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2019年09月22日23:16

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いわしアクション映画日記VOL.788『バレット・フィスト』

ドイツ出身の格闘俳優マティス・ランドウェアー主演の近未来格闘SFアクション。

2045年、世界で勃発した核戦争によりあらゆる文明が崩壊した世界。
暴君カルナックは巨大な軍事力を背景に世界征服を企むがそこに現れた伝説の拳師によって倒された。

そして数年。
カルナックの遺児であるボスコはその拳師を殺害し、一族秘伝の奥義書を盗みだす。
奥義書によって力を得た彼は拳師の一族を次々襲って殺害し、世界征服の足掛かりをつかもうとしていた。

残された拳師唯一の弟子であるヨナスはその襲撃からかろうじて生き残り、ボスコへの復讐を伺いながら奥義を求め流浪の旅を続けていた。

そんなある日、略奪を繰り返すボスコの兵隊達を倒したヨナスは手負いからギャングをしているビンセントに捕まる。
ビンセントはギャングであるが実はボスコの暴政に反旗を翻すレジスタンス軍のリーダーでもあった。
彼と拳を交えて仲間同士となったヨナスは、反ボスコ帝国のレジスタンスとして加入し、奥義書の奪回とボスコを倒すために共に力を合わせ戦い続ける。

ビンセントによる指揮とヨナスの戦闘力によってボスコから奥義書を取り戻すことに成功するのだが、ボスコは既にその奥義書を元に作り上げたボスコの特殊兵隊を作り上げていた。。
特殊兵隊たちはレジスタンス内の内通者の案内でアジトを強襲。奮戦虚しくビンセントが捕らわれの身となってしまう。

決死の覚悟でビンセントを救出に向かうヨナス。強大な要塞のような城に強敵がひしめくなか、ヨナスはボスコとの最終決戦に挑むのだが…

新進気鋭の次世代格闘俳優マティス・ランドウェアーが主演、武術指導を務めたドイツ製作の世紀末格闘アクション。

世界観や全体的なイメージ設定はドイツ版の『北斗の拳』といった雰囲気。
ただ同じ実写でも酷評を受けたハリウッド版『北斗の拳』とは違い、その格闘シーンのレベルは非常に高い。
主演を務めるマティス・ランドウェアーは実際の『エスクリマ』の達人で中国拳法にも精通する本格派。
さらにエクストリームマーシャルアーツの流れを組む華麗な回転蹴り技などを得意としていてそのポテンシャルはスコット・アドキンスにも匹敵するほど。

さらに悪役側もスタントマン出身が多く、見事なテコンドーベースのキッキングバトルなど格闘映画ファンの琴線に触れる見応えある格闘シーンが満載でアクションに関しては退屈することはない。
特にカリの達人である彼の代名詞であるダブルスティックを使った格闘戦はその鮮やかさに目を見張るだろう。

ラスボスも長身ながらかなりの足技の使い手でクライマックスでマティスと挑む丁々発止の足技バトルは見応えがあり、本作における最大の見どころ。

このようにアクション面においては多少の早回しやダブルがあるもののほぼ満点に近い仕上がりだが、反面ストーリー展開は新鮮味はなく凡庸な師匠の仇討ちもので、いきなり友人の妹とできちゃう主人公など行き当たりばったり感満載な感じ。
最も謎なのはラスボスであるボスコの姉でこれがほぼ脱ぎ要員のために用意されたとしか思えない。

とにかく誰かれ構わずセックスする色情狂の変態で弟や捕まえてきたレジスタンスの捕虜ともヤル始末。
特に本編においてもやたらかき回すだけでイマイチ存在意義が分からない謎のキャストだった。

粗の目立つところといえば捕まえた捕虜がその後の結末も何もなくストーリーから存在自体が省かれていたりと突っ込みどころは多くアクション以外ではかなり雑な印象の本作。
香港テイストな格闘シーンは玄人好みこそすれど、まとまりある設定やストーリー性が欠けていてはやはり一般受けは難しいのかもしれない。

評価…★★★★
(アクションレベルは最高峰。無駄な脱ぎと軸は凡庸なのにまとまりのないストーリー展開さえ何とかなれば良かったのに(^^;))


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