9月5日(火) #1462 台風の「呼び名」

おはようございます。木下藤吉郎です。


今から60年前の1957年(昭和32年)の今日、仙山線が電化開業し、国内初の交流電化区間の完成となりました。

■国鉄ED45形電気機関車 - Wikipedia
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また、今から40年前の1977年(昭和52年)の今日は、漫画家の茶畑るり(ちゃばたけ るり)さんの生まれた日です。

■茶畑るり - Wikipedia
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9月5日 火曜日

きょうは西から秋雨前線が延びてくるため、天気は下り坂で午後には雨になる所も多くなりそうです。基本的には降ったり止んだりの状況が続く見込みですが、停滞前線ゆえこの雨は長引く模様で、とくに日本海側では金曜日ごろまで、内陸部や太平洋側でも木曜日ごろまで雨天傾向が続きますから、今週はやや鬱陶しい天気になりそうです。ただこれも、本格的な秋の到来のためには乗り越えねばならない時期の一つであります。また秋雨は西日本よりも東日本の方が被害が起こりやすい傾向がありますから、東北、関東では水害対策も検討しておいた方がよいかもしれません。

さて、今週はそんな秋雨にさらに拍車をかけかねない「台風」の話を書いております。今回は、台風の呼び名について語っていきたいと思います。

アメリカでは、日本の台風に当たる熱帯低気圧「ハリケーン」に対して、「ジェーン」や「カトリーナ」といった女性の名前によく使われる単語が「呼び名」として用いられています。が、実際は女性の名前だけでなく「アレックス」などの男性の名前も用いられているそうです。これは1980年頃、女性の名前だけでは男女同権に反してしまうためとされ、ハリケーンの呼び名として男女の名前を交互につけていく形で決められたためです。そしてその呼び名は、アルファベットのAから順に付けられ、一部地域によっては飛ばす文字もある都合上、おおむね20〜24種類のハリケーンの名前が用意されています。

名前のリストは6年に一度、抜本的な改定がされますが、時に甚大な被害が発生した場合は、そのハリケーンにつけられていた名前はリストから外され、次にその名前が回ってきた際は別の名前をつけるそうです。恐らく、その名前がまた使われると、被災者や犠牲者の遺族などにはトラウマとしてフラッシュバックが起こってしまう恐れがある事、「あれほどの甚大な被害を起こしたハリケーンは、この名前で後世に伝えていかねばならない」との思いがある事などによるものでしょう。

一方、日本では、戦後すぐの間は台風を、アメリカのハリケーンと同じ呼び名がつけられていましたが、しばらくして「台風3号」「台風15号」といった番号で呼ぶようになりました。これは天気予報でも当たり前のように扱われていますから、皆さんもご存知の事と思います。なお、毎年元日を迎えるたびに番号はリセットされるので、天気予報では普段は「台風○号」としか言いませんが、別の年との差別化のため、正式名称は「○○年台風第○号」となっています。

しかし、台風でも甚大な被害が発生した場合は、とくに被害の強かった地域の名前を付ける事もあります。「室戸台風」や「伊勢湾台風」などがそうです。これらは接近時には番号で呼ばれていましたが、後でその被害の深刻さから、地域の名前が台風の名前として付けられたのです。

しかしながら、最近は気象情報のメディアによっては、台風に番号だけでなく、「マンニィ」や「ハーロン」「トカゲ」などの妙な名前が一緒に呼ばれている事があります。これは2000年(平成12年)から導入された、台風の「アジア名」であり、現在の台風はこのアジア名が国際的な名称として扱われています。

台風のアジア名はアメリカ、日本を含む東、東南、南アジアの国々によって組織されている台風委員会で決定されており、実に140もの名前がリスト化されています。これは元日の都度1に戻るわけではなく、最後の140番目まで達した後、再び1番目に戻る形が取られています。現在は3周目に入っているのだとか。

このアジア名も、アメリカのハリケーンの名前と同様、甚大な被害が出た場合はその当該台風に付けられていた名前がリストから外され、次回からは違う名前が取り付けられるようになっています。が、それだけではなく、国によっては不快な印象を与えかねないとの理由で変更されている名前も幾つかあるそうです。

といった感じで台風の呼び名について語ってまいりましたが、いかがでしたでしょうか？ 次回は台風の発生、発達、衰退などについて書いていきたいと思います。