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2020年05月09日01:52

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「むやみな検査を行ってはいけない理由、数学的に説明します【条件付き確率】」に数学的に反論します(笑)

これ、自分の中ではけっこうヒットなので、こっちにも載せます(笑)。

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むやみな検査を行ってはいけない理由、数学的に説明します【条件付き確率】
https://www.youtube.com/watch?v=67FGN9RKmqw

上記の動画について、以下のように反論します。
なお、ロジックは上記で説明されているのと同じロジックをたどります。

1. 概要

検査の精度が以下のようであったとします。

病気の人が病気と判定される確率(感度):99%
病気でない人が病気でないと判定される確率(特異率):98%

いま全体の0.01%が病気であるとします。

全体が1億人であれば、1万人が病気ということになります。
このとき、1億人全員を検査したときに、病気の人が正しく病気と判定される確率と、病気でない人が正しく病気でないと判定される確率について考えます。
(上記の動画では、上記条件では検査で病気と判定されたときにその人が本当に病気である確率は0.49%だから、むやみに検査しても意味がないと説明されます)

2. 病気の人が正しく病気と判定される確率

上記から、100,000,000人のうち10,000人が実際に病気です。

上記の条件から、
実際に病気の人が病気と判定される人数:
10,000×0.99=9,900
実際には病気でないのに病気と判定される人数:
99,990,000×0.02=1,999,800
病気と判定された人の中で実際に病気である人の割合:
9,900/(9,900+1,999,800)=0.0049→0.49%

3. 病気でない人が正しく病気でないと判定される確率

上記から、100,000,000人のうち99,990,000人が実際に病気ではありません。

上記の条件から、
実際に病気でない人が病気でないと判定される人数:
99,990,000×0.98=97,990,200
実際には病気なのに病気でないと判定される人数:
10,000×0.01=100
病気でないと判定された人の中で実際に病気でない人の割合:
97,990,200/(97,990,200+100)=0.999998979→99.9998979%

4. 考察

上記から、以下のことがわかります。
(なお、以下から、病気である状態を陽性、病気でない状態を陰性と呼びます)

1) 検査での陽性判定者数は、実際の陽性者よりも多い(上記の例では、実際の陽性者の約200倍)。
2) 一方、陰性者については、実際に陰性でなかった人の人数と実は陰性ではない人の人数ではその誤差は約0.0001%である。

このように、この検査は陰性判定においては非常に精度が高いといえます。

また、感染症のリスクマネジメントの観点から考えても、仮に実際には陽性の人が1万人であっても検査で200万人の陽性判定者が出たとしても、その200万人は陽性者としてみんな隔離してしまえばリスク管理上問題ありません。
一方、陰性判定については、100人は実際には陽性なのに陰性と判定されて、隔離しなければ市中に出てしまうわけですが、もし検査を一切しなければ10,000人の感染者が市中に出てしまうわけで、実際には感染者なのに市中に出てしまう人の人数を検査によって1/100に抑えることができるわけです。

5. 結論

以上から、1億人全員を検査することは、数学的に考えても感染症蔓延を抑えるのに効果があると考えます。

以上

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