうぞうぎゃらりー」の表題で絵を随時公開していますので、時々私の日記の方をみてください。
『天地創造』の天井壁画の魅力の続きです。
天井画の四隅にある絵に注目したことがありますか?
それぞれ、旧約聖書から 『ハマンの懲罰』  『青銅の蛇』  『ユディットとホロフェルネス』 『ダビデとゴリアテ』 の逸話が描かれているとのこと。(コメント7の写真参照)
 私は、今までその主題の意味について知らなかったのですが、それぞれにちゃんと意味があるようです。
『ハマンの懲罰』=旧約聖書の「エステル記」の逸話に出てきます。(写真2)は同じ題材によるシャッセリオの絵「エステルの化粧」です。旧約聖書「エステル記」のヒロインがエステルで、この絵では、そのエステルが侍女にかしづかれて、化粧している場面です。これは、多くの娘たちの中から、ペルシャ王クセルクセスの王妃に選ばれたユダヤの娘エステルが、王の寵愛と美貌を武器に、当時ペルシアの奴隷だったユダヤ人を憎むペリシア人の宰相ハマンがユダヤ人絶滅(ホロコースト)を企みますが、エステルがその計画を阻止させたというのです。(旧約略解、69章 エステル・ユディト記=民族の危機) 「エステルの化粧」を描いた画家シャッセリオ(1819から856)は、アングルの線とドラクロクの色彩を融合させ、神話や歴史に取材した裸婦の表現は個性的な鋭い感受性を示していると評価されています。
 さて、ミケランジェロの方は、そのエステルがクセルクセスに訴え、ハマンの謀略を怒った王によって、ハマンが逆に処刑されている場面を描いているのです。 部屋の右に描かれているのがクセルクセス王です。
『青銅の蛇』=神を裏切ると罰せられる逸話で、『ユディットとホロフェルネス』と『ダビデとゴリアテ』は、よわい女性や若者でも、勇気をだせば大きな圧力に勝てるということを語っている逸話です。
 ミケランジェロも、自分が愛するフィレンツェを守るため、外的の侵略に対し、市民とともに闘い、勝利を得た市の記念碑が彫刻『ダビデ像』を生んでいるんですね。

 『ハマンの懲罰』を、意味も知らずに、初めて目にしたときにも衝撃を受けました。?付刑にされているハマンのポーズが、他の絵にはない迫力でに迫ってきたのです。その理由は、ハマンの両腕が、従来の「遠近法」を無視した「前縮法」で描いてあるからだったのです。ミケランジェロは彫刻家ですが、画家としての眼もちゃんともっていたのです。ミケランジェロが、単純に、遠近法そのままにハマンを絵描いていたら、手前になっているハマンの左手は、グローブのようにもっと大きく描かなかればならないはずなのに、彼は意図的に小さく描いていますよね。逆にそれが絵に奥行きのある立体感をだしているのです(写真3)。当時の人物像画でこんな立体感のある絵描き方をしている画家はないといってもいいでしょう!
Ratさんへ
コメントありがとう!
昔から好きなミケランジェロについて、この際色々調べてみようと考えて色々書き込みをしています。続編もまた書きますので読んでください。そして感想やコメントしてください。
ミケランジェロ、キリストへの愛が深いように思えます。
形而上的で同時に科学的な眼を持ち合わせているところが、ダビンチより一枚上のように映ります。
 ̄ー ̄さんへ
 すごい、まさにするどい眼力ですね!ミケランジェロが描いたアダムを創造するエホバの画像シルエットから、人間の頭脳の断面図をオーバーラップさせるなんて・・感動もんです!「天地創造」の創作秘話を映画化したキャロルリード監督の映画『華麗なる激情』では、カララの大理石採掘場の山上で、ミケランジェロが雲海の動きを観てひらめいたとしておりますが・・ ̄ー ̄さんの、人間の創造力の源である頭脳をエホバの姿そのものにみたてて描いたという着眼は納得でき説得力があります。これまでにも、まだ創造していないイブの絵姿がエホバの左腕の中にあると言う解釈も、エホバの脳裏のなかにもうできているという観点にもなりますねぇ!
  ̄ー ̄さんには他の創造場面も独自の着眼点がありますか?
りゅぞうさん

着眼点は残念ながら僕ではないです。
ミケランジェロについて調べものをしていた時にこんな絵を見つけました。
〉 ̄ー ̄さん
〉りゅぞうさん

24〜26のコメントの件、「ミケランジェロの暗号」という本にその話が書かれてました。その本、他にも色々興味深い話があったし。
りゅうぞうさんの豊富なコメントも、前から読んでいましたが、また読んでみました。本当に驚愕です。本当に、ミケランジェロに興味を持って良かったですね!
平成の孫市さんへ
 マイミクさんがめぐりめぐってミケランジェロのコミュニティで再会するとはこれまた驚きです。
 ミケランジェロが好きという事だけではなく一つ一つおさらいをしていこうと勉強しているのですが、今、自分の日常の活動である絵画研修グループ『水洋会展』の期間中で、その対応におわれています。それが終われば、また、作品分析にあたろうと思いますのでお待ちください。
 他のミケランジェロのファンの方も思い入れのある作品とにらめっこしたコメント書いてください。
質問です。
E・T状態の指と指が触れそうな場面は「邂逅」で良いのでしょうか?
記憶があいまいで、確認したいのですが。
バチカンのシスティーナ礼拝堂の天井に描かれた、ミケランジェロのフレスコ画がお披露目
されてから(1512年10月31日)、ちょうど500年だそうです。

尚、押し寄せる観光客が天井画を傷める原因となっているため、入場制限をする可能性が
あるとのこと・・・。

http://mainichi.jp/select/news/20121102k0000m030001000c.html

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121101/k10013165111000.html

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