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2018年08月03日17:56

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2017年DVD邦画ランキング 6位〜10位

★2017年DVD邦画鑑賞作品 6位〜10位

ペンギン6位 『オーバー・フェンス』
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(2016年 日本 監督:山下敦弘 出演:オダギリジョー 蒼井優 松田翔太 他)

私は原作も映画も全く知らなくて、旦那がレンタルしてきて初めて知った作品です。これ、「函館3部作」の3本目の作品らしいですね。原作は佐藤泰志の短編で、佐藤氏は1990年に自ら命を絶ったのだそうです。

監督は『天然コケッコー』の山下敦弘。大好きな作品です。今回はずいぶん雰囲気が違いますね。函館の職業訓練校を舞台に、人生を投げたようなバツイチの男性と、どこか危ういホステスが惹かれ合っていく様を描きます。蒼井優のイタイ感じのする鳥の求愛ダンスが、妙に印象に残りました。

うーん、函館3部作のうちの『そこのみにて光り輝く』の方がインパクトは強いですね。まあ、タイトルの通りそれぞれが抱えている「フェンス」を乗り越えようとしている感じは伝わってきましたが…。ただ、なんとなく共感できる部分はありましたので、応援したくなるような作品でした。

・旦那のランキング 9位


ペンギン7位 『クリーピー 偽りの隣人』
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(2016年 日本 監督:黒沢清 出演:西島秀俊 竹内結子 東出昌大 香川照之 他)

サイコパス感満載の香川照之、犯罪大好きっぽい元刑事の西島秀俊、そしてなんともいえない不気味な雰囲気…。そんなアブノーマル感につられてのこの順位です(笑)たまにこういう怖い系の作品を観ると、ついつい面白がって観てしまうんですよねー。

あまりはっきりとした説明のない作品なので、たぶんこういうことなんだろうなと自分で勝手に納得しながら観る、という感じでした。状況だけを見せられて、どういうわけでそうなったのか、という描写が薄いので、ものすごく謎が残ります。でも、世間ではすこぶる不評なラストシーン、私はアリでした。唐突ではありましたが、恐らく溜めに溜めて、あの一瞬を待っていたんだろうな…。と、勝手に納得した次第です(笑)

ま、一般的にオススメし難い作品ではありますね。

・旦那のランキング 8位


ペンギン8位 『山椒大夫』
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(1954年 日本 監督:溝口健二 出演:田中絹代 花柳喜章 香川京子 他)

森鴎外の小説を溝口健二が映画化したもの。安寿と厨子王の物語、といえばピンとくる人もいるかもしれませんね。この作品は、ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞しており、後にジャン・リュック・ゴダール監督がラストシーンを『気狂いピエロ』などで引用しているそうです。

同じ溝口作品でも、『雨月物語』のように幻想的ではなく、『近松物語』のような悲恋ものでもありません。森鴎外の小説も読んだことはなく、こういうお話だとは思いませんでした。ラストシーンは涙を誘うと共に、遠近感を駆使したカメラワークがとても美しいですね。ちなみに、幼いころの厨子王を演じていたのは津川雅彦なのだそうです。

歴史の教科書で出てきた荘園での様子が描かれており、タイトルの山椒大夫は荘園の領主らしいですね。めちゃくちゃ面白いということはありませんが、なんとなく歴史の一端を垣間見たような感じがしました。いろんな意味で、貴重な作品だとは思います。

・旦那のランキング 12位


ペンギン9位 『細雪』
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(1983年 日本 監督:市川崑 出演:岸恵子 佐久間良子 吉永小百合 古手川祐子 他)

原作は、谷崎潤一郎の小説「細雪」。私は原作は未読で、映画の『細雪』も初めてです。昭和13年の船場の名門旧家の四姉妹に起こる1年間の出来事を綴ります。物語は春に始まり、四季折々の美しい風景を交えながら、雪のシーンで終わります。

まあ…、確かに情景も四姉妹も美しいのですが、そこは市川崑、画像が暗い(笑)昭和の旧家が舞台とあって、市川作品の特徴である陰影の妙を拝むにはうってつけの作品ではありましたが…。上本町の本家のシーンは雰囲気もバッチリで、思わず小物や家具などにも目がいってしまいました。「こいさん」や「きあんちゃん」など、船場言葉が出てくるのも珍しいです。(それぞれ四女、三女という意味)

それにしても、主要人物の設定が均等ですね。四姉妹ともいいところがあり、目立った欠点もある。長女と次女の婿養子二人にしてもそうです。出番も誰かが極端に目立ちすぎるということがない。だから、キャスティングがしやすく、これまで何度も映画化や舞台化をされてきたのでしょうね。面白かったですけど、着物の品評会のような印象を持ってしまい、タイアップ感が満載なのがマイナス点でしょうか(笑)

・旦那のランキング 5位


ペンギン10位 『母と暮せば』
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(2015年 日本 監督:山田洋次 出演:吉永小百合 二宮和也 黒木華 他)

家族を撮ることにおいてはピカイチの山田洋次監督。そして、この平成の今、昭和が撮れる数少ない監督だとも思っています。…ですが、ねぇ。今回は『父と暮せば』の対となる作品ということで、どうだろうなあとは思っていたのですが…。

『父と暮せば』の舞台は広島、原爆で亡くなった父と、生き残った娘の物語でした。対してこの『母と暮せば』の舞台は長崎。原爆で亡くなった息子と、生き残った母のお話です。二つの作品に共通して浅野忠信が出演しています。山田監督が、オマージュを捧げている証の一つですね。また、やたらとセリフが多いのも、戯曲を映画化した『父と〜』を意識したものと思われます。

うーん、どうも二宮くんの演技が今っぽいのでうまく馴染めません。そこを昭和へと引き込ませてくれたのが、吉永小百合の母親のまなざしでした。黒木華の存在もアクセントになってて良かったです。なるほど、先だった息子が母のもとに訪れるということは…ああ、そういうことなのですね。悪くはなかったのですが、私はやはり『父と〜』の方が好きかなあ。

・旦那のランキング 7位



まとめです。

ひよこ2017年DVD邦画ランキング 6位〜10位

6位 『オーバー・フェンス』
7位 『クリーピー偽りの隣人』
8位 『山椒大夫』
9位 『細雪』(1983)
10位 『母と暮せば』

1位〜5位 
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11位〜14位
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