がん患者 治療中断した方が25%長生きするという調査結果も
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=125&from=diary&id=4417135
切ることによって助かる命があるのは事実。
でも、切らないでいた方が長く生きられた命があることも、また事実。
その判断は、医師が行うことであり、そんなにシビアなものでは無い。
でも、「切らない→既に手術が出来ない→手の施しようが無い」ということで
患者側にとっては、とても非情な宣告になります。
でも、その方が長く生きられるはずなのですけど。
無理をして切ってしまった・・・そんなケースを、ひとつだけ憶えています。
もう30年位前のことになるのだろうか。
原発性の肝臓癌で、その大きさは野球のボール大程
肝臓の中央部に発生していた。
肝臓の70〜80%を切除するという判断を下して行われた手術で
どこの病院でも手術を断られていたものを、患者側の懇願でオペに踏み切ったらしい。
Mさんは、26歳の男性でまだ一人目の子供が生まれたばかりの様で
若い奥さんがオペ室の前で、赤ちゃんを抱いたままずっと待っていたのを憶えている。
20時過ぎにチラッと姿を見ただけだが、家族背景を知らなかっただけに
一瞬で状況が判った時に、とても動揺してしまったのを憶えている。
この患者さんだけでは無い、まだ新しい家族の運命がかかっていると・・・
CUSAという、当時とても高額だった超音波吸引装置で出血量を極力抑えて
手術は進行したが、やはり切除した病巣部は巨大に感じられた。
現在であれば、生体肝移植の適用だったのだろうと思う。
患者さんは、オペ後約1ヶ月ほどしかもたなかったらしい。
回復するだけの体力が残っていなかったのか・・・
ただ、切らなければ1年位は家族と過ごせたのでは無いだろうかと思った。
肝癌の末期は、じっとしていられないほど身体全体が怠くてしんどいらしい。
そんな辛い最期では無く、自身の希望した「生きるための挑戦」をして
逝った方が、患者さんにとって幸せだったのだろうかと色々悩んだのを憶えている。
切らない方が長い間生きられるケースは沢山ある様に思う。
ただ、それが幸せなものかどうかは判らない。
身近に迫りくる死を見つめて生きていくということは、精神的にかなり厳しいことだと思う。
ただ、大切な人達としばらくであっても楽しい時間を過ごし
さよならを言って逝けることは、幸せと言えるのかも知れない。
私も、自分が苦しんで死んでいく姿を見せたくないと思うから。
ペインクリニックが如何に進んだとは言え、安楽な末期というのは・・・
死はやはり、乗り越えなくてはならない苦しみだろから。
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