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2018年02月04日20:59

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2/1 黒蜥蜴観劇

 今年に入って、二本目の舞台「黒蜥蜴」をみて参りました。

 「黒蜥蜴」といえば、まず浮かぶのが三島由紀夫と美輪明宏です。

 江戸川乱歩作、三島由紀夫脚本のあまりにも有名なこのお話、私はYouTubeで美輪明宏主演の映画を観ました。あの独特の世界はひどく、、、なんでしょう、ある種の被虐心をそそるようなところがあります。美輪明宏さんは未だにこの作品をご自分の演出で主演なさっているので、機会があれば行きたいものだ、と思っていたのですが、美輪様、大阪は夜公演を滅多になさらないのですよ。椿姫はお友達のおかげで見ることが出来ましたが、結局美輪秋宏主演の黒蜥蜴を観ることはありませんでした。

 で、今回。中谷美紀主演で、明智小五郎役を井上芳雄が演じる、というので見に行ってきた訳です。三女を誘い、B席で。
 旦那と私の子に生まれておきながら、三女は読書というものをしません。ページをめくり読み始めても何度も同じ行ばかりを繰り返して読み、先に進むことが無い、とは三女の弁であります。不思議だわあ。
 「この間観に行った宝塚の舞台の名前は?そして主役の名前は?」と問いかけましたが、覚えていないのでやんの。「エドガー・アラン・ポーの一族」「エドガーあらんポー」「江戸川乱歩」・・・・「じゃあ、名探偵コナンに出てくるおっちゃんの名前は?」「毛利小五郎、、、明智小五郎」とか、関連する話をふりつつ開幕を待っていましたよ。
 う~~~ん、小学生でルパンにはまり、中学生でホームズ、高校生になったらアガサクリスティとか読む、というのが正しい読書少女で、合間に普通江戸川乱歩とかを挟んだりするはずなんだけどなあ。

 はい。私は井上芳雄のファンであります。彼が明智をするからチケットを買った、それは間違いなく。娘も芳雄が出るから観てるのね、な感覚だったかとは思います。

 ギャツビーを観たとき、きゃ~~~芳雄よぉぉ、な感覚が強く、終わった後も「いい声聞いたなあ」とうっとりな私に、まさに三女が「・・・・悲しいお話やった」としみじみと言った時は軽く衝撃を受け、ああ、今までストーリー重視派だった私が、ごひいきが出来たばかりによこしまな見方をするようになってしまったのだ、いかんではないか、と反省したものでしたが。

 見終わった後、「あまり芳雄出てなかったね、ママがっかりした?」と三女が言ったのに、今度はこちらが驚いてしまいました。
 というか、芳雄たくさん出てたし、第二幕は変装していたから明智の姿でなかっただけで。。。というのは置いといて。

 あの小難しい台詞回しにやはり私はやられていたのでした。
 一幕はずっとしゃべっていたからもう少しで寝そうやったわ、と娘は言いましたが、私はあのふたりの台詞の応酬をずっと聞いていたかったくらい。
 中谷さんが黒蜥蜴にふさわしいかどうか、芳雄が明智にあっていたかどうか、正直そんなことはどうでもよろしい。誰かと比べてどう、というのではなく、今回黒蜥蜴を演じるのは中谷美紀で、その力量と解釈にあった黒蜥蜴を拝見した訳で、私的には満足するものであった、ということです。
 そりゃ、年月は移り当時の時代背景をそのまま持ってくるわけにはいかないでしょう。当時の空気感、当時の常識、ノルスタジー。私立探偵が活躍した時代の匂いを私たちは想像するしか無いのだけれど。
 フランス人だと言う演出家のデヴィット・ルボーさんは、ずいぶん力を入れてこの作品を作り上げた、と思いました。

 話の筋を知っていて、結末までわかっていた私は、ラスト、なぜか主役の二人でなくて、家政婦ひなの去り方が美しい、と見とれていて、はっと気がついたら主役二人が舞台上から消えていた、という痛恨のミスを犯し、三女に「芳雄を視たれよ!」と怒られてしまった、という。。。

 そうなのよ、同じ舞台を何度も観に行く人の気持ちはよくわかります。

 が、当分私の舞台観劇の予定はなし。

 これから、自分演出の子どもたちの舞台作りに入りまーす。
 時間ができたら、こちらの話を日記に書くね。
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