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2007年12月01日00:26

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政治家や役人が金融に手を出すとこうなる

■新銀行東京の累積赤字900億円、前期末で出資金の8割に(読売新聞 - 11月30日 15:13)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=351744&media_id=20

石原慎太郎が「中小企業のために」とか何とか言って、鳴り物入りで始めた銀行がエライことになっているようであるが、こんなものは最初から予想できたことである。
しょせんは政治家や役人にカネ貸しは務まらないのに、ヘンな理念や理想論だけで慣れない金融に手を出すからこういうことになるのだ。
カネ貸しというものは、ある意味で、「性悪説」に徹して、「使途」(何に使うのか)、「引当」(どうやって何のカネで返してもらうのか)、「保全」(いわゆる担保)等いろいろな切り口からキチンと案件の中身を精査して、貸すか貸さないかの判断を冷徹に下していく必要があるし、貸した後も、約定どおりに返済が滞らずに進んでいるのか、貸した相手の状態に異変はないのか、もし業態の悪化の兆しがあれば、どうやって債権保全を図るのか等々、各プロセスに於てシビアなプロの目や判断が不可欠である。
実務を担当していたのは金融機関の出身者なのかどうかは知らないが、政治家や役人が運営面でイニシアティブを取っていたのでは、政治的な判断とか思惑、裁量と切り離して、純粋にビジネスとしての与信業務を貫くのは難しいのは明らかである。

僕は昔々、東京下町の某区の制度融資の仕組みを若干調査したことがあるが、延滞の山でとにかく酷い資産内容であった。
区会議員の先生のサイフ代わりになっており、議員の口利きでカネを借りに来た小企業主とか水商売の経営者とか、何だか良くわからない輩とか、とにかく債務者の筋が悪く、借入をした途端に約定返済が延滞し始めるような、要するに最初から真面目に返済する気など最初からないとしか思えないような相手方が多かったと記憶している。
借入については取り扱い金融機関に対して某区が保証しているから、延滞が始まれば、本来ならばさっさと某区が金融機関に対して代位弁済をしなければならない筈なのだが、某区も予算がないので、なかなかすぐには弁済をせず、そのまま相当期間放置するのが常であった。
もう十年近く前の話だから、今はどうなっているのかは知らないが、ああいう調子で、もし新銀行東京の融資業務もやっているとするならば、ダメになるのは当たり前である。

石原慎太郎都知事の三男石原宏高の地盤の品川区と大田区の企業に融資していたことから、身内の選挙対策ではないかという批判だってあるという。本当だとすれば公私混同も甚だしい話ではないか。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E9%8A%80%E8%A1%8C%E6%9D%B1%E4%BA%AC

政治家が絡むと情実融資を排除するのは難しく、役人は政治家に迎合する動きになるのは避けがたく、そういう意味で、彼らにカネ貸しは無理である。
だいたい政府系金融機関を統合集約したり民営化することを検討している流れに逆行し、公営の金融機関を存続させる意義が本当にあるとは思えない。
ケガが大したことないうちにさっさと清算するなり整理するなりして撤退するのが身のためだと思うがいかがなものか。

本件に限ったことではないが、石原慎太郎は長く権力の座にとどまりすぎたように思う。
思いつきというか思い込みによるさまざまな発言や舌禍事件を見ていると、ネット右翼と同様で、あまりちゃんと勉強してから言っているようには思えない。
それにどんな立派な人物でも権力の座に長く居座りすぎると、どうしてもいろいろな問題が出てくることは避けられない。
晩節を汚さないためにも、もうそろそろ退散した方がご本人のためにもなると思うのだが、もうここまで来たら手遅れかなぁ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E6%85%8E%E5%A4%AA%E9%83%8E
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