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2020年02月22日06:32

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真珠湾攻撃の世界史的意味

真珠湾攻撃は太平洋戦争の劈頭における華々しい奇襲攻撃ということで語られるが、実はこの戦闘には世界史的意味があることを日本人は知らない。

この戦闘の重大な意味の第一は、厭戦的だったアメリカ国民の多くが参戦への態度が変わった。「やりやがったなー!」。アメリカは速かに士気高く、対日戦争に乗り出した。また三国同盟(日独伊)により、自動的に独伊を攻撃する大義名分が成立した。これによりアメリカがヨーロッパ戦線に参戦するに至る。ヨーロッパ戦線ではナチスドイツの一強のような状況で次のような国際情勢であった。

1. フランスはドイツに全土を蹂躙され、ヴィシーにペタンを首班とする親独政権が成立していた。やがてアメリカを中心とするノルマンジー上陸作戦により、形成逆転する。

2.イギリスはロンドンにドイツの激しい空襲を受けて亡国一歩手前の状況だった。アメリカ参戦により、形成を逆転させる。チャーチルは真珠湾攻撃の報に接し、小躍りしたと伝えられる。

3. ドイツは無謀な独ソ戦を展開。例によって深入りし過ぎ、冬の到来で孤立化。ソ連は反転攻勢に入り、ベルリンを陥落させる。ドイツは四カ国に軍事占領される。

この結果、各国はどうなったか?
1.ナチスドイツは、ノルマンジー上陸作戦によりソ連とはさみ撃ちになり滅亡。連合国により分割占領される。
2.イギリス、フランスはアメリカの支援を受け存続することを得る。一方、両国が大量に持っていた植民地については、以後、独立する。
3.ソ連はアメリカとともに戦後の超大国となる。
4.中国は日中戦争が終結。中華民国と中華人民共和国に分かれ、独立を保つ。
5.インド(英領)をはじめ多くの植民地が相次いで独立。
大体こんなところである。

つまり真珠湾攻撃とアメリカ参戦はは、図らずも、戦後のこのような大きな変化への展開点であったといえよう。春秋の筆法によれば「山本五十六、ヒトラーを走らす」と言えるだろう。

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