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2017年11月19日11:15

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小説「アポロンの嘲笑」中山七里

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あらすじ

東日本大震災直後に起きた殺人事件。
原発作業員として働いていた被害者と加害者の間に何があったのか?
逮捕された容疑者の加瀬は、殺された男の親友だった。
ところが、彼は余震の混乱に乗じて逃走。
福島県石川警察署の仁科は加瀬を、そして彼の生い立ちを追う。
やがて、加瀬がある場所へと向かっていることが判明。
彼の目的は何なのか?

本作は途轍もない。
途轍もなく、そして徹底的に「原発と東日本大震災」について掘り下げており、それがきちんとしたミステリとして成立しているのだexclamation ×2
流石は「どんでん返しの帝王」の異名を持つ中山氏。
その真実に、遥かなる驚愕と無常な切なさが飛来した。
その余りの切なさに、ギュウゥと胸が激しく締め付けられ、涙が止められない状態に陥った。
最上の一級品のミステリに出会うと、それは言葉なんて失くすほどの感覚に陥るのか。
圧倒的な怒涛の展開に釘付けになり、よりのめり込んだ。

何て素晴らしい才能を持った作家なのだろうか。

私の心は途轍もなく満たされており、今飛来しているのは、無上なる喜びと無常なる至福である――。
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