新芽の様子を初めて目にする山椒の芽。
ゼンマイのように巻き巻き。
葉が開くと共に葉と葉の間の枝も伸びてくる!
へえーーーーー!そうなんだー。へえーーーーー!
***
「私は常にかような子供らしい驚嘆をもって自分の周囲を眺めたいと思う。人びとは多くのことを見馴れるにつけただそれが見馴れたことであるというばかりにそのまま見すごしてしまうのであるけれども、思えば年ごとの春に萌えだす木の芽は年ごとにあらたに我らを驚かすべきであっただろう、それはもし知らないというならば、我我はこの小さな繭につつまれたほどのわずかなことすらも知らないのであるゆえに。」
中勘助著『銀の匙』より
ログインしてコメントを確認・投稿する