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2015年08月27日22:18

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今日はホリガーの日

今日はホリガーズデー(ホリデーではない。ちなみにじゅ。はホリデーだった)でした

午前中に秦野市議会議員選挙の期日前投票してそのあと散髪に行ってそのあと下記のコンサートを聴きました。

◯サントリーホール国際作曲家委嘱シリーズNo.38
テーマ作曲家ハインツ・ホリガー
開演:2015年8月27日(木)19:00
会場:サントリーホール大ホール
曲目:
ドビュッシー/牧神の午後への前奏曲
ダイエ/2つの真夜中の間の時間<日本初演>
ホリガー/レチカント〜ヴィオラと小オーケストラのための<日本初演>
ホリガー/デンマーリヒトー薄明ーソプラノと大管弦楽のための5つの俳句<サントリーホール委嘱作品、世界初演>
ヴェレシュ/ベラ・バルトークの思い出に捧げる哀歌
ヴィオラ:サラ・マリア・サン
ソプラノ:ジュヌヴィエーヴ・シュトロッセ
管弦楽:東京交響楽団
指揮:ハインツ・ホリガー

ホリガーの指揮は自作とマーラーの4番以来です。

ドビュッシー/牧神の午後への前奏曲
ホリガーの指揮は指揮職人の指揮と異なり跳ぶように指揮すると音も魚のように飛翔して水にポシャッ!と落ちる如くな感じ
お客さんも良かったせいか開始時の静寂と終結時の静寂がすばらしい 終結部のアンティークシンバルがまさに空気中に消え入るようだった。

ダイエ/2つの真夜中の間の時間
ホリガーの棒は現代物になると鋭鋒盛んになってくる感じ
この曲はじゅ。より若い作曲家の作品で、内容もふーん現代音楽だね、という感じだけどホリガーの統率が見事だった感じ

ホリガー/レチカント〜ヴィオラと小オーケストラのための
これはまったく素晴らしい現代音楽、先鋭的なところもあるが先日のツィンマーマンよりも保守的なところもある、保守的というと語弊がある、マーラーの10番交響曲的なところがある、その長くなりそうなフレーズが時折別の要素で中断される、別の要素とは喩えれば湯浅譲二的な感じのものだ。あるいはマーラー10的なヴィオラ独奏やトロンボーンが湯浅的な弦打に遮られる。湯浅譲二的断層。なんかとにかくじゅ。の好きな世界。ヴィオラのベターっという感じと時々コンマスが入れるヴァイオリンの先鋭的な切り込みもgood。

ホリガー/デンマーリヒトー薄明ーソプラノと大管弦楽のための5つの俳句
俳句とはホリガー自作の17音節詩のことです。
まず冒頭にホリガー自らが詩を詠唱する(もちろん無伴奏)
その後それをソプラノが平仄のような感じで歌う。
日本人作曲家なら少し恥ずかしくなるくらい日本風なところがあるがホリガーが作ると臭みがない。
バスフルートやコントラバスクラリネットを多用し日本舞楽のような低い風のような音造形の上をソプラノが平仄のように歌う。
天舞う羽衣風だ。
羽衣といえば紙を縦に破る音響も羽衣風だ(ツィンマーマンの段ボールを破るのとは違う響き)
先ほどの曲に比べて武満徹に近づいたと思ったら武満の思い出に捧げた曲だった。

ヴェレシュ/ベラ・バルトークの思い出に捧げる哀歌
先ほどの曲はホリガーが師のヴェレシュの死の予感を感じながら詠った俳句につけたという
この曲はヴェレシュが師のバルトークの死の報に接して書いたという
バルトークらしさはほぼ全くない曲だが、それでこそバルトークに捧げる哀歌、彼へのオード(讃歌)と言えるだろう。(旋律線に少しだけバルトークに似ているところがあった。)
リズム重視のバルトーク音楽と異なりひたすら旋律線を重視し哀調に充ち満ちている。
亡命後もバルトークが故国ハンガリーに偉大な後光を照射していたことがよくわかる。

今日は疲れたのでロマンスカーで帰りました。
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