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2017年08月19日05:13

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119。

8月18日(金)。
フォト


先日。
散歩の途中で整列する消防隊員を見た。

消防隊員を見て必ず思い出すのが、竹中直人監督の第二作「119」。
ずいぶん昔に見たので、もう大半は忘れてしまったが、殆ど火事の起きないのどかな田舎町の消防隊が主人公、暇を持て余す青年たちの話しだった。
消防車を走らせたい、でもそれは火事の時。火事は起きてはならない。その不条理に身悶える日常。
この作品で温水洋一を初めて認識した。

竹中直人の第一回監督作品、つげ義春原作の「無能の人」も不条理に満ちた映画だ。
多摩川に落ちているただの石ころを拾って、石のオークション会場に出そうとする主人公。そんなもの売れるはずがないとバカにする妻。
二人はオークション会場に出かけるが、案の定出品した石に値段はつかない。
すると妻は、悔しくなって自分で値を釣り上げて高値で落とすのだ。
この不条理感。
そのやり取りが笑えて哀しい。

カフカの小説に「断食芸人」がある。
断食を売り物にする芸人。
食べなきゃ死ぬし、食べたら商売にならないし。
この不条理。

呑んでる場で年上の女友達が「不条理?あ〜、便所の草履ね 」と言ったので大笑いしたことがある。
今となっては何に笑ったのかも忘れてしまった。


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