mixiユーザー(id:529464)

2017年05月31日23:43

381 view

インバルと170°違う小泉和裕のシューマン

本日は放課後に定期会員の下記の演奏会です。

○都響第833回定期演奏会Aシリーズ
開演:2017年5月31日19:00
会場:東京文化会館
曲目:
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」
シューマン/交響曲第2番ハ長調
ピアノ:アブデル・ラーマン・エル=パシャ
管弦楽:東京都交響楽団
指揮:小泉和裕

今期の都響A定期の中では最も穏当?な演目。

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
ラフォルでもおなじみのアブデル・ラーマン・エル=パシャの地味で華麗なピアノとしっかり伴奏に徹する小泉タクト。
ただ、第1楽章は伴奏がやや大人し過ぎる感じもしたけれど、終楽章のバランスはちょうど良かった。
この曲は現代のピアノ協奏曲の原型だなあとつくづく思えるピアノ優先の構造が明確な演奏でした。

シューマン/交響曲第2番
以前聴いたインバルのシューマンの大河ドラマ的濃厚さとはほぼ真逆の演奏で、まずもって速い。第2楽章などインバルならうんちゃかちゃんとなるところがうぴよぴよという感じだし、第4楽章などはオケもついていくのに必死な感じ。
音像も弦楽器が主体でその第2楽章のうぴよぴよも弦の影でちょこっと顔を見せる刺身のつまのような感じ
しかし全体の造形はかなり硬いというか堅固で、濃厚でなさすぎてむしろ清々しい。第4楽章とか硬いまま噴水のように弾けていて心が洗われていく。
まあインバルが濃厚ロマン的とすると小泉和裕は古典派と新ウィーン楽派を足して二で割ったような演奏で、これまた現代の音楽の原型のような演奏でした。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する