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2020年09月18日17:24

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『ツイン・ピークス　ローラ・パーマー最期の７日間』

（１９９２年　米　監督：デイヴィッド・リンチ　
出演：シェリル・リー　レイ・ワイズ　モイラ・ケリー　デビッド・ボウイ　キーファー・サザーランド　ハリー・ディーン・スタントン　カイル・マクラクラン　他）

TVドラマ『ツイン・ピークス』の劇場版です。当時、ドラマにすっかりハマっていた私は、劇場まで足を運びました。…が、よくわからん…（笑）結局は謎が謎を呼び、今となってはさっぱり内容を覚えていません。公開当時、駄作と言われてましたからね～。

まさか公開から２８年経って、もう一度この作品を観ることになるとは…（笑）

この作品は、ローラ（シェリル・リー）が殺害される１年ほど前に起こったテレサ・バンクス殺害事件の捜査の様子と、ローラが殺害される前の７日間に彼女に起こった出来事が綴られています。如何にしてローラ・パーマーは殺されたのか…、その一部始終が明かされてるわけですね。

当時は全く知らなかったのですが、TVのオリジナル・シリーズは、視聴率低迷のため途中で打ち切りとなったのだそうです。リンチ監督からすれば、もう少し撮りたかったのでしょう。劇場版は予定外に制作されることになり、当初はカイル・マクラクランも出演を渋っていたようです。

そうそう、劇場版ではドナ役はモイラ・ケリーが演じていますが、オリジナルのドナ役のララ・フリン・ボイルは、すでに別の仕事が入っていて出演できなかったらしいですね。

この作品は、とても過酷です。オリジナル・シリーズにはユーモラスなシーンも多々あったのですが、劇場版にはほとんどありません。オリジナルでは描かれなかったローラの裏の顔が赤裸々に綴られています。

私の中ではクーパー捜査官（カイル・マクラクラン）はユーモアのある愛すべきキャラなわけですが、そのクーパー捜査官ですら眉間にしわを寄せたままな感じなのです。しかも、ローラが殺される前とあって、登場シーンは短いわけで。唯一の天然キャラがスタンリーFBI捜査官（キーファー・サザーランド）かもしれません。まあ、彼の登場シーンも冒頭だけですけどね（笑）

「赤い部屋」に加えて、劇場版では「コンビニエンスストア」が登場して、さらに不気味度は増していきます。シーズン１の初めの方で片腕の男が「コンビニエンスストアの2階に住んでいる」と言っていましたが、そのことですね。

とにかく、ローラの裏の顔はとても荒れているように見えます。ローラは絶叫キャラで、ことあるごとに恐怖に襲われ絶叫します。恐らく、恐怖から逃れるために、彼女は裏の顔を持つようになったのでしょう。彼女の最期の7日間はとても壮絶なものでした。

公開当時はとてもそんな感情はわかなかったのですが、シーズン３を観たうえでこの劇場版を観ると、とてつもない哀しみが広がってきます。ローラの過酷な運命に絶句してしまいました。この劇場版は、シーズン２とシーズン3をつなぐ布石のようなものなのですね…。
このシリーズ、何が困るって、時折時間の概念がぶっ飛んでしまうんですよね。だからよけいにややこしくて、話がこんがらがってしまうのです。

いえることは、この劇場版だけ観ても意味不明なだけですが、オリジナル・シリーズを観てからこの劇場版を観た方が、この後の展開（シーズン３）が少しわかりやすくなるし、オリジナル・シリーズで謎だったことがこの劇場版で解けた部分もある、ということです。

って、書いてる私もまた文章めちゃくちゃですわ…（笑）

ちなみに、この劇場版が収録された「ツイン・ピークス　完全なる謎」というBlu-ray Boxがありまして、シーズン１・シーズン２、全３０話と、劇場版や各特典に加えて、劇場版の未公開シーンをリンチが９０分に編集した特別編が収録されています。この９０分の特別編を観ると、さらにシーズン３が理解しやすくなるかも…と、言われているようですが、私は劇場公開版しか観ていません。

次回は、ネタバレになりますが、ここまでで謎が解けた？部分について書こうと思います。

※最後に、シーズン３の放送前にお亡くなりになった、デビッド・ボウイ（フィリップ・ジェフリーズFBI特別捜査官役　２０１６年没）に哀悼の意をこめて…。

↓冒頭部分です。（予告編ではありません）