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インド 都市別旅日記 参加募集コミュのレー1 ヒマラヤを越えて 前編

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空が青いと有名なラダック地方の州都レーに向かってボクらは
ジープでマナリを出発した。

レーはヒマラヤの向こう、途中5000メートルの峠を
3つも越えるジープで2日の旅だ。
このヒマラヤの峠は一年のうちのほとんどが雪で閉ざされる
ため、陸路でレーに行けるのは6月から10月迄だ。
ボクらは6月の、峠が開いた季節にレーを目指した。

ジープのメンバーは、ドイツ人のキャロル(看護婦さん)、
イスラエリーのカップル、イギリス人のブライアンおじさん、
オランダの若き3人組、そしてボクらとネパリーのドライバー
の計10人だ。
ジープに10人なので結構せまい。こういった長丁場にな
ると、どの席に座るかが非常に重要な問題になってくる。

マナリーを出発して1時間もすぎると、次第に道は七曲りの
カーブがはじまり、高度が一気にあがる。
ひたすらバカ高い山脈の尾根を縫うようにジープは進むが
ガードレールもない道の脇を覗き込むと、崖から500メートル下に流れる川が見えた。
途中、崖下に逆さになったトラックをみた。落ちたんだ。
恐ろしい。落ちたら即死だ。気が気じゃなかった。
それなのにドライバーは峠を朝から晩まで攻め続けた。
向こうからやってくるトラックとすれ違う時は無理矢理崖側に
ジープを少し乗り出し、その度にヒヤヒヤしたよ。

ほどなくして雪が降ってきた。
道はぬかるみ、落下の不安は増した。
ドライバーは時々、道でもないところに車をつっこみ
無茶なショートカットをはじめ、
たまに雪にタイヤをとられ、ジープはスタックした。
その度、車を降りて、みんなで車を押した。

次第に酸欠で息も苦しくなり、頭も痛くなってきた。
つらいのはみんな同じのようだった。

そんな状況とは裏腹に、
景色は絶景だった。
ヒマラヤのさまざまな山々が目の前を通り過ぎていったよ。
5年前に旅したチベットの景色と同じだった。
実にいろんな形や色の山々。
それらは森林限界をこえた高度の山々で、植物はなく、
まるで山の砂漠だった。
月の表面はきっと、こんなだろうな、と思った。

真っ白な雲が山にへばりつき、時折雲の隙間から
紺碧の空が顔を出した。
ヒマラヤの山々は、あまりにもデカすぎた。

雪は吹雪いて、
こんなに寒いと思ってなかったボクはジャンパーもなく、
寒いので窓を閉めると、ドライバーが
「フロントガラスが曇るから窓を開けてくれ!」
と言った。
仕方なく窓を開け、窓際シートのボクは冷えに冷え込んだよ。

こういう乗り物に乗ってると、だんだんと乗客の間に
連帯感のようなものが生まれ、みんなでバナナやチョコ、
チップスをまわして食べたり、歌を歌ったりした。
しかし高度がより高い峠にさしかかると、会話もなくなるの
だった。

夕暮れ時に、今夜の野営地に辿り着いた。
サチュというところだった。

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