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ミュージカル好きゲイコミュの「マルグリット」

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観劇日 2月28日(土)4:30開演 B席3階7列20番(最後列ほぼ中央)


劇評:
 見終わった後、こころにずしりと重く応える作品だった。
 開演前、緞帳にはマルグリットの大きな写真が映し出されている。写真家と思えば精巧に出来たCGで、まばたきするのには驚いた。舞台前にはオケボックスは無い。たぶん、舞台奥にバンドは隠れている、と思う。「と思う」と書いたのはカーテンコールでもバンドが現れないから。
 舞台は、マルグリットを抱きかかえたアルマンが入ってくるところから始まる。マルグリットの最後から回想のように物語は展開する。舞台は第二次世界大戦中ドイツ占領下のパリ。しかし、勇ましいレジスタンスの話ではなく、ドイツ占領下でフランス人がドイツ人に媚びを売らなければ生きていけなかったと言う話である。この話を作ったのが、三人のフランス人、アラン・ブーブリル、クロード・ミシェル・シェーンベルク、ミシェル・ルグラン、である。この時代の話はフランス人が一番無かった事にしておきたい事、一番語りたがらない事である。ドイツ占領下で、ヴィシー政権はユダヤ人狩りも行っている。このミュージカルの中ではその事を一方的に非難するような事はしていない。その事に好感がもてる。
 このミュージカルの成功はオットーと言う人物を作った事にある。ドイツ人の将校で、ぶフランス人のマルグリットを愛人としてパリに駐屯している。彼は自分に群がるフランス人が、統制品や配給品目当てだと言うことをよく知っている。マルグリットを愛人とし、憎みながらも愛している。この難しい役を演じたのが寺脇康文だ。寺脇の芝居の上手さは主要キャストの中でも際だっているが、まだ、十分ではない。
 これは「椿姫」の翻案である。高級娼婦マルグリットが若い純粋な恋人に惹かれるというのは筋立てはそのまま。オペラの第一幕まくり切れのアリアは、マルグリットが鏡を見て歌うソロのナンバーになっている。又、アルマンの嫉妬、マルグリットがアルマンに書く手紙、など見事に翻案が為されている。しかも、舞台を戦時中に移し、マルグリットとアルマンの恋が許されない物としている為、原作よりもずっとドラマティックになった。
 このマルグリットを演じるのが元タカラジェンヌの春野寿美礼。確かに綺麗で演技は申し分ない。しかし、歌唱が今ひとつもの足りない。オペラのヴィオレッタと良い、このミュージカルといい、この役は歌が難しい。アルマンは田代万里生。彼は「和声IL DIVO」エスコルタのメンバーでもある。オペラ歌手であるため歌は申し分ない。又、オペラ歌手独特のわざとらしさもなく立派な歌いぶりとなっている。
 フランス人三人がよくこのようなミュージカルを作ったものだと思う。これは、フランスで上演出来るだろうか。

コメント(1)

作品自体はとっても良いと思いますが、主演の二人に戦下の中で危険を冒してまで愛しひかれ合う魅力(フェロモン)が感じられないのが非常に残念ですふらふら

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