日本語能力試験
https://www.jlpt.jp/samples/forlearners.html
先日も呟いた内容だけど。
国語力……それは、書いてある内容を読み取り、筆者が何を伝えたいかを読み取る能力。
会話であれば相手の言っている内容を聞き取り、正しく理解する能力。
物語であれば、そのキャラクターは何を言いたいかを読み取る能力。
この能力が欠如していると、相手の言っていることを正しく理解できないから会話のキャッチボールが成り立たない。
文章を正しく読み取れないから、筆者が何を伝えたいかを正しく理解できない。
物語を読んでも理解できない。
日本は中学生まで義務教育があり、高校進学率は極めて高いため、国語力が恐ろしく欠如してる人の割合は決して多くはないけど、それでも中にはいる。
例えば……こんな感じ。
無差別殺傷事件を起こす犯人が良く言う動機に「ムシャクシャしてやった。誰でも良かった」などと言うことがある。
それを見た人は、定型文かのように「誰でも良かったならヤクザを狙え、格闘家を狙え、自分より強い奴を狙え」と言うが、そんな相手を選んで襲うバカな犯人はいないだろう。
何故なら、動物でさえ獲物を狩るときは自分より弱い獲物を狙って狩るくらいである。
返り討ちにされる可能性が高い相手を選んで襲う犯人がいるだろうか?答えは否である。
以上の文章で、筆者の言いたいことと最も近しいのはどれか。
A:無差別殺傷事件の犯人は動物と同じなので、弱いものを狙う。
B:自分が無差別殺傷事件を起こすなら、弱いものを狙う。
C:弱いものを狙うのは自然界の掟だから、被害者が殺されたのは仕方ない。
D:返り討ちに合う可能性が高い相手を選んで襲う犯人はいない。
まあ、言うまでもないけど、答えはDですよね。
Aは比較的近い主張かもしれないけど、国語の文章として考えたら「犯人は動物と同じ」と言う文言はどこにも入っていないので、AとD比べたら近しいのはDですね。
なお、相当昔ですけど実際に設問のような事件があって、上記の内容のような呟き(そこまで国語の文章じみた書き方ではないけど)をしたところ、私の言いたいことをBやCだと思い込んで食って掛かってきた人もいましたがw
国語力と言うのは文章を読む力だけではなく、相手の言いたいことを正しく理解し、自分の言いたいことを正しく伝える力にも繋がる。
言葉のキャッチボールをするために必要な力なのです。
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