【夢見るアッコちゃん】〜はじまり〜

アッコとは中学1年の時同じクラスだった。
すごく頭がいい子
だけど、頑固で絶対に謝らない
そして、ちょっと虚言癖のある子だった。
幼馴染３人グループで、よく「嘘つき！」と文句を言われていた。
時々、一緒に遊んでたけど、特に仲がいいという付き合いではなかった。

高校は別々で、中学卒業後会うことはなかった。
何故か年賀状だけは続いていた。
社会人になりたての頃から、時々アッコから電話がかかってきていた。
何故に私に電話？
まぁ・・・久しぶりの同級生、昔話に話がちょっと弾む。
う〜ん
でもなんだか変
話しが変
アッコの好きな男の子のことは覚えている。
A君、A君はアッコを嫌っていて、迷惑そうにしていた。
なのにアッコの話しだとA君と付き合っていたことになっている。
二人は愛し合っていた。
（何じゃその言い回し）
そして、大学のサークル時代はモテモテで、人気者だったと話す。
（知らんそんなこと、どうでもいい）
怖いのは、モルガンはいついつどこどこで、あ〜言った、こ〜言った
覚えてないの？と詰め寄ってくること。
（覚えてる訳ないだろ、中学生の頃だぜ）
この人おかしい！

それから何度も何度も電話はあり、毎回毎回、信じられないありもしない話をされた。

中学時代の友人に連絡したところ、何人かに同じような電話があったそうで
ちょっと距離をおこうということになった。
それからも電話は頻繁にかかってきたけれど、全部無視をしていた。
そのうち電話もかかって来なくなり、アッコの事も忘れていた。

ある日、アッコの気が狂った。精神病院に入っているとの情報が入った。
幼馴染のHちゃんの結婚式に、いきなり現れ騒ぎ出したそうだ
もちろん招待などされていない
アッコを嫌っていたHちゃんは、警察に通報。
その後、アッコの両親が病院に入れたと

電話がかかってこなかったのは、そんなことがあったからなのかぁ

数年後、モルガンの結婚式の日
披露宴の真っ最中。
式場のスタッフが「アッコさんって、ご存じですか？」と聞いてきた。
「えっと・・・もしかしたら中学時代の同級生です」
「今、お見えなんですが、お席作りますか？」
「えっ」
怖い怖い
招待してないのにアッコが来た！
どうして知ってるの？
何しに来たの？
ぐるぐるぐるぐる。　もうパニック起こしそう〜
「あ・・・あの・・・中学の同級生の隣に・・・」
困った挙句に答えると
アッコ登場
普段着かよ〜！！！
普段着、それもボタンがはじけ飛びそうなパツパツのワンピース着て
ドカドカと高砂の席に来て、話しかけてくる〜
視線視線視線視線
モルガンの母親も驚いて飛び出してきた。

何とか、宥めて席に座ってもらったけど。
どうしてアッコはここに現れたのかぁ〜


続く