mixiユーザー(id:288322)

2024年04月15日16:26

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構成

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987324904&owner_id=288322に書きましたが、いつものBARの某常連さんが激賞していた映画について。

儂の偏見かもしれませんが、この手のドキュメンタリーって、結構わかりにくい構成になっているモノが多い気がします。この作品もそう。

もちろん、Oscar Petersonは過去のヒトなので、音源付きの動画が、豊富に残っていないのはわかります。だからといって、何の説明もなく、(儂だけ?)よく知らないピアニストが次々出てきて、Oscar Peterson縁(なのかな?)の曲を弾いている。その合間合間に、Oscar Peterson記録映像やインタビューを挟み込んで、Oscar Petersonの一生を辿っていくのかな?って思った頃には、映画はかなり進んでました。

で、終わりのほうになってようやく、Oscar Petersonが残したBösendorfer(!)の状態を維持するために、Oscar Petersonの功績を讃えるコンサートをした。という、ある意味種明かしをするんです。Oscar Petersonの最後の奥さんが。最後の奥さんなので、この構成だと、終わり頃じゃないと出てこれないですね。だけど、儂はず〜っと?????のまま観てました。だから、冒頭で説明してほしかったです。それとも、事前に予習してこい!!!っちゅう発想なのでしょうか?

一番印象に残ったのは、インタヴュアーに、「技巧的」と言われるコトをどう思うか聞かれた時の答え。Art Tatumも同じように言われていたので、自分は光栄に思うと返していました。フツーこの場合の技巧的ってのは、ほぼ悪い意味で使っているハズ。いわゆる、テクニックはあっても芸術性に欠けるっちゅう、例のアレです。そんな意地悪な質問もさらりとかわしているのが、なかなかステキでした。

もひとつ、ステキだったコト。それは、Nat King Coleとのやりとりのハナシ。儂は知らなかったけど、Oscar PetersonもNat King Coleに負けず劣らず、歌が上手だったんですって。実際、この映画の中でも歌うシーンが観られますが、(てか歌うトコ観といたほうがいいと薦められました)確かに歌手としても十分にやっていけそうな実力に思えました。で、ココからは、よく聞くオハナシ。どちらかがp.選んだら、もう片方は歌ね。的な。そのNat King Coleからの提案を、Oscar Petersonは断ったそうです。理由は、Oscar PetersonはNat King Coleの歌もp.も大好きなので、どちらも聴けなくなるのはイヤだから。自身が弾きたいから歌いたいからでなく、相手の表現活動を幅を狭めたくないって考え方が、儂はとてもステキだと思いました。

さらにもう一点、印象に残ったのは、過去の離婚について触れたところ。ミュージシャンとして生きていくコトと、家庭の両立はかなり難しかったようです。結局Oscar Petersonは、家庭を犠牲にするしかなかったんだそうです。それも、複数回。このハナシをしている時のOscar Petersonは、とても辛そうに見えました。でも、この映画を観終えた後には、Oscar Petersonの人生なは、とてもいいモノだったとしか思えませんでした。だって、何より、超人的な才能に恵まれてたんですから。しかも、それを生かして、Jazzの歴史に名を刻んだのだから。選ばれたヒトだとしか思えません。

こんな素晴らしい人生、なかなかないです。
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