彼女のおかげで次女の出産を無事迎えられた。
しかし、明日退院という日 生後7日で次女はウイルス性髄膜炎発病。そのまま小児科入院となった。産科小児科しかない病院であったが 比較的医療設備の整った病院。保育器等もあり、小児科医以外の医者も週何回か診察に来る。
母乳で育てる方針の病院だったので 退院したその日から母乳を3時間おきに搾り冷凍し届ける毎日が始まった。週1回は主治医から 病状の経過報告とこれからの治療方針 将来起こりうる障害 また事務的にも さまざまな手続きがあった。
そのため彼女には引き続き長女の保育園の迎えなどお願いすることにした。
Maki夫が帰国したので祖母は母の家へ。彼女も朝早い仕事なので帰宅。それでも翌日が休みの時などは泊まっていってくれた。
約2ヶ月後次女退院。入院していた病院で引き続き経過観察。リハビリ専門病院でのリハビリも始まった。
そして 家族全員でドイツ ミュンヘンへ（1990−1993）
その期間はもっぱら手紙でのやりとり。PCが一般家庭にまだ普及していなかったし古典的な手紙が一番。国際電話は緊急以外は使わない。
日本に帰国したが彼女と会う機会はなかなかなかった。
彼女は東京を離れ北海道で働いていたのだ。
そしてお父様を亡くされたことも知らされた。（実家は高知）そして、間もなく結婚するという。北海道で知り合った方と。相手の方は実家が関東でそこに3人のお子さんとお義母様と暮らす予定だとか。元奥様とは離婚しその方は電車で数駅のところに住んでいるという。
しかし、彼女は何よりも3人の子供の母親になれることをこの上なく喜んでいた。それが彼女に与えられた『道』と信じていた。
〜おわり〜
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