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2018年12月17日23:54

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《出たよ、ブラック…》《ちー+! 059》

《出たよ、ブラック…》

人間関係の問題で上司を呼びだす。
退職者合計7名。
倉庫異動希望者2名。
現倉庫に近付かない事を最低条件に退職を断念した倉庫異動希望者合計3名。
部門異動希望者1名。

現在の倉庫から消えてしまった人物は合計13名。
そんで12月一杯で退職確定の者が1名。
保留者が1名。

2年足らずで1人の影響が及ぼした俺の部門…。どうすりゃそこまで人が逃げ出すよ?

ってなことで、そんな上司との話し合い。これまで何度もしたけどね。

ちなみに人事に関しては俺の方が完全に主導権を握っていたりする。

実績としては、ようやくボスザルの異動が確定。しかも貰い手が無いため完全に他部署サイナラとなるわけだが、少なくとも年内いっぱいは従来の配属。
まあ、これは仕方が無い。なんだかんだ言って数カ月は辛抱期間が伸びるだろうが、これまたどの会社でも見て来た事だ。

問題は後続の人員。
ただでさえ少ない人員の中、相次いで経験者が立ち去ってしまったため、既に残りの人員での補充は難しく、1人3役での切り盛り状態だ。

と言う事で、現存のアルバイトから社員に昇格案を出したが、そこは上司も『そう来ると思いました』と、既に数カ月前からアタック中だとか。

しかし、やはりボスザルの影響は強く、『奴がいる間は社員になりたくない』と断る人材6割、『残業したくない』と断る人材が4割。

知ってた。そんなの。

…で、反対に社員にしたくなくて声を掛けていないアルバイトのうち、2名ほどが社員の名乗りを挙げているとか。こちらも知ってる。事実ではないが、想像がつく。

『誰だか分かりますか?』
と、上司の質問。
『AとBじゃない?』
と、間を置かず回答。

悲しくも大正解。

彼らが社員に慣れない理由は数多いが、まあ、主たるは『サボる』『えばる』『物覚えが悪い』と3冠揃い。しかもこの2人は犬と猿のような関係で取っ組み合いのケンカが多い。そのうち一人は蹴っ飛ばした事がある。俺が。

話の路線がそこで完全にズレてしまい、本題さておき、彼らの内容。
『あのね、社員になりたい人材に対して社員にする気が無い会社が彼らを確保してどうするつもりなの?』
『人がいませんから…』
『人がいないのは、はっきり言って会社が悪い。態勢も悪いし、それに対して検討までの時間が長すぎる。怠慢だ。そうではなくて、彼らは社員になる事を考えながらも一生アルバイト生活になる事を会社は理解しているの?』

まあ、この話の本題はココだ。

いいように利用されるのは努力しないアルバイト側にあるが、その実情を伝える事も無く延々と使い続けるのは会社が悪いと思う。
彼らは彼らでどの辺が至らないかも説明を受けないままに10年前後の期間をアルバイトとして働いているが、俺に言わせりゃそんなの生殺し行為であって、彼らがこの会社で社員になれる希望が閉ざされているのであれば、そうはっきり伝えなければ彼らが可哀想だ。
この会社ではダメだが、他でどう判断を受けるか分からないのが正直な話であり、その可能性をも消してしまっている。『人が居ないから』と言う理由で。

