宝塚が好き！（Gay Only）コミュの拝啓植田紳爾様

去る11月24日（土）11時開演の部で、宝塚歌劇を見ました。プログラムに「ご意見を戴きたい」とありましたので、お便りいたす次第です。

さて、今回の「宝塚ジャポジズム～序破急～」はとても素晴らしいものでした。特に構成・演出が面白いと思いました。宝塚に植田紳爾ありと感じました。ただ、たった45分と言うのはあまりに短い。１時間くらいやって欲しかったと思います。場内が暗くなって、オケピに光が入り始まると言う今まで見たことのないやり方が面白いとおもいました。それに、最初主役があらわれ次に次々若衆娘が現れ同じ振りで一糸乱れぬ踊りを見せるところが、さすが宝塚と思いました。僕は歌舞伎も好きでよく見ます。歌舞伎公演には必ずと言って良いほど踊りが出ますが、その歌舞伎舞踊とはまた違ったおもしろさを感じました。宝塚の日舞の魅力は群舞にあると思います。主役級は勿論、後ろの端っこの方にいる人まで同じ振りで一糸乱れぬ踊りを見せる事に宝塚の日舞のおもしろさを感じました。
　「序」の部分で斜面に若衆や娘が並び連続した振りを見せる所は、さくらの花びらが一枚一枚舞い落ちるような感じがしました。
　それから、まさか宝塚の舞台で「正明」を聞くとは思っていなかったので、意外な感じがして面白かったです。ただ、この場面、本当に日舞か、と思いました。「荒城の月」のシーンは歌舞伎とは違った舞踊劇のおもしろさを感じました。踊りは勿論、大がかりな舞台装置が色々変わって行くのが面白かったです。
　最後の総踊りは、素晴らしい、としか言いようがありません。特に全員が二枚扇で踊るところは特に素晴らしかったです。
　踊り手で特に良いなと思ったのは、松本悠里です。歌舞伎のように本舞台の上に所作台を置いた舞台ならいざ知らず、あのような舞台で裾を引いた着物の裾捌きが見事です。ただ、娘役で裾を引いた着物を着ているのは彼女だけだったと思いますが、それは仕方のない事でしょうか。
　それから、男役を若衆としたことが成功だと思いました。若衆と言うのは男性の舞踊手手にとっては難しい。それを逆手に取った設定だと関心しました。これは当たり前の事だとは思いますが、これだけ激しく踊っても着物が着崩れないのに関心しました。もしかして、男衆さんに帯を締めて貰っているのでしょうか。それに白足袋で統一しているのも良かったです。もっと和物のショーを見せてください。ラジオで浜村淳が、オーケストラの伴奏で日舞をやるのが宝塚の魅力だと話していましたが、本当にその通りだと思いました。
　次の「めぐり会いは再び　2nd」は時間があまりにも短いので、どうなるかと思いましたが、まとまっていて良かったです。最後のレビューは、いつものショーと言った感じでこれも楽しめました。宝塚の魅力の一つは生演奏にあります。オーボエがAの音を出すとわくわくします。ただ、この所ショーになると時々テープになるのが惜しいです。
　今回３本立てなので物足りなく思うのではないかと思いましたが、杞憂に終わって良かったです。ただ、和物のショーと芝居の二本立てでも良かったのではないかと思いました。

今年はこれで宝塚も見納めです。来年も素晴らしい舞台を期待しています。

敬具