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2022年02月22日20:36

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ムスカリン受容体

ムスカリン作動薬(Muscarinic agonist)とは、ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)の活動を活性化する薬剤である。ムスカリン作動薬には、ムスカリンの他、ベタネコールやピロカルピン等がある。ムスカリン受容体はM1〜M5と呼ばれるサブタイプに分類する事が出来る。
フォト

1 ムスカリン受容体の分類
2 臨床的意義
2.1 M1
2.2 M3
3 ムスカリン性とニコチン性の比較


ムスカリン受容体の分類
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この節の加筆が望まれています。 (2019年4月)

ムスカリン作動薬の標的は、ムスカリン受容体である。M1(英語版)、M2(英語版)、M3(英語版)、M4(英語版)、M5(英語版)の5種類に細分される。これらの受容体は、GiまたはGqサブユニットが結合したGPCRである。
臨床的意義
M1

M1型ムスカリン性アセチルコリン受容体は、認知処理に関与している。アルツハイマー型認知症(AD)では、βアミロイド形成によりこれらの受容体の信号伝達能力が低下し、コリン作動性が低下する。これらの受容体自体は疾患の過程で比較的変化しない事から、AD患者の認知機能を改善するための潜在的な治療標的となっている。
フォト

多くのムスカリン作動薬が開発され、ADの治療薬として研究されている。これらの薬剤は、神経栄養作用、アミロイド沈着の減少、酸化ストレスによる損傷の改善等の効果が期待されている。また、タウタンパク質のリン酸化が減少し、コリン作動性機能が向上する。特に、ムスカリン作動薬であるAFシリーズの幾つかの薬剤(AF102B, AF150(S), AF267B)がこのような研究の焦点となっている。ADの障害を模倣した動物モデルでは、これらの薬剤は有望視されている。

また、キサノメリンは統合失調症の治療薬として期待されている
M3

ピロカルピンが短い間、医学的に使用されて来た。

M3作動薬
アセクリジン(英語版):緑内障治療薬
アレコリン:ビンロウジに含まれるアルカロイド
ピロカルピン:緑内障治療薬
セビメリン:シェーグレン症候群に伴う口腔乾燥症状の改善


ムスカリン性とニコチン性の比較
コリン作動薬の比較
化合物 受容体選択性 アセチルコリンエステラーゼによる分解 備考
ムスカリン ニコチン
アセチルコリン +++ +++ +++ 内因性リガンド
カルバコール ++ +++ - 緑内障治療薬
メタコリン(英語版) +++ + ++ 喘息やCOPDに関する気管支過敏症(英語版)の診断薬
ベタネコール +++ - - 膀胱や胃腸の機能障害治療薬
ムスカリン +++ - - 特定のキノコ類に含まれる天然アルカロイド

キノコ中毒の原因の一つ
ニコチン - +++ - タバコに含まれる天然のアルカロイド
ピロカルピン ++ - - 緑内障治療薬
オキソトレモリン(英語版) ++ + - パーキンソン病の症状を誘発する研究用試薬
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