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2017年01月14日15:09

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三ツ矢雄二さんのカミングアウトに思う・ゲイがゲイとして自然でいられるために

三ツ矢雄二さんのゲイ告白に「知ってた」「察してた」の嵐
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=159&from=diary&id=4384376

 その昔、「アニメトピア」というラジオ番組中に「三ツ矢雄二のおネエコーナー」ってのがあって、三ツ矢さん、あのまんまの口調で、リスナーからの人生相談に答えてた。特に「ゲイの演技」をしてたわけではないってことは、当時からファンには分かってたことだと思う。
 だから今回のカミングアウトについても、「知ってた」「察してた」の声の方が圧倒的に多くて、「初めて知ってショックを受けた」という発言がほぼ見られないことには安堵を覚える。三ツ矢さんはとっくの昔にファンには受け入れられていたし、ゲイってことで三ツ矢さんを偏見の目で見る人も少なかったのだろうと思う。
 けれども結局三ツ矢さんは、還暦を過ぎるまで、ゲイであることをおおっぴらにはできなかった。これまで、何の苦しみもなかったわけではないのだ。その事実を、ファンは気遣ってあげた方がいいと思う。
 たとえ自分が差別されていないとしても、家族の者が嫌な目に遭うかもしれない。そう考えてしまうのがレイシズムの怖さであって、自分の周囲は自分を守ってくれていたとしても、理解や協力が自分の家族にまで及ぶとは限らないのだ。

 偏見は遍在する。始末に悪いのは、差別者の殆どが、それを差別だと自覚せず、マットウな主張だと思い込んでいることだ。
 以前もね、同性婚について、人権を保障する意味で法的にも認定されていくべきだと日記に書いたら、「差別する気はないが同性愛って異常だよね」と絡んできた人物がいて、その思考が差別なんじゃん! と呆れたことがある。「異常でない性愛なんて無え」って返したんだけど。
 この「マイノリティ」=「少数派」が差別されてしまうのは、まさしく多数派が正常で、少数派が異常だと区分けする「判断」に基づいている。この「判断」を「事実」であると思い込んでしまうから、差別を差別だと認識できなくなってしまうのだ。多数派がいて少数派がいるのは「事実」だけれど、それが「正常か異常か」ってのは「決めつけ」だよね? と言っても通じない人には通じない。「自分はサベツはしていない」という固定観念が、判断力を奪ってしまっているのだ。その固定観念をふっ壊すことくらい難しいことはないので、世の中から差別は一向になくならない。
 男女差別の場合、片方が片方を「異常」と呼ばないのは数が概ね同数だからだが、マイノリティはマイノリティであるというだけで異常扱いされてしまう。これがどれだけ厄介なことか。記事では、誰もがカミングアウトできる未来が来れば、という希望的観測で話が締められているが、同性婚への反対も少なからずある状況では、希望が希望のまま、そう簡単に実現には至らないだろうという気がして仕方がない。

 三ツ矢さんの場合は、カミングアウトが「祝福」されたと言っていいと思うけれども、アウティングによって自殺した学生さんの事件を思い出した人も多いだろう。たった一人の無理解が命を奪うことだってある。たとえ差別をなくすことが困難であったとしても、簡単に諦めるわけにはいかないのは、そこにまさしく「命の問題」が関わっているからである。
 まあねー、「何でもかんでも差別だって決めつけるなよ」って意見もあって、確かにそんなことまで差別だって言ってたら身も蓋もねえよって事例はいくらでもあって(特に表現の自由に関わる問題について)、サベツだサベツだと正義を振りかざす人間も好きにはなれないんだが、あからさまな差別はやっぱ糾弾するしかないよなと思うのである。LGBT他への差別は容認しちゃならんよ。
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