年末古都巡り

悠久の香りがほんのりと

苛立ち、焦り、不安、

それはそれで大切に

風土のせいなのか、遥々やってきた気持ちのせいなのか


見えない確かなものを感じつつ

ただひたすら脚が前に前に


こころ揺るがす枯れ景色と空っ風

こころのままに前へ前へ

訪れた由緒ある古寺で仏様を見上げる

全て曝け出される感じ

自分以外に目前の仏眼はお見通し


まぁ、開き直って散策に酔う

食べ物、飲み物の欲からも離れ

己の足跡を旅している

そして微かで不安な未来を旅する


古都のパワーなのか、先人の魂のせいか

人混みでは感じ得ぬ何かはある

人と自然が織りなす景色

都会なり、田舎なりに味わいがある


今は古都の風に吹かれている

古都の魂に触れながら歩いている

想うことがある

想いが募っては移っていく


薫りの感触を振り返り

もっと豊かに、もっとワクワクと

煩悩からは逃れ難い

如何に煩悩と付き合おうか


食べたい、飲みたい、ワクワクしたい、安心したい、

切りのない欲望をさまよいながら、古都風情を味わいだした

木造の温もりと逞しさ

先人の夢と知恵

AI社会が優れている、とは言い難い


いつの時代も計り知れぬ力を発揮している人がいる

自分もこのままではいたくない