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2015年12月23日15:35

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水玉もようの笛袋

「水玉もようの笛袋」埼玉県羽生市 大久保 五子(25才)


 私が小学校五年生の時のことです。音楽の時間に「笛を入れる袋をお母さんに作ってもらうように。」と言われました。ですが母は私が四年生の夏に亡くなり、父も当時六十二歳、ミシンなど使えるわけがありません。次の音楽の時間がある日に袋はできず、私は重い気持ちで学校に行きました。すると親友が、「これ使って。」と赤地に白い水玉模様のかわいらしい袋を私に手渡してくれました。私はその親友に何ひとつ言わなかったのに、その子のお母さんが、「きっと困っているだろう。」と、作ってくれたのです。とてもとても嬉しくて「ありがとう。」と何度も言いました。感謝の気持ちでいっぱいでした。その袋、今も大事に押入れの中で眠っています。

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