観劇日３月19日（日）15:00開演 B席２階16列R２番
僕が見た公演は貸し切り公演だった。この事を知ったのはチケットセディナのサイトであった。いつものチケットセディナの貸し切り公演は発売終了していて、僕が申し込んだこの公演は別の日で募集します、との事だった。公演日が近い為、チケットは当日受け取りと言うのも魅力的だった。当日チケットカウンターで引き替え番号と名前を言ってチケットを受け取って下さいと言う事だった。
当日、宝塚大劇場に行ってみると、「ベネフィット・ワン 貸し切り公演」と出ている。僕はセディナから買ったのに、と思って戸惑った。そこで、大劇場の職員に聞いてみたら、こちらの窓口では取り扱っていないとの事、それで、こちらに聞いてみて下さいと、ベネフィット・ワンが出している特設窓口に連れて行ってくれた。そこで、無事チケットを受け取る事が出来た。
場所は二階席の後ろで上手、手を伸ばせば天井に届きそうな所だった。開演10分ほど前に司会者が出てきて、この公演がベネフィット・ワンの貸し切り公演である旨を説明し、次いで社長の挨拶があった。関係者席らしきところを中心としておざなりの拍手が起きる。社長の挨拶のある貸し切り公演を見るのは初めてだ。それが終わると恒例、星組組長万里柚美の挨拶となって劇場全体から大きな拍手が起こる。
僕はこの「スカーレットピンパーネル」を見るのは初めて。ただ、原作は読んでいる。脚本・作詞はナン・ナイトン、作曲はフランク・ワイルドホーン、潤色・演出は小池修一郎。この原作とは時代背景、登場人物とその設定は原作に近いが他は原作とはかなり違う。例えば、原作にはパーシー・ブレイクニーとマルグリット・サンジュストの結婚風景は出てこない。また、王太子救出と言うエピソードも原作にはない。また、原作・ミュージカル版共に「サンジュスト」が出てくるから、あの「革命の大天使」かと思ったがここに出てくるマルグリートの弟（原作では兄）とはまた違っている。
僕はワイルドホーン作曲のミュージカルでは「ジキルとハイド」が好きなのだが、この作品にもその「ジキルとハイド」に似た雰囲気の曲が出てくるのが嬉しい。特に「マダム・ギロチン」と第一幕フィナーレは素晴らしい出来だ。小池演出は時としてやり過ぎて失敗するが、今回はそのやり過ぎが良い方向に向いてなかなか面白く出来ている。宝塚初演の時に小池修一郎作詞で付け加えられ主題歌となった「ひとかけらの勇気」と言うナンバーはとても良い歌だと思う。しかし、このナンバーが何度も出てくる。出てきすぎなくらい。しかし、劇的必然性を伴っているので、何度出てきてもおかしくないようになっている。又、第一幕幕切れと第二幕幕開きがつながっていると言うのも小池演出の常套手段だが、ここではなかなか効果的だ。．
指揮は塩田明弘。今回も素晴らしい棒で聞かせてくれる。前回振ってくれたのも星組公演だった。その時、台詞の時に流れる音楽がとても良かったが、今回も台詞の時背景で流れる音楽が舞台を盛り上げてとても良いできだ。それに、今回特にサックスが良い。
主演の紅ゆずるは申し分の無い出来である。その相手を務める綺咲愛里はもう一つ。この役が要求してくる大きさ、声の強さが足りない。
終演後、トップの紅ゆずるの挨拶があった。それから司会者がもう一度出てきて挨拶したが、挨拶の最中に席を立つ人が数多く見られた。そりゃそうだろう、宝塚ファンにとってはトップの挨拶が終わったらそれでもう終わりなのだから。
僕が見た公演は貸し切り公演だった。この事を知ったのはチケットセディナのサイトであった。いつものチケットセディナの貸し切り公演は発売終了していて、僕が申し込んだこの公演は別の日で募集します、との事だった。公演日が近い為、チケットは当日受け取りと言うのも魅力的だった。当日チケットカウンターで引き替え番号と名前を言ってチケットを受け取って下さいと言う事だった。
当日、宝塚大劇場に行ってみると、「ベネフィット・ワン 貸し切り公演」と出ている。僕はセディナから買ったのに、と思って戸惑った。そこで、大劇場の職員に聞いてみたら、こちらの窓口では取り扱っていないとの事、それで、こちらに聞いてみて下さいと、ベネフィット・ワンが出している特設窓口に連れて行ってくれた。そこで、無事チケットを受け取る事が出来た。
