この記事は正しいようで間違っている。個人が一人でも加入できる外部の労働組合（たとえば首都圏青年ユニオン）でブラック企業と戦う以上に、もっと根本的に戦う先がある。

■「権利は使わなければ輝かない」ブラック企業から自分を守る手段
(THE PAGE - 05月26日 16:21)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=177&from=diary&id=4011834

●【この記事は正しいようで間違っている。個人が一人でも加入できる外部の労働組合（たとえば首都圏青年ユニオン）でブラック企業と戦う以上に、もっと根本的に戦う先がある。】

国家権力を、暴力的権力、非合理な権力から、市民的平和権力、市民的平等権力、合理的権力に変えなければ根本治療にはならない。

選挙に勝つ、革命権の行使をする、手段は机上ではあるだろう。

だが現実に、ここに駆け込めば実現するという組織はない。

日本共産党の党員になろうが、宗教団体に加入して世界平和、人類愛の敷衍をしようが変わらない。

焼け石に水だ。

国民の脳内意識が原動力だ。そこが変わらなければ爆発的な力にならない。



●【日本人が一番欠落している思考は、『約束定義』というものだ。
物理法則の様に自然界に実在している事実、自然界の法則として、実在しているかどうか、
科学的に証明できるものではないが、
＜こういうものの受け止め方（情緒的価値判断）を、正しいものとみんなで承認するものとしましょう。（それがないととても困ったことになるから）＞
という約束定義というものがある。
この約束定義を持つ能力が日本人は著しく欠落している。】

代わりに、約束定義ではなく、＜こういうものの受け止め方は、科学的に証明できないけれども、正しいものは絶対に理屈抜きで正しいんだ！初めから決まっているんだ＞という、一種の信仰、信じ込みをする。
これを自然主義という。価値一元論ともいう。

天皇現人神の考え方や、（日本の神話）＝（日本の起源の真実）
という考え方は、自然主義だ。

現人神の信仰は敗れても、いまだに、天皇は万世一系で、（日本）＝（天皇制）、　（天皇制）＝（日本）　という天皇制原理主義、皇室原理主義として、今なお、なんでかわからないが天皇は偉い象徴だ、みたいな感性を持っている日本人がいる。
憲法に象徴と書いてあるから、ふつうの人間の身分でないなんか偉い存在としてある、それ以上の事は考えない。
初めからおわりまでそういう天皇という事実があるものとして受け入れる。突っ込まない。
思考のストップ。

こういう思考の日本人がほとんどだ。
これも自然主義だ。価値（「ねばならない」。「こうに違いない」。「だと思う」というもの）を
初めからこの世に存在している価値として、それを事実そのものとして、受け入れている。
先験的に存在している事実として、受け入れている。証明はできないけれども、自然法則と同じレベルで受け入れている。

一方、近代社会契約の領域の重要な「約束定義」は、全くと言っていいほど日本人民は関知しない。

国家とは何か、
国家権力とは何か、
人民主権の主権とは何か、
近代憲法とは何か、
近代立憲主義とは何か、

国家も、国家権力も、主権も、憲法も、立憲主義も、日本人は99％の人が正しく理解していない。
そんなことはないよ、憲法がどんなものか俺は言える、立憲主義がどんなものか俺は言えるという人でも、ほとんどの人は、じゃあ、国家とはどういうものかと聞けば、近代社会契約の国家の定義を正しく答えられない。
たとえ答えても、自然権なる基本的人権、自然法というものについて、なぜ、それが存在しているのか、なぜそれが正しいのか、その根拠を答えられない。99％答えられない。
だが、この99％答えられないところを答えられるようにならなければ、日本人は、国家も、国家権力も、人民主権の主権も、憲法も、立憲主義も、本当に正しく答えた事にはならないのだ。

そして、この99％の日本人が答えられないところに、【約束定義】というものが不可分のものとして関わっているのだ。ここを認識しないと、ナチスに勝てないのだ。

【了】

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第16-0469　近代にデビューしないで現代にデビューできはしない。現代は近代の延長線上にある。　
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