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2020年03月22日23:12

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誰かと,そりを合わせてゆくこと

70代で「熟年離婚」した両親を見てつくづく考えさせられたこと
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=77&from=diary&id=6017445

結婚生活って,結局,元々は他人同士だった異性と,惹かれ合い,共に生きたいと思って暮らし始め,長い時間を一緒に過ごすことだから,「元は赤の他人だった人」と「そりを合わせてゆくこと」が,大切だったりする。
もちろん,順風満帆で仲良くやっている人も居れば,喧嘩しながら,歩み寄りながら,2人の関係を固めてゆく人も居るし,そのやり方は人それぞれ。

しかし,年とともに,それが難しくなってくることもある。
許容範囲が狭くなって,小さなことも我慢できなくなってきたり,我慢できないことが1つ出てくると,あれもこれもと,連鎖的に,我慢できないことが増えていったり,過去のあれこれにまで遡って許せなくなったり。

まぁ,最近は,若いうちから,こんな感じで頭の固いのが居て,独身礼賛を唱えたりするのだけど,多くの人は,多くの場合,誰かと一緒になるチャンスは持っているわけで,dれかと惹かれ合い,歩み寄り,そりを合わせてゆく,その気持ちを失わないことが,まず,大切なのかな,と思う。

私も身近なところで熟年離婚騒動を見てきた。

義母のこと。

義母も,高齢者の例に漏れず,だんだんと夫のことを許容できなくなり,何か気に入らないことがあると,それをきっかけにスイッチが入ったように,夫の悪口や夫への恨みつらみを延々と大声で話す。
しかも,ほぼ同じ内容。

以前から離婚の危機があったと聞いていたが,その時も義父が宥めて,一息ついたらしい。
しかも,普段はケロリとしていて,そんなに夫婦仲が常時悪い,と言う状況でもなく,頻繁に2人で買い物や食事に出かけたりしている。

なんか地雷があるのかな。
……その時はそう思っていた。

ところが,そうでもなさそうだと気付く場面がいくつか出てきた。
可愛がっていた孫でさえ,自分の気に入らないことがあると,すごい勢いで怒鳴る。
法事で親類が集まった席上でさえ,何かのスイッチが入ったんだか,立ち上がって夫への恨みつらみを大演説してしまい,親類から疎まれるようになる。

今にして思えば,かなり早い時期から認知症の徴候があったようだ。
義母が50代の時にも,夫の浮気を理由に離婚騒動があったそうだが,結局,浮気の証拠は見つからず,その後,浮気を追及するような場面も無く,すっかり忘れたらしい。
どうやら,何かの思い込みで,夫が浮気しているものと信じ込んでしまったらしい。

今にして思えば,せん妄。

認知症が決定的になったのは,夫に先立たれてすぐのこと。
結局,義父は義母の認知症をずっと認識していて,黙ってフォローしていたのだった。
だから,いくら妻から「離婚する!!!」と怒鳴られても,穏便に収める努力をする必要があったのだ。
義父は退職後,亡くなるまでの10数年間,慣れない家事も丁寧にやっていたり,家の手入れもあれこれやっていて,義母の希望も出来るだけ叶えるようにしていた。
今にして思えば,大変な努力,大変な愛情だったのだと思う。

義父の死後,義母の認知症は一気に進んだ。進んだと言うより顕在化したと言うべきか。
あっという間にゴミの出し方も電車の乗り方も分からなくなった。
外出も減り,体力も一気に衰えた。

そして,何より悲しかったのは,実の娘のことや自分の弟のことは,かなりボケてからでも憶えていたのに,自分の夫のことは,あっという間に忘れてしまった。

年を取れば取るほど,頭はどんどん固くなり,日常生活のルーティンを変えるのも難しくなってくる。熟年離婚して,生活スタイルががらりと変わると,一気に認知症が進んで顕在化するリスクが高い,と言うことは,覚えておいて損は無いと思う。



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