場所は二階席の後ろで上手、手を伸ばせば天井に届きそうな所だった。開演10分ほど前に司会者が出てきて、この公演がベネフィット・ワンの貸し切り公演である旨を説明し、次いで社長の挨拶があった。関係者席らしきところを中心としておざなりの拍手が起きる。社長の挨拶のある貸し切り公演を見るのは初めてだ。それが終わると恒例、星組組長万里柚美の挨拶となって劇場全体から大きな拍手が起こる。
僕はこの「スカーレットピンパーネル」を見るのは初めて。ただ、原作は読んでいる。脚本・作詞はナン・ナイトン、作曲はフランク・ワイルドホーン、潤色・演出は小池修一郎。この原作とは時代背景、登場人物とその設定は原作に近いが他は原作とはかなり違う。例えば、原作にはパーシー・ブレイクニーとマルグリット・サンジュストの結婚風景は出てこない。また、王太子救出と言うエピソードも原作にはない。また、原作・ミュージカル版共に「サンジュスト」が出てくるから、あの「革命の大天使」かと思ったがここに出てくるマルグリートの弟（原作では兄）とはまた違っている。
僕はワイルドホーン作曲のミュージカルでは「ジキルとハイド」が好きなのだが、この作品にもその「ジキルとハイド」に似た雰囲気の曲が出てくるのが嬉しい。特に「マダム・ギロチン」と第一幕フィナーレは素晴らしい出来だ。小池演出は時としてやり過ぎて失敗するが、今回はそのやり過ぎが良い方向に向いてなかなか面白く出来ている。宝塚初演の時に小池修一郎作詞で付け加えられ主題歌となった「ひとかけらの勇気」と言うナンバーはとても良い歌だと思う。しかし、このナンバーが何度も出てくる。出てきすぎなくらい。しかし、劇的必然性を伴っているので、何度出てきてもおかしくないようになっている。又、第一幕幕切れと第二幕幕開きがつながっていると言うのも小池演出の常套手段だが、ここではなかなか効果的だ。．
指揮は塩田明弘。今回も素晴らしい棒で聞かせてくれる。前回振ってくれたのも星組公演だった。その時、台詞の時に流れる音楽がとても良かったが、今回も台詞の時背景で流れる音楽が舞台を盛り上げてとても良いできだ。それに、今回特にサックスが良い。
主演の紅ゆずるは申し分の無い出来である。その相手を務める綺咲愛里はもう一つ。この役が要求してくる大きさ、声の強さが足りない。
終演後、トップの紅ゆずるの挨拶があった。それから司会者がもう一度出てきて挨拶したが、挨拶の最中に席を立つ人が数多く見られた。そりゃそうだろう、宝塚ファンにとってはトップの挨拶が終わったらそれでもう終わりなのだから。
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2回目
観劇日４月８日（土）15:00開演 B席２階11列R２番 この席前にある手すりで上手が見切れる
前回も貸し切り公演だったけど、今回も三井住友VIZAと宝塚友の会の貸し切り公演。だから開演前に組長の、終演後にトップの挨拶があった。
時は18世紀末、大革命後のフランスでは共和国政府の「恐怖政治」による統治下、貴族達は貴族と言う事だけで無実の罪で断頭台に送られた。その貴族の国外逃亡亡命を助ける組織があった。それは、紅はこべ（スカーレット・ピンパーネル）を紋章とした命知らずのイギリス貴族達の秘密結社だった。と、言うのがオルツィ男爵夫人が描いた「紅はこべ」の基本設定だが、今回原作を改めて読み直してみると、この舞台は原作はかなり違う。舞台は、原作の設定と人物を借りているに過ぎない。又、ここに出てくる人物で実在の人物はロベスピエールだけだ。「サン・ジュスト」が出てきたので、あの「革命の大天使」ルイ・アントワーヌ・レオン・ド・サン＝ジュストの事かと思ったが、ここに出てくるのは原作と同じく、アルマン・サン＝ジュストである。
主演の紅ゆずる（パーシー・ブレイクニー）、相手役の綺咲愛里 （マルグリット）、敵役の礼真琴（ショーブラン）、七海ひろき（ロベスピエール）、すべて歌が今ひとつもふたつも物足りない。特に、綺咲愛里がこの役に必要な強さが無い。しかし、芝居は皆達者である。紅は、以前ふざけ過ぎる所があったが、主役になると「過ぎる」ところがなくなり、彼女のコメディエンヌとしての天性が愛嬌になっている。礼真琴のショーブランは、歌はともかく、真面目に革命を信じている所、それに一途に、マルグリットを愛している所が良く出ている。マルグリットに、あなたを一度も愛したことは無い、と言われ笑うところが良かった。ロベスピエールの七海ひろきも、革命思想に一途になるが故に、恐怖政治をしいていしまうところが良く出ていた。
