24日朝ズバ。しれっと、震災直後、米国は原発事故関連の情報を色々知っていた、と報じてる。日本政府(およびマスコミ)だって知っていて外に出さなかったダケの情報が多くあるでしょうに。政府だけでなく、TBSも含むマスコミの責任もある。他人事のような報じ方はイカガナモノカ。
24日朝日。昨年3/12、自衛隊と文科省の連絡ミスで、ヘリによる放射能拡散調査が行えなかったとか。その後、双方が忙しく、結局3/25まで調査出来なかった。米軍は先に行っていたのに、と。
大混乱だったとは言え、あまりに不手際が過ぎる。ここでも人為ミス。東京に当時OSCにいた保安院審議官のインタビューが載ってるけど、こちらも連絡ミス・不手際が激しい。ちゃんと事前に訓練してたんだろーか。
28日読売。米NRC、福島第一原発事故直後の記録を公開。日米の記録およびその公開に対する姿勢の差が際だつ。日本、情けなし。
28日各紙。民間事故調が報告書を発表。東電は事情聴取を拒否したので、他、つまり政・官から聴取した内容をまとめたもの。
東電の拒否に、この会社の腐り切った体質が現れている... どうしてここまで世論の反感を買う方、買う方に行動するのかしらねぇ。頭オカシイんじゃないの?
それはともかく。指摘されている問題の要点は...
・東電の組織的な怠慢による人災。
・規制のガラパゴス化。国際的な基準からかけ離れている。
・専門知識と経験を書いた少数政治家(主に菅)による場当たりな対応。
・首相の細か過ぎる介入が無用の混乱を招いた。例えばベントの遅れは、
東電が現地住民の避難を待っていたのと、電源喪失の2点が原因で、
菅が怒鳴りに行っても何の意味もなかった。
・せっかく運んだ電源車が、コードをつなげず役に立たなかったあたり
から、菅総理(当時)は東電への不信を強めた。
・規制当局(保安院や斑目ら)の能力不足。官僚は総理に事務的な説明すら
数日間出来ず。言うことを聴かない菅に説明するのを嫌った面もあるが。
・パニックや情報の錯綜が酷い。
・縦割り行政の弊害(SPEEDI情報の扱い・他)も大きかった。
・SPEEDIは立地自治体住民の安心を買うための見せ玉に過ぎなかった。
もっと活用すべきだった。
やはり、事故直後の菅の唯一?の功績は、東電の撤退を許さなかったことか(事故調は、東電内に統合対策本部を作ったことも良かった、と言うけれど。こちらはアタリマエ)。これは現地作業員に死ねと言うのと同じなので、見た目以上にタイヘンな決断。事故調も「東電は全員撤退させるつもりは元から無かったと言うが、それが正しいと裏付ける証拠はなかった」と言ってるし。
それ以外は、ほとんど害でしかなかった菅・前総理。本人も認めているように、浜岡原発を停めたのは海江田・元経産相の功績だし。
まぁ馬鹿で無能なのは、東電と菅・前総理だけじゃなく、斑目ら安全委も、保安院の官僚も、この問題に関わった連中のほとんどがそうなんで、菅だけの責任じゃないけどね。東電や斑目や保安院があまりにパーで頼りにならないので、菅総理がキレちゃった、と言う面も大いにある。
また、上杉隆は「枝野はSPEEDI情報も、現地モニターによる実測値も知っていたのに『情報が不確かだ』と発表しなかった」と怒っている。SPEEDIはともかく(シミュレーション値には大きな誤差がつきもの)、実測値を知りながら公開しなかったのは人殺しと同じだよね。
29日産経。民間事故調。菅・前総理が原子力委員会の近藤委員長に作成依頼していた最悪シナリオ。強制移転は原発から170km圏以上、希望者移転地域は250km以上(つまり、東京も含む)と言う内容で、閲覧後、伏せられたとか。
まぁそうでしょうねぇ。。。隠蔽だ、と産経さんは言うけれど。そう問題かしらん?ワーストを為政者が知る、と言うのでこれは良いと思うんだけど。だいたい、この内容は。格納容器のフタが空いてしまえばこうなるでしょうと理系だったら誰しも想像したんじゃないの?事故直後、私も一時そう覚悟したし。
なお、菅・前総理はこの事故調報告を受け「事前の備えがあまりに不十分だった。その意味で大失敗だった。事故の原因は全て、3.11前、つまり全電源喪失を一切想定していなかったことにある。東電から上がってくる情報は、極めて不十分だった」と失敗を認めた。
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