『ゴールデン・リバー』感想

〜「ディーパンの闘い」「君と歩く世界」「真夜中のピアニスト」などで知られる〜「ディーパンの闘い」「君と歩く世界」「真夜中のピアニスト」などで知られるフランスの名匠ジャック・オーディアール監督が初めて手がけた英語劇で、ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス、ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドという豪華キャストを迎えて描いた西部劇サスペンス。2018年・第75回ベネチア国際映画祭で銀熊賞（監督賞）を受賞した。ゴールドラッシュに沸く1851年、最強と呼ばれる殺し屋兄弟の兄イーライと弟チャーリーは、政府からの内密の依頼を受けて、黄金を探す化学式を発見したという化学者を追うことになる。政府との連絡係を務める男とともに化学者を追う兄弟だったが、ともに黄金に魅せられた男たちは、成り行きから手を組むことに。しかし、本来は組むはずのなかった4人が行動をともにしたことから、それぞれの思惑が交錯し、疑惑や友情などさまざまな感情が入り乱れていく〜　＜映画.comさんより＞



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

あの、ジャック・オーディアールが西部劇？？？
どうしても、結びつかないけど、キャスト陣がやたら豪華。
これは観るしかないよね。

普通の典型的な西部劇を期待していると、肩透かしをくらいます。
不思議な不思議な西部劇でした。
まず、映像がキレイ。土埃とかあまりなかったような。
青い海、眩しい川、美しい高原。
そこにピアノ曲が入ってきたりで、時々「ええっ？」と感じながらも、まあ、自分の中の西部劇イメージをとりあえず忘れればいいんだと観賞続行。

殺し屋兄弟と連絡係、そして、殺されるはずだった化学者。
なぜか、皆で、黄金発掘作業をすることに。
（これが邦題となったのよね）

シスターズ兄弟
兄は、殺し屋ながら、ひたすら普通の生活に憧れている男。
物珍しい歯ブラシでの歯磨きだったり、女性とのショールのやりとりだったりと、随所に、殺し屋ながらも、どこか、今の自分の生き方に寂しさが垣間見える。
ジョン・C・ライリー、めちゃ良かった！
弟は、過去があって・・・殺し屋でしか生きられないような人間になってしまっている。
アルコールに紛れ、やけっぱちでの破壊力。

2人に共通するのは、めちゃ人間臭いとこ。
各々が弱いところを晒しつつ、お互い「しょうがねえな」って助け合ってて。

化学者のリズ・アーメッドも上手かった。
理想の世界を語るとこ、ジェイク（連絡係）が感化されていくのがめちゃ自然だった。
リズ・アーメッドが善人で主役の映画観たいな。

冒頭から、次から次へと映画のジャンルが変化。
とくに、あの終わり方！！！
やや狐につつまれたかのようなあのラストの展開。
ビックリしたけど、台詞無しで見せたのは、良かったと思う。
でも、あれで終わるんなら、やっぱりその邦題じゃいかんだろう。
せめて『シスターズ兄弟〜ゴールデン・リバーに見た夢〜』みたいな！？
「兄弟」をどこかに入れなきゃいかんだろう。

というわけで、感想を書くのが難しい作品でした。
面白かったけど、観賞後は、短時間で数か国を駆け足で訪れてちょっと疲れたなみたいな。
とりあえず、3.5☆