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2021年09月20日06:10

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神になった錯覚



山梨不明女児の母、いまも苦悩 自責の念を駆り立てるネット中傷
(朝日新聞デジタル - 09月19日 17:14)




犯人が見つからない事件・事故があると、人は犯人を捜したがる。
「○○が犯人だ」「○○が怪しい」など、推測をするのは個人の自由だ。

今回は母親がやり玉に挙げられた。

しかし
明確な証拠や客観的なデータも無いのに、母親が犯人だと決めつけ
直接母親に対し誹謗中傷する、あろうことか脅迫するなど常軌を逸している。

そういう人達は
本当に自分の中の世界だけで生きている人達なのだろう。

母親が犯人だという論調のネットコメントを読み、自分の妄想を膨らませ
母親が犯人だという状況証拠だけを集め、さらに妄想を強める。


例えば、母親が散髪し、髪を染めた時には
「そんな暇があるなら子供を探せ」とか「こんな時に美容院に行きますかね普通」
とバッシングを受けた。

だが、気持ちを切り替えるために髪を切るのは良くある事だ。

ずっと泣いていてもどうしようもない。
気持ちを切り替えて前に行動していくしかないのだから
髪を切るのは特段不思議な行動ではない。

しかし世間はそれを許さない。
犯罪被害者は、いつまでも弱弱しいままでいなければならないのだ。

強くあろうとすると叩かれるのだ。

ちなみに髪を切った理由を母親はこう説明している。
「チラシを配ったり呼び掛けをしたときに娘と同じ髪型だと声をかけやすくするため 」と。
行方不明当時の子供の髪形と同じにする事で、説明する手間も省けるのだろう。

こういった相手の主張には目を逸らし
自分の都合の良い言葉だけを信じ、相手を叩く。


物事は疑いだせばキリがない。

最初から疑念を持って現実を見続けると、自分の疑念が真実かのように思える。
だから捜査には客観的な証拠が求められるのだ。


憲法上も第38条第3項で
「何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には
有罪とされ、又は刑罰を科せられない」
とある。


ネット掲示板のコメントやらウェブ記事だけで
犯人が分かるなら警察など要らないだろう。


母親を脅迫した輩は
自分の推理が絶対に正しく、母親が犯人で
自分が立ち上がって母親を攻撃しなければ、真実は埋もれたままだ!
という信念でもあったのだろうか。


そうでなければ、なぜ赤の他人の事にここまで力を尽くして
嫌がらせをする事ができるのだろう。

自分の人生を前に進める事に力を注ぐのではなく
自分の人生とは何も関係のない事に全力を出すモチベーションはどこから来るのだ?





それはつまり
「試験勉強前に部屋を掃除する心理」からきている、と私は思う。


試験勉強しなきゃいけないのに
「とりあえず先に掃除してからにするか!」と勉強を先延ばしし
結局、偶然見つけた漫画を読みまくり勉強しないアレである。

これの強化版が、母親を叩いているヤツらなのである。

彼らは自分の人生は、ある意味で放棄している。
だから自分の人生を前に進める行動は、先延ばしし続ける。

その代わり「部屋の掃除」という、本当に重要な自分の問題を直視しなくても良いこと
かつ、簡単に達成感を味わえ、自分の問題と全く無関係でもない小事にこだわる。

「部屋の掃除」=「母親叩き」をすることで
安全な地位で、自分の本当の問題から目を逸らしつつ
社会を正している感を味わえる。

神にでもなったような錯覚だ。

現実の自分は何も変わらないのに
ゲーム内では最強にレベルが上がったような錯覚だ。


この錯覚は、現実逃避したい人間には万能感があって楽しい。
だから、今後もこういったバッシングや被害者叩きは横行するであろう。

できるなら我々一般人は
自分の人生、自分の問題に対し
正面から直視し、前向きに行動していきたいものだ。

それには強さが必要だ。

弱い人間は現実逃避して、自分を誤魔化して生きていくしかない。


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