EUとギリシャの駆け引きはなかなか複雑です。
ギリシャの新提案を受けて、ボールは未だにEUにあるまま時間が過ぎているようです。
これでは、爆発するときもEUにボールがありそうです。
こういうときは、例えが悪いですが、日本人が旅行でバグダッドにいって、市場でアラビア商人と交渉するような世界です。
適正価格は500円だとすると、まずアラビア商人は「いくらですか」と聞かれて、「1000円」と答えるわけです。
ここで、「1000円」で買おうかどうか考えていては始まりません。
すかさず、「200円でどうだ」と交渉します。
「それは、無茶だ、800円」
「高すぎる、300円」
「そんなー、700円」
「では、400円」
「400円では無理だ」
「それじゃ買わない、帰る」と言って立ち去ろうとすると、
追っかけてきて「OK,400円で」と交渉成立するようなものです。
ギリシャの最初の提案をそのまま受け取って、精査するというのは、「1000円」と言われて、「1000円」で買うかどうか検討することにしたのでしょう。
EUの人たちは阿呆かもしれません。
底の開いたバケツのような、ざるで水をすくうような、どんぶり勘定を得意とすると言うか、どんぶり勘定しか出来ないようなギリシャの数字を精査するのは、やってて虚しくなるのではないでしょうか。
ギリシャは借金王のようです。
人間、借りている方と、貸している方では、貸している方が苦しいのです。
「金なら返せん」と言われて、「空の財布」を見せられたら、青くなるのは貸した方なのです。
貸す人も、他に借りていたりすると、資金繰りが1つこけると、自分がショートしたりします。
1社が「不渡り手形」を出すと、連鎖倒産が発生するようなものです。
ギリシャは今回は救われるかもしれません。
ただ、数ヵ月後に、また、同じような騒ぎになるのだろうことは確実で、ギリシャの借金は、増えるだけで、減ることはなさそうなのです。
ドイツの財務大臣が納得する数字だと、ギリシャには「死んでしまえ」というような数字ですから、交渉は決裂するのでしょう。
ギリシャのどんぶり勘定を精査するのは、お金の溜まらない人の小遣い帳を精査するようなもので、そもそも、ひどい代物です。
論外であり、悪いに決まっています。
「やり直せ」と言いたいのを飲み込んで、引き取ってしまったら、やはり、赤字継続は間違いないです。
その上で、融資するのは、お金の感覚が鈍いのでしょう。
例えて、申し訳ないですが、千昌夫さんは、「歌う借金王」として、暮らしています。
おそろしくて、千さんの借金の処理は出来ないのだと思います。
担当者は、もう、自分の会社での将来はないと思えるような起案はしたくないのです。
そこで、少しずつ返しているからというので、現状維持です。
ギリシャ方式を次に適応するのは、イタリアやフランスです。
つぶしても、影響ないだろうとはいかない大きさです。
ここが、ギリシャをつぶせない理由かもしれません。
ただ、ギリシャの借金枠がどんどんでかくなるのは、考えものです。
ギリシャが借金苦に陥ったのは、ギリシャオリンピックからですので、ギリシャが悪いと責めるのは少し可哀想な気がするのです。
悪いのは、ギリシャオリンピックを推進した人たちでしょう。
オリンピックをやると儲かりますよと騙された、ギリシャも阿呆ですが。
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