今回の公演で一番の名演聞かせてくれるのが、塩田明弘指揮の宝塚オーケストラである。この演奏の質は、ブロードウェイ版のCDに決して劣る事はない。いつも思うのだが、この宝塚オーケストラは菅はいいのだが弦が弱いと思う事が多いが、今回はどうしてどうして、菅に劣らず弦が良い。本編では、特に木管のソロがいろいろあるがどのパートも名演であった。フィナーレになって金管、サックスは活躍するが、これも又名演である。前回の星組公演でも感じたが、塩田の指揮は、特に台詞の時バックに流れる音楽が素晴らしい。前回も良いなと感じたが、今回はそれ以上に芝居の雰囲気を造り盛り上げていると思った。特に素晴らしいのが、第一幕フィナーレである。ワイルドホーンの音楽もここは良く出来ているが、この盛り上がり高揚感を作っているのは指揮者とオーケストラの名演である。
最後に観客を「あっ」と思わせる趣向が出てくるが、僕はすぐわかった。舞台でこのような趣向を生かすのは難しい。小説は最後でおもわずあっと言わせる趣向が生きている。こういうところが、舞台と活字の違いなのだろう。
観劇日４月８日（土）15:00開演 B席２階11列R２番 この席前にある手すりで上手が見切れる
前回も貸し切り公演だったけど、今回も三井住友VIZAと宝塚友の会の貸し切り公演。だから開演前に組長の、終演後にトップの挨拶があった。
時は18世紀末、大革命後のフランスでは共和国政府の「恐怖政治」による統治下、貴族達は貴族と言う事だけで無実の罪で断頭台に送られた。その貴族の国外逃亡亡命を助ける組織があった。それは、紅はこべ（スカーレット・ピンパーネル）を紋章とした命知らずのイギリス貴族達の秘密結社だった。と、言うのがオルツィ男爵夫人が描いた「紅はこべ」の基本設定だが、今回原作を改めて読み直してみると、この舞台は原作はかなり違う。舞台は、原作の設定と人物を借りているに過ぎない。又、ここに出てくる人物で実在の人物はロベスピエールだけだ。「サン・ジュスト」が出てきたので、あの「革命の大天使」ルイ・アントワーヌ・レオン・ド・サン＝ジュストの事かと思ったが、ここに出てくるのは原作と同じく、アルマン・サン＝ジュストである。
主演の紅ゆずる（パーシー・ブレイクニー）、相手役の綺咲愛里 （マルグリット）、敵役の礼真琴（ショーブラン）、七海ひろき（ロベスピエール）、すべて歌が今ひとつもふたつも物足りない。特に、綺咲愛里がこの役に必要な強さが無い。しかし、芝居は皆達者である。紅は、以前ふざけ過ぎる所があったが、主役になると「過ぎる」ところがなくなり、彼女のコメディエンヌとしての天性が愛嬌になっている。礼真琴のショーブランは、歌はともかく、真面目に革命を信じている所、それに一途に、マルグリットを愛している所が良く出ている。マルグリットに、あなたを一度も愛したことは無い、と言われ笑うところが良かった。ロベスピエールの七海ひろきも、革命思想に一途になるが故に、恐怖政治をしいていしまうところが良く出ていた。
今回の公演で一番の名演聞かせてくれるのが、塩田明弘指揮の宝塚オーケストラである。この演奏の質は、ブロードウェイ版のCDに決して劣る事はない。いつも思うのだが、この宝塚オーケストラは菅はいいのだが弦が弱いと思う事が多いが、今回はどうしてどうして、菅に劣らず弦が良い。本編では、特に木管のソロがいろいろあるがどのパートも名演であった。フィナーレになって金管、サックスは活躍するが、これも又名演である。前回の星組公演でも感じたが、塩田の指揮は、特に台詞の時バックに流れる音楽が素晴らしい。前回も良いなと感じたが、今回はそれ以上に芝居の雰囲気を造り盛り上げていると思った。特に素晴らしいのが、第一幕フィナーレである。ワイルドホーンの音楽もここは良く出来ているが、この盛り上がり高揚感を作っているのは指揮者とオーケストラの名演である。
最後に観客を「あっ」と思わせる趣向が出てくるが、僕はすぐわかった。舞台でこのような趣向を生かすのは難しい。小説は最後でおもわずあっと言わせる趣向が生きている。こういうところが、舞台と活字の違いなのだろう。
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