「I Was So Much Older Then...」という、My Back Pagesの決めフレーズをサブタイトルにしたインタビュー記事は、後にディランの伝記本を書くロバート・シェルトンが、1966年のツアーに同行した時に、主に雑談風にディランと話した会話の録音をもとに再構成したもの。なので、Q&A式ではなく、ディランの語録風になっています。疲労かクスリのせいで、やけに饒舌になっているのと、当時のボブらしく、素直じゃない話し方なので、おおむね理解するだけでも時間がかかりそう(こちらの英語力の問題もあり)。でも、拾い読みでもけっこう面白いです。
おまけCDは、「Happy Birthday Bob」と題して、ディランが好きそうなアーティストが、さまざまな誕生日関連の曲を歌っているのと、ディラン曲で年齢がテーマになっているのを他アーティストがカバーしているものが集められています。このコンセプトは、ディラン自身のラジオ番組「Theme Time Radio Hour」に倣ったもの。せっかくなので、本誌面にあった解説を簡単に引用しておきます。
2. Not Dark Yet - Robyn Hitchcock & The Venus 3 エミルー・ハリス曰く「年をとることについて書かれた史上最も偉大な曲」を、Peter Buckのグループの厭世的なアレンジで。
3. Let's Have A Party - Wanda Jackson エルヴィスの方が先に歌ってるけど、自分はワンダのが気に入っていると「テーマ・タイム・ラジオ」でボブ自身が紹介した曲。
4. Happy Birthday Blues - Kathy Young & The Innocents 歌っているキャシーは録音した'61年当時15才。後にロンドンに渡って、ウォーカー・ブラザーズのジョンと結婚した。
5. Stuck Inside Of Mobile With The Memphis Blues Again - North Mississippi Allstars メンフィスの伝説的アーティスト、ジム・デッキンソンが、死の直前に病院のベッドで息子たちのバンドにこのアレンジを伝授した。もう話せなかったので紙に書いて。
6. Party Doll - Buddy Knox もう一曲、16才のボブが聴いていたであろう、テキサスの「Happy」という町出身のバディの十代讃歌を。
まず、UK現地時間の5月16日にはBBCRadio2において、“Blonde On Blonde”の制作に関するエピソードについて取り上げた“Nashville Cats: The Making Of Blonde On Blonde”(全60分)という番組が放送されます。ナッシュヴィルに赴いて制作された“Blonde On Blonde”について、アル・クーパー、チャーリー・マッコイ、ウェイン・モスにジョー・サウスなど同作に参加したミュージシャンやプロデューサーのボブ・ジョンストンへのインタヴューを通して、当時における状況を回顧するという内容となるようです。日本時間では翌17日の10時ごろには下記のリンク先のページにて聴けるようになると思います。
http://www.bbc.co.uk/programmes/b01130ty
また、UK現地時間の来たる5月18日にはBBCRadio2において、“The Freewheelin' Bob Dylan”の収録曲をUKのトラディショナル・フォーク畑のシンガーたちが歌うという“The Freewheelin' Bob Dylan: A Folk Tribute”(全60分)という特別番組が放送されます。ボブ・ディランと直接に交流を持ったマーティン・カーシーを始めとして、ラルフ・マクテルやビリー・ブラッグなどが登場してくるようです。日本時間では同日の昼ごろには下記のリンク先のページにて聴けるようになると思います。
http://www.bbc.co.uk/programmes/b01132f7
また、UK現地時間の来たる5月17日から22日にかけてはBBC6Musicにおいて、ボブ・ディランの活動の軌跡について取り上げた“The Bob Dylan Story At 70”という番組(全6回、各60分)が放送されます。番組の案内役はクリス・クリストファースンです。各回の内容およびインタヴューに登場する人物については、それぞれのリンク先のページをご参照ください。日本時間では第1〜4回については同日の昼ごろに、第5回は同日の14時ごろに、第6回は同日の23時ごろにはそれぞれのリンク先のページにて聴けるようになると思います。
UK現地時間の来たる5月30日と31日にBBCRadio2において、“The Musical History of Greenwich Village”という番組シリーズ(全2回、各60分)が放送されます。若き日のボブ・ディランもそこで演奏の腕を磨いたN.Y.のグリニッジ・ヴィレッジにおける音楽シーンの歴史や後世への影響について探るという内容となるようです。番組の案内役はジョン・セバスチャンです。日本時間ではそれぞれ翌31日と翌6月1日の9時ごろには下記のリンク先のページにて聴けるようになると思います。