そして、こんな人の扱い方を俺は個人的に許せなく、『ブラック企業の象徴』とも受け取っている。
どうにかしなきゃなぁ。

…どうでもいいんだけどなぁ。…でも、やっぱやだなぁ。
つーか、その2人…、いい加減気付けよ。実際問題、半年も居りゃ分かるでしょーに。

問い具合に話が逸れて、時間となりました。


《ちー+! 059》

第一章 仲間たちとの行進曲 3-21

【拠点ネメス・ネメス城】
『国王謁見控室』

「長いなぁ…」
「仕方が無いわよ。兵隊さんの仕事は情報収集に始まって、持ち帰った情報を相手が理解するまで説明するのが仕事って聞いた事があるし」
「話を理解出来ない王様なワケ?」
「違うよ。言う事がいっぱいあるんだよ、きっと」
「『行ってきます! 帰ってきました!』…でいいと思うのになぁ…」
「あのね、家族のお使いじゃないんだから。ちぃの説明だけでもいっぱいなのに、わたしの説明もあるんだよ。王様からすれば、いきなりのオマケ付きなんだから、話の手順も慎重になるんでしょう。きっと…」
「『デスマス調』で?」
「そう、『ですます調』。ちぃが両親と話す様な言葉遣いはダメなの。上下関係って」
「はぁ〜…。考えるだけで長引くのが判るわ…」
 ラウニー達の戻りが遅い理由の概ねは理解出来たが、それにしても暇な時間には変わりが無く、静かに構えるナルミとは違いチータスは時間を持て余していた。
 そして再ソファーから立ちあがるとナルミの気を引きそうな装飾品を物色し始める。
「ナル、コレ見て! この帽子、なんか魔法使いっぽくない?」
 そう言ってチータスはいかにもな感じのするとんがり帽子を手にした。
「もう…、そうやって遊ぶ場所じゃないんだよ、ここは。もっと清楚にしていないと…、誰が見るかも分からないのに…」
 まるで誰かに責められて反省するかのように小さくなるナルミだが、チータスはまったく聞く耳を持たない。やや呆れ気味に下を向くナルミに近付き、手にしていたとんがり帽子を頭に被せてしまう。
「ぅわっ!? なに!? ちょっと、やめて〜…」
 頭に乗せたつもりのとんがり帽子の中身は思ったよりも広かったらしく、すっぽりとナルミの顔を隠してしまった。
 だが、慌てる素振りのナルミをチータスは気にしない。
「わっはっは。もっと楽しめぇ、ナルぅーっ!」
 …と、その時…。
「あっ!?」
「え…?」
 確かに耳に入った、小さな物音…。
 とんがり帽子には紫色の小さな造花が備え付けられていたようだが、それが床に落ちている事に気が付いた。
「んもう…、どうしたの、ちぃ?」
 明らかに驚きの声を耳にしたナルミは、どこか恐れるように帽子から顔を出す。
「こ…、これが取れたみたい…」
 チータスが指差す床には小さな造花が…。しかも、繊細に作られた花びらの幾つかが分離しているようだった。
「ど…どうするのこれ?」
 事態を把握し、だからと言って対処のしようが無い立場にもあるナルミは急に小声になる。
「どうするって…うわっ、数字がスゴイよコレ!」
 文字通りに悪い状況を悟り、無意識に札に目をやったチータスがそこまで言って絶句する。この部屋の装飾品は廊下のそれと比べれば高く記載されていた事は知っていたが、このとんがり帽子に関しては『368』と記入されていた。
「『368』だって。…はは。『368』って高いのかな?」
「わかんないよぅ…」
 先ほどのラウニーとの話の中で、『城兵ほど手に入れる事は難しい』とあったため、どうやら通常の金銭で購入するものではないという事は理解していたが、肝心の入手方法が判っていないため、余計な不安ばかりが膨らんでしまう。
「まさか国宝なんて事はないよね?『国宝368番目』みたいなコトは…ないよね!?」
「だから、判んないって…。でも、外の物よりランクの落ちる国宝がこんな部屋に…」
「しっ! …誰か来た…!」
 怖じ気付くナルミの口を封じ、聞こえた足音がこの部屋に到達する前にとんがり帽子を元の位置に戻し、壊れた造花も戻そうとする。………が…。
(ムリ…!)
 どうあがいても短時間での修復は絶望的だったが、それ以前に元の形を知らない。
「………むぅ〜…!」
 少しばかり、手のひらの上の壊れた造花を気難しそうに直視したチータスは、急いでズボンのポケットの中に仕舞い込んだ。
「ちぃ!?」
「仕方ないでしょ! 借りるのよ! 少しだけ借りんのっ!!」
 実際に流れる事はないものの、それでも2人の心境では汗がダラダラだった。
「チータス・レジエン殿、ならびにナルミ・クレーデル様、伝令、アッベシ・ガインズ、入ります」
 足音は迷う事無く控室に入り込んで来ると想像していたため、この言葉の時間はチータス達の運命を良い方向に作用した。想像しなかったアッベシの急な言葉により心臓が止まる思いはしたが、間一髪、壊れた造花を外見から悟られないように仕舞う事に成功した。
「はは入っていいよ!」
「うふふふ…」
 気をしっかり保ったつもりのチータスの声は震え、何も言わなければ注意を引き付ける事も無いナルミは無意味な笑いを出してしまう。
「…入ります。…って、どうかなされましたか?」
 当然、不思議がるアッベシ。
「いやさ、あべしって、結局は敬語のまま終わっちゃったなって、ナルと話していたんだわさ…(う、やべ…)」
「おほほほ…(たすけて)」
「いや…『だわさ』『おほほ』って…。どうかなされましたか? 顔色も優れないようですが…?」
「緊張してたのよ。私達4人がずっと居ない中で暫く待っていたわけだから、それなりに不安もあったんでしょう?」
 思わぬ助け舟となったスケクは、軽くウィンクをしてチータスに合図を送った。
 その合図でチータスも正気を取り戻す。スケクは自分たちのヘマに何か勘付いたようだったが、それを『気にするな』と言いたいのだろう。

まさか装飾を壊したとは思いもしないだろうが…。


《あとがき》

従来の『ブラック企業』がどんな内容かは知らないが、やっぱ人に可能性を与えないままに飼い殺しにする行為に気付かない企業こそが、俺はブラックだと思う。
長時間残業や業務多忙も確かにあるが、それはどうあがいても人それぞれの性格の色が反映するもので、キツかろうが楽だろうが死ぬ奴は死ぬし、笑っている奴は笑っているものだ。そんな問題は各々が理解している筈だし、死ぬ前に自ら判断を下す機会なんて時間の数だけある筈だ。
でも、業務の場での成れる成れないというのは会社側の意向であって、どんなに望んでも無理と判断された奴にはどうしようも無いものだ。

ダメならダメ。これを言えないようでは人が育つ訳も無い。
育てる気が無いんだから当たり前の話だ。

どんな成長にも犠牲は付きもので、それを回避しつつ成長は望めない。同時に人を救う事なんて出来やしない。

って、思うんだよね。まあ、これは上司に向けた言葉だが。

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