はい、こちら目を覚ましたら、寝相がとんでもないことになっていて、右腕で全体重がかかった状態で朝を迎え、しばらく右腕が操作不能になっていた葉桜です。
これを「独り身によるセルフ腕枕」と名づけました。
さて今回は、私の友人、マイコさん(仮名)のお話を聞いていただきたい。
マイコさんは良い人だ。
というか、私の友達はこんな葉桜に付き合ってやろうというボランティア精神にあふれた子ばかりなので、基本的にはみんな良い人だ。
まぁ、お気づきだとは思うが、葉桜の日記でただ「マイコさんは良い人だ」という内容で終わろうはずはない。
マイコさんは、すごく良い人なのだが、なんというか、こう、出す話題出す話題、人の目を気にするようなものが多い。
品が常に下の位置にある。
ネタが下座に鎮座している。
オゲがレツでいらっしゃる。
マイコさんの話を書くにあたって、伏字なしでは語れない。
試しにいっぺん、今回の私の日記をスクロールしてみてはいただけないだろうか。
おびただしいほどの黒丸が目に付くことだろう。
なかなかの圧巻な光景となるのではないだろうか
まぁ、マイコさんがどういう人なのかを具体的に語っていこうと思う。
まず口癖が「ア●ル」だ。
冒頭から何言ってるのか分からないと思う。
どのような口癖かというと、主に、語尾につけられることが多い。
私「マイコさん、こんばんはー」
マイコ「こんばんは、ア●ルー♪」
私「じゃあ、そろそろ電話切るね、マイコさん」
マイコ「はいはい、お疲れー。ア●ル!」
私も最初のうちこそこの挨拶に驚いたが、聞き慣れてくるとだんだん「アロハ」みたいな感じで親しめてくるから不思議だ。
そんなマイコさんが昨年の私の誕生日にアダルドクッズ3点セットを郵送で贈ると言ったことがあった。
ワタシ、独身、実家暮らし。
涙ながらにやめてくれと訴えた。
ちなみにバ●ブとロ●ターとオ●ホを贈るつもりだったらしい。
1つ、どう頑張っても使えないものがある。
マイコさんは、新潟県に住んでいるのだが、ネットで知り合った東京に住む彼氏がいる。
現在は緊急事態宣言発令中のため、自粛しているのだが、その前は、自分が東京に行ったり、彼に新潟に来てもらったり、遠距離恋愛を謳歌していた。
2年前くらいのある日、マイコさんから「今度、デートでバ●ブバーに行く」と告げられた。
バ●ブバーは何ぞやと尋ねると、まぁ、バーに多種類多数のバ●ブが展示されており、購入も可能という施設らしい。
ハプバーとは違うと言う。
デート当日、頼んでもいないのに、バ●ブバー潜入中の2人からLINEが来た。
そこには色とりどりのバ●ブに囲まれ、見たこともないほどの満面の笑顔で写る、マイコさんと彼氏さんがいた。
まぁ、楽しそうでよかった。
デート当日に邪魔をするのは無粋だと思い、後日、話を伺ってみた。
私「こないだのデートは楽しかった?」
マイコ「ちょー楽しかったよ!葉桜も連れて行きたいな!」
謹んでお断り申し上げる。
無論、収束前、収束後関係なく。
私「今回のデートは新潟に来てもらったの?東京に行ったの?」
マイコ「東京に行ったよ。新潟にはバ●ブバーなんてものはないからさぁ」
私「あー、なるほどね。そうだよね。バ●ブバーなんて岡山にもないもの」
私はそう言った。
だが、言ってから思った。
「何事も決め付けてはいけない」と。
Googleで『岡山 バ●ブバー』と検索。
私「あった…!!」
なんと、この県に生まれて31年。
岡山県にバ●ブバーがあること知る。
富士そばも、ベローチェも、Prontoもないのに!
私「あるんだ、岡山、バ●ブバー」
私「あるの知らなかった、バ●ブバー」
私「あってビックリ、バ●ブバー」
人生においてこんなに“バ●ブバー”連呼したのは初めてである。
この連呼により、岡山県はマイコさんと彼氏さんにより
『富士そば、ベローチェ、Prontoもないのに、バ●ブバーはある街、それが岡山』
『エロに特化した街、岡山』
『むっつりの街、岡山』
『桃太郎、お腰につけるは、アダルドグッズ』
と散々ディスられた。
話はここで終わらない。
翌日、私はいつもどおり、職場である歯医者へ行き、業務に励んでいた。
すると窓口に、ご予約をいただいているお爺ちゃん患者さんの娘さんがいらっしゃった。
お爺ちゃん患者さんはいま足の調子が悪くて車椅子なんだけど、車椅子に乗って診察してもらえますか、とお尋ねにいらっしゃっていた。
私は「大丈夫ですよ」と答えた上で、「ただ車椅子ですと、雨の日のご移動が大変でしょうから、ご予約の日の天候をお調べしますね」とお声がけした。
ただ、その日に限って受付のパソコンはインターネット接続の具合が悪く、私は自分のスマホを休憩室から取ってきて、またGoogleを立ち上げ、患者さんの目の前で検索しようとした。
『岡山県 来週の天気』と。
昨夜の検索履歴が残っているため、『岡山県』と検索ボックスに打った時点で
『バ●ブバー』と先回りのお気遣いをしてくださる我がスマホ。
受付でイナバウワーして逃げたのも、初めてだった。
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