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ミュージカル好きゲイコミュのウィーン・ミュージカル・コンサートII 第一部

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観劇日 7月14日(日) 13:30開演 B席 三階4列15番 少し下手より

「エリザベート」来日公演一周年として、「ウィーン・ミュージカル・コンサート」が梅芸でのみ行われたのは2008年の事。今回も「エリザベート上演20周年記念コンサート来日公演」の翌年に行われた。

今年は、東京で初日を迎え、次が大阪、それから東京に凱旋公演を行う。

メンバーは、もうおなじみとなった、マヤ・ハクフォート、ルカス・ペルマンを始め、アンネミーケ・ファン・ダム、イングヴェ・ガーソイ・ロムダール、ケヴィン・タート、それから韓国からオク・ジュヒンを呼んできた。指揮は、塩田明弘。この人は、ミュージカルの指揮では有名で、この間上演された宝塚歌劇「ベルサイユのばら〜フェルゼン編」でも振っていた(宝塚大劇場のみ)。

舞台は緞帳は使わず、舞台上にオケが乗る。舞台には階段が、下手・上手と二カ所あり、舞台後ろの階段を上がった所にもステージが作られている。又、ちょうど真ん中にも階段がありその階段を少上がった踊り場も舞台となっている。「コンサート」とは言っても衣装・かつらをつけ、ダンスも見せてくれる。横に出る字幕は、現在使われている訳詞ではなく、言語を出来るだけ正確に訳したものであった。

最初は、"Danz der Vampir" の序曲。次いで三曲が演奏された。

まず始めに、第二幕の最初の曲 "Totale Finsternis"  アンサンブルにクロロック伯爵とザラの二重唱が加わる。この "Totale Finsternis" は以前からどう訳して良いのか悩んでいた。今回「完璧な闇」と訳していた。なるほど、こういう訳詞方もあるのか、と感心した。ザラはアンネミーケ・ファン・ダム、クロロック伯爵はケヴィン・タート。次はルカス・ペルマンによる「ザラへ」それから、第二幕で歌われるクロロック伯爵の長大なアリア「押さえがたい欲望」。このアリアは作詞のクンツェの傑作である。第一幕でのアリア「神は死んだ」と共に、このミュージカルの中で大変重要な役割を果たすアリアであり、この二曲があるから、「ダンス・オブ・ヴァンパイア」は単なる乗りの良いミュージカルはなく、哲学的な内容を持つ作品となっている。だから非常に難しい。ケヴィン・タートは初演からずっとこの役を演じ、スペシャリストだと言うことだが、この時は少し調子が悪かったのだろうか、もう一つ物足りない。しかし、ここまで歌えたらたいしたものだ。クンツェの詞が素晴らしい。最後に「ここで予言しよう/(略)すべての者が仕える唯一の神は/満たされる事のない欲望なのだ」と言うがこれが本当の事になってしまった。

それから、「ルドルフ」から二曲。マリー・ヴェツェラのソロ「二人を信じて」歌が始まって暫くしてドイツ語で無いことに気づいた。これは、オク・ジュヒンが朝鮮語で歌っていた。次いで、ルカス・ペルマンのルドルフとアンネミーケ・ファン・ダムのマリー・ヴェツェラの二重唱「それ以上の」。

それから、ソリストへのインタビューがあった。

第一部の中心は「Mozart!」、ウィーン初演のヴォルフガング役のイングヴェ・ガーソイ・ロムダールを迎え、7曲を続けて演奏した。初演キャストだけあって、ガーソイ・ロムダールのヴォルフガングが素晴らしい。最初は、「僕こそ音楽 Ich bin ich bin Musik. 」指揮者の棒を奪って振り始めるなんて演出もあって面白い。それから、マーク・ザイベルトのコロレド大司教、ケヴィン・タートのレオポルトにアンサンブルが加わり、「どこだモーツアルト」。次いで、マヤ・ハクフォートの男爵夫人による「星から降る金」。マヤ・ハクフォートはこういう歌にになると抜群のうまさを発揮する。この時も素晴らしかった。そして、ルカス・ペルマンのシカネーダによる「ちょっぴりハートに、ちょっぴりおつむに」。このペルマンは、歌だけで無く、演技・演出ともに最高だった。この曲自体が、ブロードウェイミュージカルのパロディーのような曲想となっていて、そこが楽しいのだが、さらに徹底しいた。この曲を聴いていると、モーツアルトの「魔笛」は深刻なオペラではなく、当時の娯楽ミュージカルのような物だったのではないかと思われる。ちなみに、「魔笛」初演のパパゲーノはシカネーダであった。

絶品だったのは、ケヴィン・タートのコロレド大司教による「神よ、何故許される」。これはものすごく難しい歌だ。自分が追い出したモーツアルトの息子(ヴォルフガング)が、人物は下品だが作品は神のごとく素晴らしい事に打ちのめされて歌う。大司教は、言うなら秀才だ。だから、天才が理解出来、それ故不幸になる。その苦悩が歌に出ていた。その歌唱の素晴らしい事。ケヴィン・タートはクロロック伯爵のスペシャリストだと言うことだが、少なくともこのときは、こちらの方がずっと良かった。

ヴォルフガングの切々とした心情を歌う「何故愛せないの」、それから第一幕フィナーレの「影を逃れて」。最高だった。歌唱は勿論、クンツェの詞、リーバイの曲の素晴らしさを改めて思い知った。

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